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内容(「BOOK」データベースより)
警視庁組織犯罪対策部の沢渡と滝本組幹部の波多野は、組織に追われる中国人女性を見殺しにしたトラウマを抱えていた。そんな二人のもとに中国黒社会の新興勢力「義水盟」の沈が現れる。黒社会の大組織・天老会に追われているカンボジア人女性サリカを匿ってほしいと沈から頼まれる二人。サリカは天老会の最高機密を握っているらしい。義侠心に富む波多野はサリカを隠れ家に匿うことになるが…。トラウマをもつ無気力警官、武闘派ヤクザ幹部、そして若き黒社会の首領が交錯するとき、漆黒の闇に潜む巨悪が顔を覗かせる―『機龍警察』の著者による書き下ろし長篇警察小説。
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<黒警>
さえない警察官、沢田。彼は舞踏はヤクザの波多野との腐れ縁だった。そんな彼らに、中国の大物マフィアが、「ペンママ」という女性を匿ってほしいと要請してくる。
だが、匿った直後殺される波多野と女性。
その復讐のため、沢田と大物マフィアは一芝居思いつく。
<感想>
月村氏らしく、テンポよく読ませる。
前半から中盤にかけて、徐々に変わっていく主人公の心情のグラデーションがおもしろい。
最後もリベンジものとして気持ちよく読めた。
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のっけからやる気のない主人公に先行きの不安を感じましたが、話が転がり始めるとそんな心配も吹き飛び、気持ちのいい結末に向かってページをめくる手が止まりませんでした。ただ、少しだけご都合主義が鼻につく場面があったので★一つ減点。
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機龍警察のようなヘビーさはない。うだつの上がらない警官と、中国人の犯罪組織の男が、ヤクザの敵打ちをして警察官僚の巨悪をくじく話。
暴力描写も少なく、軽く読めた。
新大阪から読みはじめて、小田原付近にて読了。
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機龍警察とは違い、こちらは真っ向な警察小説。
先のシリーズも、SF要素はあれど、十分警察小説としての魅力が備わっていただけに、それなりの期待を寄せつつ読み始めた今作なのだが、、、、、それほどボリュームがない本の割にはエンジンが掛かるのにものすごくページを要してしまった。警察の仕事に幻滅さえ感じている冴えない主人公に、なかなか魅力を感じることが出来ない。後ろ向き過ぎて、イライラするばかり。その中で「ペンちゃんママ」とか気の抜けるような言葉が連発。後々、重要なキーワードになるとは言え、こっちも気が抜ける。それでも漸く半分を読み終えたところで主人公の意識に変化が現れ、そこからやっと面白さを感じられるように。後半は打って変わってスルスルと面白く読めた。
今回の件をきっかけにして、今後、主人公が黒警というダークヒーロー的な位置で本格的に活躍するようになると面白くなるかも。
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『機龍警察』シリーズで新しい警察小説の旗手として絶賛された月村了衛が、SF要素抜きで書き上げた純警察小説。
ページの少なさもあり、ストーリー的に、若干物足りない部分はあるものの楽しめた。読み終えてから「やっぱり、機龍警察の龍機兵はオマケなんだなぁ」と再認識。
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警視庁の組織犯罪対策部の沢渡は、冴えない警察官として日々を送っていました。そんな彼が、昔なじみのヤクザの波多野、そして裏社会の組織・義水盟の沈と関わったことで変わるお話でした。
物語の中盤までは、沢渡の不甲斐なく、彼よりも波多野や沈の方が魅力的でしたが、覚悟を決めた後の沢渡の後半での変化が痛快でした。
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黒という意味が黒社会の黒であり、単なる悪という訳ではなく、水滸伝とかの古き良き中国の義侠という意味合いの黒という意味に、警察の警を合わせたタイトルが表現している通りの話となっている。いずれにしろ、話としては前半までの話がまあ、ありうるであろうなという話として展開するも、やくざが死んで話がタイトルに沿ったストーリーにのっかて、主人公が活躍しだしてからが、その話に持っていくための前ふりであったのであろうなという感で、そこからの展開は出来過ぎ感が鼻につく。特に最後の黒幕をはめるあたりは、その手口が安易でやっすぽく、お金のかかっていない三流のテレビドラマの様である。敵のする子供を登場させるのはやり過ぎで、この子供は養子になったとしても、とてもハッピーな結末を得られるとは思えない。また、タイトルがタイトルだから刑事の主人公をということになったのであろうが、ここではやくざと中国人の方が魅力的であり、主人公の弱さが残念である。
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うだつのあがらない警察と中国人が義兄弟になり、腐敗した警察と戦う話。月村了衛にしてはサラッとしている印象だった。
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月村良衞さんの作品はどれも読んでも影のある人間が主人公。そしてほぼ自分好みの展開になるので安心して入り込める。今回はロボット?が出てこない分、人間が濃く描かれている。しかも最後はまさに溜飲の下がる思いの結末。惜しむらくは黒幕(悪役)をもっと憎たらしく描いて欲しかった。憎々しい悪があってこその正義だから。
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良かった。やっぱり正義は勝つべきだ。
この作品十分かっこいいけど、他の方のレビューみると『機龍警察』がもっといいんだ!読んでみよう。
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おもしろかった、
が、「士漠の花」ほどではなかった。
黒い、警察、な人ができあがるまで。
なにか大きな流れの前段階、といった感じ。
あのヤクザの人が早々にあっさり殺されてしまったのにびっくり。
重要な鍵を内心バクバクもんで証拠品横取りするシーンに最もドキドキハラハラ。なんとかやりきった瞬間は一緒にほおっと息を吐いた。
これといったドンパチシーンもなかったので、
やはり山場はあそこだったような気もする・・・。
これからの黒に染まった刑事さんの活躍に期待。
続きがあるなら読んでみたい
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月村了衞の待ちに待ちに待った新刊だ。
今回は、ストレートな警察小説。
「キモノ」は出て来ないけど、犯罪のスケールの大きさは「機龍警察」を彷彿とさせる。
黒い勢力の力も借りながら、巨悪と対峙する無気力警官。シリーズ化するのかなぁ。
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#読了。警視庁組対の沢渡と暴力団幹部の波多野は、女性を見殺しにした深いトラウマを抱えていた。そんな二人がコピー商品に関する事件で、中国人犯罪者沈を交え真相を探るが。
「機龍警察」シリーズに比べてしまうと、あっさりとした感じがしてしまう。
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面白かったが、刑事とヤクザの繋がり、黒社会との繋がりにもっと深みみたいなものがあったらもっと良かった感じです。★3.5の感じで★4です。