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投稿者:なさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても良い作品でした。読んだ後心がすっきりします。中身は絵が中心で絵本ような感覚で読むことができます。のんびり、まったりした漫画や、日常sfが好きな方、オススメです。漫画と思って買うと少しビックリするかもしれません。そのぐらい字、絵の密度が低いです。ですが、それが物語とうまくマッチしておりほどよい世界観を醸し出しています。
紙の本
何度も読み返したい作品
2017/01/01 20:29
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投稿者:面影 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「青いサイダー」が大好き。屋上へ登って風にあたりながら景色を眺めたときの爽快感、開放感を確かに感じることができる。女の子がはしごに手をかけて登って行く描写で、自分が初めて知らないところへいくときのようなワクワク感や、初めて海を目の前にした時の気持ちが蘇ったような気がした。言葉では説明しづらい懐かしさやノルタルジー感、誰もいない静かな場所にきて密かに心を踊らせているような気持ちが的確に描かれていると思う。
「惑星9の休日」で作者を知り、この作品も読んでみることにしたのだが、何者なのかと調べても何も出てこない。作者の素性自体も謎に包まれていて、不思議さに不思議さを積み重ねたような作品だと思った。
紙の本
腰巻の「新しくて懐かしい」が全てを表す
2016/12/18 02:16
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「惑星9の休日」ですっかり虜になってしまった作家。この作品集でさらに魅了された。やや難解な表題作には、著者の模索する様子がうかがえ、むしろ期待感を高めるし、続く3篇で一つの応えを見せているところに、この人の並々ならぬ才能を感じさせられた。「青いサイダー」は「惑星9」の昇華型ともいえる、この著者の魅力の一面であるし、「夏休みの町」に至っては、オールドSFファンなら感じるであろう、どこかで読んだような、星新一のような筒井康隆のような、もどかしさを覚えながら(全く異なるのは確かながら)、先達のニュアンスが息づいている楽しさを味わわせてもらった。
また、描き下ろしの「発泡酒」、おじさん世代にはぐっとくる掌編で、もうこの作家からは離れないと覚悟した。
電子書籍
短編四つ
2017/08/25 05:21
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投稿者:Masetto - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごーく味のある?短編集。 恋愛とか友情と家族とかそういうのがテーマではなくて ちょっとファンタジーっぽいけど すごくファンタジーとかSFというのでもなくて、ちょっと不思議な話だけど さしておもしろくもなかった。 最近こういうのはあまり読みたくないからかも。
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タイトルと帯文に惹かれて。でも絶対好きだろうなと想って読んだら、やっぱり好みだった。表題作、「夏休みの町」「青いサイダー」「発泡酒」。光源の少ないノスタルジックで牧歌的な風景にセンチメントとSFの交錯。『惑星9..』を読んだ際市川春子とどこか似てる気がしたのだが、より静かなかんじ。発泡酒は、よくある話だからこそ、書き手のセンスやこだわりを感じる。
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『惑星9』から続けざまに読んだ2作目。文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作。
惑星9とくらべて力を入れているというか、あえて狙いに来ている作品が多いので、そこで評価が分かれそう。自分はこれぐらいあざとい方が好みだった。『夏休みの町』の読後感を毎日のように噛み締めながら、きっと僕らは生きている。
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パラパラめくって、昔弟のやっていたファミコンでみたような絵が目に飛び込んできたとき、正直、これはあわないかもな、って思った
最初の数ページをみてさらに、その不安は強まった。頼まれて買った本で、そのまま渡すつもりだった。読む気なんてさらさらなかった。初期作品集って安定していないからキライ。コロコロ変わるエスキースに、頭が痛くなる。そう思ってた。
たまたま頼まれたから、渡し忘れたから、ちょっと遅くなって各停しかなかったから、読んでた単行本を会社に忘れてきたから。
どの要素が足りなくても読むことはなかったはず。
でも、そうじゃなかった。
で、読み終わって、ちょっと泣いてた。
しかも、いっちばんノーケアだった作品で。
オススメは、文化庁なんたらを受賞した夏休みの町のわかりやすくも美しい「ねじれ」なんだけど(これ読んで、道尾秀介さんの向日葵の咲かない夏を思い出したんだけど、ネタバレになってないですかね、どちらかを読んでいる人に?)実は、時間軸すべてが夏なのでした。
作者のかたが一気に夏にかいたのか、あるいはモチーフとして思い入れがあったのかわからないけれど、こう、夏休みのカタルシスをたっぷり含んだ風に、ぶわっと通り抜けられちゃったような、軽い喪失感です。
あああ、またまたやられちゃいましたねこれは。いっぽんとられた、素敵すぎの作品でした。ごちそうさまさま、ご褒美読書。
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町田洋さんの2冊目。初期作品とあって、全体的にはやはり惑星9のほうが好きだ。中編2こと短編2こ。シマさんの話がよかった。むしろシマさんの話だけで一冊の薄い本とかになってたらそれが欲しかった。と思った。
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今年の文化庁メディア芸術祭新人賞。新人というには完成されてる。上手い新人は毎年たくさん出るが、ここまで世界がある人もなかなかない。とくに受賞作の「夏休みの町」は確かに賞にふさわしい出来。
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たしかになぜか懐かしい。小学生ぐらいの頃思い出す。こんな感じの漫画どっかで読んだことがある気がする。
そんでたしかに静かだ。しんと静まり返ってる。
一本目の建築士と建物の話はもう一押し!って感じがしたけど、夏休みの話はすごくよかったな。なぜか泣きそうになったな。夏休みっていうだけでなんであんなに殺人的なせつなさとさみしさと懐かしさをもってるんだろう。
女の子とシマの話はまあまあ。最後の短い公園の話が一番好きかもしれない。再会ものに弱いんだってば…ありきたりな話だけど、ありきたりだからこそとても身近。こういうの、すぐそこに転がってるんだろうな。悲しい。大人になりたくないな~っていう。
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【大切】というよりは、もっと自分自身に近くて、見過ごしがちになっていた根本的なものをふっと知るような漫画でした。味わい深いです。
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いやぁ…不思議なマンガだった。
やたら心に張り付いて残る。
「夏休みの町」という短編が、私にはとても残った。
というのも「夏休み」に興味があるからだ。
こんな風に描けるのか、夏休み…。
ここではないどこかとか、
なりきれないなにかとか。
そんなものを大切に描くことのできる漫画家さんだと思った。
絵も独特で、やたら遠景に書くのとか、
いちいち心に張り付いてくる。
うーん、ブックオフに売りづらいぜ。
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表紙に一目ぼれしてしまって、「値段が高ぇよ!!」と思いながらも購入。
夏休みの話が好き。おもしろかった、し、良かった。
最後の描き下ろしも個人的には好き。
少し違うけど、市川春子作品が好きな人は好きかも。
不思議現実世界というか、なんというか。良い空気感で進む漫画でした。
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惑星9の休日の雰囲気がとても気に入ったので今作も購入。
シンプルな絵柄で静か、セリフなしのコマが多く、しんみりとしてます。
受賞作品の「夏休みの町」、胸がギュッとなった。もっと著者の作品が読みたい!
町田さんの描かれる女の子、皆とても可愛いですよね。
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描写を極限までそぎおとす、あるいはフラットにした上で、ストーリーで読ませる。小説のようなマンガ。幻想的な夜話。