紙の本
もっと早く読みたかった!
2014/10/21 01:50
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投稿者:ねこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は夏子タイプが苦手と言うか嫌い。でも結局私も最後は夏子を応援したくなった。徹子がこの我儘なうそつきの遠戚の夏子を迷惑だと思いながらも嫌っていなかったから…。私には人を楽しくさせる事などできないし男の人にももてないし…だから余計夏子の事を嫌いだけど、だけど「いつまでも頑張れ!」言いたくなる。徹子が自分の存在価値を見出せた時私も嬉しかった。私にはひとみさんのような人はいないけどふと立ち止まる時があったらこの「嫌な女」を読んで励まされようと思う。
ここまで感情移入できた本は本当に久しぶりです。読み返しては遺言のところで何度泣いたでしょうか、私は弱いのですぐ泣いてします。この作家さんの本は初めて読んだのですが私の心の琴線をつま弾かれました。ブログも読みましたが桂さんの文章のうまさなのか、日頃思う事など私の心の壷にはまります。そうそう!あるある、わかる~って感じで。うまく言えないけど桂さんの文章に出会えてよかった。
これからどんどん読みます、桂望実さんの本とブログ。
電子書籍
正反対のふたり
2020/05/07 18:39
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
弁護士として働くお堅い徹子と、自由奔放に生きる夏子との掛け合いが楽しいです。真逆のヒロインが衝突を繰り返し、自分自身を見つめ直していく姿に心温まります。
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嫌な女とされる夏子の扱いがうまい。前面に出てこないで、すべて他者からの言動で夏子という人物が描かれている。徹子と同じく夏子の味方になっている自分を発見したり。人生のベスト10を決めること、やってみようかな。
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生きる虚しさへの向き合い方は違う二人だけど、ゆっくりとお互いを理解するのにはちょうどいい「遠い親戚」という距離感。常に一緒にいるわけではないからこそ、気付けば互いの虚しさを補う欠片になれたのだと感じる。
登場人物の心情描写がとてもあっさりしているので見落としがちだったので、ラストの喪失感はかえって胸に迫った。誰にとってもわかりやすく華やかものではなくても、存在していることを大切に抱えてくことができる女性が徹子だったのだと思い、温かな気持ちになった。
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面白い。実際にこんな人いるんじゃないか、こんな関係で繋がっている人達がいるんじゃないかと思わされる。遺言の話ではホロホロと泣け、夏子のペットの話では呆れ半分笑えてきて、ページを繰るごとに楽しめた。
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嫌な女として登場する夏子、奪うだけで与えることもするからなんとなく憎めないっていう設定、うーん、でも私は好きじゃないな、こういう女の人。悪気がなくて人を傷つけちゃう人よりはいいかもだけど、ま、それは比較論ね。
本はおもしろいけど、ちょっとダレるかな、展開が変わらないわりに長いのがね。
でも、心に残る節がたくさんあったので、備忘録も兼ねてここに書いておきます。
「丸ごと受け入れておしまいなさい。気に入らないことも、哀しいことも。そうすれば、きっと生き易くなるわよ。」
「依頼人のために嘘をつくならいいんです。いくらでもついてください。でもね、ズルい人は、自分を守るために嘘をつくんですよ。」
「ずっと変わらずにいることはできないですよね。そうわかっていても、願ってしまいますよね。」
「君は、君の幸せを貫け。」
「一人で虚しがってたの、時々、虚しさに押し潰されそうになってね、心と身体が凍りついたわ。
苦しくても、虚しくても、明日を迎えて生きる。そういうもんなんだとわかったら、呼吸をするのが楽になったの。生きてるだけで素晴らしいことなんだと気付かされたのよ。」
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主人公と登場人物の50年近く年を取っていくので、人の人生をしっかりと読んだ気分。こういった形式は好きだ。描写が、宮部みゆきの火車とにている。
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誰しも、孤独を抱えていたり、世の中に必要とされているのかな?私を分かってくれる人はいるのかな?と感じたことはあるのではないでしょうか。
感情に左右されることなく、法律というロジックで物事が決まる世界で生きることを決めた女性弁護士。
彼女が仕事を始めたばかりの20代から、70代でセミリタイアするまでの生き様を通して、人との関係性、信頼を築き、自分の居場所を作っていく様子が印象的です。
そして、自由奔放な夏子を通して、どんな状況でも楽しみは見出せる事、人生は明るいと思える事を考えさせられるのではないでしょうか。
様々な思いをもった人を、そっと、じっと眺めてみようと思う気持ちにさせてくれます。
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腹がたったのは、どんな時でしたか?
おやっと思ったのは、どんな時でしたか?
振り返るととてもうまい構成だなと思うが、あまりに文章が淡々としているので、なかなか読み進められなかった。が、何か少し読み進めたくなる、そんな作品だった。
内容は女性の一生について、かな。女優や映画スターのような華やかな人生を生きたいと誰もが憧れる。けれども、そう生きられるのはほんの一握り。では、大半の人はつまらない人生かというとそういうことでもない。実はその平凡な毎日こそが幸せだったり。
そういうメッセージを感じた。
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フランス、イタリア旅行へ連れて行った一冊。黒木瞳・鈴木保奈美主演でドラマ化されたということと魅力的なタイトルに惹かれて読んでみた。が、期待が大きかった分がっかり度合いも大きい。
嫌な女と言ってもわくわくするような事件を起こすわけじゃなし(男をコケにして金をだまし取る詐欺師という設定)、遠戚にあたる女弁護士が第一章からなんとなく孤独な影をもっているのが興味をそそられたが、たいした過去があるわけでもなく、家族にも恵まれ職場も完璧で「なんだ幸せなんじゃん」とがっかり。
小説って、人間のミステリアスな部分に触れたくて読んだりするんだけど、話の展開や心の動きが平凡だと、とたんに読む気力が失われる。小説よりも奇怪な事件が世の中にはわんさかあるからね。毒殺カレー事件の林眞須美や尼崎コンクリート事件の角田美代子レベルの大物キャラに登場してもらいたかった。
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2015年8月22日読了。遠縁の親戚で天性の詐欺師・夏子に振り回されながらも彼女を理解していく弁護士徹子の成長。解説にもあるが、「夏子」自身を描写せず徹子自身や夏子に関わる周囲の人々の目を通して描く構成・手法が見事で、この構成の勝利と言えるのかも。死に行く人の遺言状を作成するのは弁護士の重要業務だと思うが、このネタを小説で使うのは反則だよなあ・・・。人が抱える思いや孤独は、肉親でも配偶者でも理解することは難しく、「こうあるのではないか・あってほしい」という思い込みで人を理解しがちなもの。他人だからこそ分かることもあるし、「分かり合えないがそれぞれの孤独を抱える」ことを理解することで、ある意味気を楽にして生きていくこともできる、のかもしれない。
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最初は面白かったけれど、だんだん年月が経つにつれて
だれ気味になってきた。この中でベストキャラなのは
みゆきさんやな。事務員であるこの人の突っ込みは絶妙だった。
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これもまた、寂しい女系の小説。以前に単行本じゃないのを読んだことがよみがえってきた。TVドラマ化されたのは、これだったのかと思うと。この主人公の思っていた「独りぼっち感」は、再現されていたのだろうか。
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生来の詐欺師気質、男をだまくらかして生きる夏子の遠縁である、徹子は堅実な弁護士。詐欺師気質のくせに、爪の甘い夏子の尻拭いをさせられてるうちに、いろいろな人間の感情に出会い、頑なな心を開いていく。夏子は男からお金を奪うけど、与えてるものもある。物事を多角的な方向から見たら見えてくるものが違ってくる。という教訓的なカンジかな。次はどういう手口だ?とかでまあ楽しめたけど、人生の後半の話が多くて、ちょっとむー、となったかな。
100万円あたったら何するか。腹が立ったこととおやっと思ったことを聞く。人生でよかったことベストテンなど、人の心を開く話術とかは、ほー、と思った。
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タイトルから最近の話なのかなと思いきや、過去から遡って、夏子さんとのエピソード、そして、主人公のお話。
最初は泣くような話じゃないなぁと思ったけど、遺言作成のとこで泣いてしまった。