投稿元:
レビューを見る
見方が変わるとこんなにも違う話になるのかーと感心するばかり。
http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-816.html
投稿元:
レビューを見る
「求む奇談!」という新聞広告を目にし、怪しげなバー’strawberry hill’を訪れた人々が語る奇妙な体験の数々とは……。
持ち込まれた奇談を合理的に解釈してみせる謎の男、という構成や謎解きはやや安易ながらも、どこかノスタルジックさを感じさせる幻想的な雰囲気が美しい。連作を纏める最終話でのオチの付け方も個人的にはけっこう好み。
投稿元:
レビューを見る
怖い話を集めてるんだけど、ちょっと迫ってくるものがないかな。
人間の狂気みたいなのがもう少しほしいかも。
投稿元:
レビューを見る
奇談を募集する謎の蒐集家と、彼に自らが体験した奇談を披露する人々。奇談は奇談蒐集家の助手によって、見事に現実的な解釈を与えられていく。
一編一編は奇談としては面白いですけども、与えられる解釈はちょっと強引だったり根拠が薄弱だったりでいまいちかなと感じました。もっと幻想的な話の方が好みかなと。
しかし、最後の短編で、これまでの短編が繋がり、現実と奇談が溶け合ったのは見事でした。心地よい読後感です。
最後まで読まないともったいない作品ですね。
個々の短編としては、「古道具屋の姫君」と「金眼銀眼邪眼」がお気に入り。
投稿元:
レビューを見る
一昨日読み終えた一冊。題名とあらすじに魅かれて手にしてしまった。
恥ずかしながら、おそらく初の太田忠志氏の作品である。
「自ら体験した不可思議な話、求む。高額報酬進呈。ただし審査あり。」の新聞広告を目にして訪れた七人の人物。そして語る奇談。
自分の影に刺された男
古道具屋の姫君
不器用な魔術師
水色の魔人
冬薔薇(ふゆそうび)の館
金目銀目邪眼
すべては奇談のために
奇談を話すべく訪れる場所、strawberry hill という酒場の設定がまた良い。レトロな雰囲気、紳士的なマスター。そして、奥の部屋には奇談蒐集家とその付き人。映像で見てみたくもある。
奇談蒐集家の話であるが、作者は奇談を巧みに暴いていく。不器用な魔術師などは、今度こそは奇談かと考えながら読んでいた。
さながら、奇談と妖怪の話の違いはあれど、京極夏彦氏の作品を思った。
結局は人は、見たいものを見て信じたいものを信じるということか。
「すべては奇談のために」、それがこの物語の全てなのかもしれない。このために、今までの話があったかのような。
こういった奇談は好みである。まさに不可思議。
ミステリ界の奇談の歴史と作者の太田氏の奇談への想い、そしてこの本の魅力は、解説で井上雅彦氏が語られている。それらに対する愛を感じられる解説だった。
投稿元:
レビューを見る
悪くはないけど、物足りない。なんだろう。
ちょっとダークな不思議な話は、謎解きされちゃうと興醒めしちゃうせいか。
最後はちゃんと奇談な感じで終わるけど、読後感としてそれまでの話とのつながりがしっくりこない。
うーむ。
投稿元:
レビューを見る
奇談蒐集家を名乗る恵美酒の容姿が面白い。
年齢不詳で太っていて、髪の毛は鳥の巣のようにもさもさで
映画でしか見たことがないような丸メガネに年代物のスーツにチョビ髭…
見た眼を想像するだけで楽しいです。
毎回同じ部屋を描写する地文も客によって様々で少しずつ印象が違うところも次はどんな表現でくるんだろうとわくわくしました。
謎の部分は途中で分かるような簡単なものもあったのですが、最終章の
今までの話がすべて一筋にまとまっていくところがすごかったです。
投稿元:
レビューを見る
不思議な体験談を集める奇談蒐集家とその助手のお話。短編集なので読みやすかったです。
話を聞いている内は不思議な話だなぁと思ってると、助手がさらっと種明かしのように推理してしまう。
最後までそれなのかな~と思ってたら、最後の最後にそう言う事!?って言う終わりが待ってました。
私的に気持ちの良い終わり方だったかな、と思います。
投稿元:
レビューを見る
連載を数度読んだことがあるのだが、その時の印象と比べるといささか精彩を欠いている感じがした。ありていにいえば物足りない。
奇談蒐集家と自称する恵美酒の元に自らが体験した「不思議な、奇妙な、恐ろしい」話を聞かせ、そこに待ったがかかるスタイルのなのだが、勿論ショートショートが代名詞の太田さんらしい雰囲気にほうっと浸かってしまうものもあるのだが、逆にあからさまに「え、それって不思議はなくない?」とわたしなんかも簡単に解ってしまうものがちょっといただけない。
何かある、と思っていたラストへの期待はまあさすが、とも言えるのだが…。
他の作品を初めから最後まで読んでみないことには太田作品に対する好みか好みじゃないかの判断は保留せざるを得ない。
投稿元:
レビューを見る
ふむふむ、と軽い読み心地で進めて行ってのラストで、そうきたか! と。
誰が奇談を集めていて、誰の奇談だったのだろうね。
投稿元:
レビューを見る
短編だけど連作、なかなか個人的に好きなお話だった。
最初は「奇談」ひとつも無いのかぁ…と思ったけど、最後のオチが愉しい。貴方の街にもその店が、、っていう雰囲気がして異次元世界に連れて行って貰えたなと感じた。
短編で、そのままに読んで行ったけれど時間軸が結構あって、じゃあエビスさんの店は…?となるところが謎を残してくれる。うん、好きだなぁ。
-------------------------------
自ら体験した不可思議な話、求む。高額報酬進呈。ただし審査あり。新聞の募集広告を目にして酒場を訪れた客は奇談蒐集家を名乗る男と美貌の助手に、怪奇と謎にみちた体験談を披露する。鏡に宿る美しい姫君との恋、運命を予見できる魔術師との出会い。しかし、不可思議な 謎は、助手によって見事なまでに解き明かされてしまう。安楽椅子探偵の推理が冴えわたる、連作短編集。(紹介文参照)
投稿元:
レビューを見る
シリーズ物短編集。奇談募集→応募者奇談を語る→ホスト喜ぶ→執事が「そんなの全然ナゾじゃない」と云い出して謎解き。と云う安楽椅子探偵的展開で構成としては「黒後家蜘蛛」と似ているかな。だけど謎を解かれた謎もなんか結構十分奇妙なエピソードになっていてちょっと独特の不思議な雰囲気があって面白い。最後の最後に「おおっ」てなるので短編集とは云えちゃんと順番に読むコト。
投稿元:
レビューを見る
意外と現実的な話が多くて、想像してたのと違う・・・とがっかりしていたのですが、最後の最後で持っていかれました。
これはやられた!と思いました。
それぞれの依頼人から見た恵美酒と氷坂像の表記がそれぞれ違うのが面白いなあって思いました。
一番気になるお話は冬薔薇の館でした。
投稿元:
レビューを見る
〈奇談求む〉と書かれた広告を見てやってくる客たち。
そしてその〈奇談〉を集めている老人と美人な秘書。
〈奇談〉を聞き終えた秘書が放つことばによって‥‥。
奇談の内容は結構先が読めてしまうのだけど短編だったので楽しく読めました。
最後にどんでん返しがあるのもGood!
投稿元:
レビューを見る
太田忠司といいえば狩野俊介シリーズというイメージで、十数年前一冊くらいは読んだと思っていたけどもしかしたら初めて読んだかもしれない。
そんな一冊目として手を出すにも適当な連作短編集。
「奇談を聞かせてくれたら高額の報酬を与える」という広告を目にした人々が、
strawberry hillというバーを訪ね、奇談蒐集家・恵美酒(えびす)に摩訶不思議な体験を語るという筋。
恵美酒は主人公の話に喜ぶものの、恵美酒の助手(?)氷坂が奇談の裏にある真相を明らかにする。
ファンタジーチックだけど実際はミステリという仕掛け。
一話読めばこの展開が続くんだなとわかり、
以降はそういう目線で見るから主人公の語る奇談はさほど怪しさ、恐ろしさを感じない。
謎解きはロジカルで綺麗なのでミステリとして読めば充分楽しめる。
裏切られないため同じ展開にマンネリ感はあるものの、お話のバリエーションが豊富だったからさほどきにならなかったし。
最終話のみとある仕掛けが施されていて、世界は逆転する。
この矛盾が腑に落ちない人もいるかもしれないけれど私は好きなオチだった。
各話の主人公のその後の顛末がわかったのも親切でよい。
雰囲気のある作品集で、なかなかよかったです。