紙の本
経営者の言葉としての”会計”
2005/11/19 17:42
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hisao - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔 著者の手になる“ビジネス・アカウンティング MBAの会計管理”でいくつかの練習問題に接し“会計”とは決して単に決算書や税務申告書の作成や金庫の番ではなく、“会計言語”でもって経営を解析し、経営の思想を語る手段である事を教えられ感銘した事があります。旧式の“経営分析”手法しか知らなかった私はMBA式の新しい手法に目を開かれた思いでした。
この度 著者はより優しく解りやすい形で“会計”の真髄に迫っています。
“会計”を世界最大の共通言語と捉え、この言語を如何に使いこなすか、読みこなすかが説かれています。
武富士のローコスト経営、セブンイレブンの現金商売の利、一流金融業としてのトヨタ、楽天等IT企業の自己増殖のからくり、業績低迷にあえぐソニーなど実際のBS・PL(決算書)を使って暴かれています。“会計言語”を通して今経営がどのような状況にあるか、その高笑、苦吟が読み取られていきます。
更に著者は日産ゴーンのリバイバルプランを例にとって、ゴーンの経営思想が緻密な“会計言語”で語られている事に注目します。“会計”が企業の未来構想の写像になっているのです。終章では会計言語でもって読者に起業・経営の判断させる練習問題が付されています。
経営とは経営者の“マーケット”への語りかけです。経営者が読む言葉も語る言葉も“会計言語”である事が証明されます。
ただし 私自身は実践会計にたずさわりながら 現在の“会計言語”が充分正しい言語であるかどうか 特に金融業とか保険業の会計処理方法に若干の危惧も感じています。
しかも それが私達大衆にとって極めて実際的問題である事を恐れています。
欲を言えば 今話題の“キャッシュフロー会計”とか“時価会計”の理論的諸問題が実際の“会計言語”の使用にどのような影響を与えているか迄 専門家として解りやすく話を進めて頂ければより面白いものになったのではないかと思います。
紙の本
数年前から会計ブームと言われています。
2009/03/21 16:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
数年前から会計ブームと言われています。
本書は、会計を会計としてとらえるのではなく、経営のための会計としてとらえることを目的としています。
「どんぶり勘定」は悪か?
会社の決算書は、当然ですが「円単位」まで表示しています。その円単位の決算書が正しい決算書なのです。
しかし、会社の経営を見るために使う会計としては、円単位は必要ではありません。
また、勘定科目なるものがたくさんありますが、経営を見るためにはざっくりとした捉え方で十分です。
それよりも、タイムリーな情報としていかに早く自社の会計情報を入手できるかが経営にとっては重要です。
本書は、どんぶり勘定で経営をとらえるためのノウハウが紹介されています。
会計を、制度的にはきっちりと、経営的にはざっくりととらえることが会社経営にとって大切なことなのです。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
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会計って面倒そうだけど、普通の生きるにしても必要な知識。あればあるほど良い。実践的な要素もあり、値段のわりに勉強になる。
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けっこうおもしろかった。
こういう本好きかもしれない。
いろんな企業のBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)を見ながら、財務諸表から会社を読み解くといったことをしていく感じ。
少し会計とかの知識があったほうがいいかもしれないけど、読みやすい本
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面談でGさんに「将来考えて会計の勉強とかしたほうがいいよ」といわれ。
これ解りやすいんでよいですよ。
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ああステキなことば、「ドンブリ勘定」。本の中身よりもタイトルの付け方のほうが上手、という意味では“最近の新書”らしい1冊ですが、いまはわからなくても目を通しておけばいつの日か意味を持つとは思います。
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会計が何で経営学の一つの領域なのかってのがよく分かる。授業でとった「財務会計論で習ったことが全部書かれとるし。(モデル企業も)これを読んで自分の会計アレルギーも少し改善されたかも。
会計の専門家ではなくて、会計諸表と格闘できるためという点にコンセプトが置かれとるのもいいかも。俺でも伸びる余地が多分にありそう(笑
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1.B/S、P/Lの金額をグラフ化(ex.1目盛り1億など)して、視覚的に理解する
さらに色分けして、資産、負債、資本を分けると良いかもしれない
2.B/S、P/L、C/Fから問題点を探す、会社の姿を想像する
3.起業するとき、儲かるB/S、P/Lを描けなければ、その時点で失敗
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鹿児島から福岡までの新幹線の往復時間で読みました。苦手の「会計」の本だから、どうかなって思ってましたが、意外にさらっと読めてしまってびっくりです。
副題にもあるように本書の中に「ドンブリ勘定」という言葉がよく出てきますが、ビジネスマンはこのドンブリ勘定ができないとダメだと常々思ってました。なかなかできないんですけど、それこそが「財務諸表を読む」ということだと思うのです。
いろいろ本は読んでみたけどこの感覚を身につけるのは難しいなあと半ばあきらめかけてました。でも、そのヒントがこの本書の中にあったんです。それはアバウトに財務諸表を読む方法として薦められている「金額比例縮尺によるパターン認識」。言葉で書くと小難しいんですが、簡単煮言うとBS、PLを大きさを金額に合わせて図解で表すということです。これだとBS、PLのバランスも分かり安いし、大きな金額の項目も一目瞭然です。本当に分かりやすいです。すぐに自分の会社のBS、PLでやってみようと思ってます。
もうすぐ、決算発表のシーズンを迎えます。今年こそ、著者が言うように「実際の財務諸表と格闘し、リアルな経営をイメージできる能力(会計リテラシー)」を高めてみたいです。
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自分が2〜3年かけてようやく習得した財務分析のノウハウがかなり書かれていた。
PL・BSを図で考えるコツがつかめると思われ。
会計初心者、新人ビジネスマンにおすすめ。
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リーダーに必要なドンブリ勘定。英語よりも世界で普及している会計という言語を通してビジネスを大まかにつかむコツを知ることができる
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ソフトバンクは1000億の赤字を続けていた。理由はブロードバンドの先行投資。
株価の上昇により、それでも会社は成り立つ。
08年度のソフトバンクの営業利益は3500億円。恐れ入りました。
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リストラの手順というのがとても面白いです。まずは損切りなんだと。それから営業・生産だと。そしてそのあとに開発だ、技術基盤だとあります。これが手順なんですね。これは即効性に依るプライオリティです。
なるほど。このデンでいけば下らない施策はすぐに止めよ、不良在庫は捨てろ、と。それから効率化をして、その後でコアだ、強みだ弱みだという論議をせよ、となります。
この手順なのだけれども、どの程度、というところを示してくれるのが会計なのだと理解しました。
個人的な話ですが、読者私もかつてサラリーマンとして経理課に所属しました。だからといって特にそういうように会計を使っていたわけじゃないんですよね。結果を算出する作業をしていただけ。
結果を使うのが大事であって、算出作業そのものは別にどうということはないのだというところは自覚しています。
使うのが大事。なにせ会社というものの目的に関わっているからなんだ。著者も次のように言われている。「会計は『経営を包括的かつ統一的にとらえるツール』なのです。しかもこの世の中にこのような性格を持ったツールは会計以外に存在しません」(p.34)
製品知識も業務フローも最後は会計の言葉にしないといけないのですね。
良い本です。
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blogにて書評/Reviewを公開しています。
http://wisdomofcrowdsjp.wordpress.com/2010/03/11/r009/
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ざっと会計のイメージを掴むにはいいかも。それ以上は期待出来ない。
決算書に関するカルい読み物といった感じです。