紙の本
僕と彼の垣根
2003/11/21 23:56
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投稿者:spirit - この投稿者のレビュー一覧を見る
価値観を壊してくれる本は大好きだ。
というのも、それによって自分の世界が広がっていくことが、よくわかるからである。
今まで自分を取り巻いていた垣根の一端が崩れて、
本の思想と自分の思想が入り乱れてくる。
しばらくすれば、新しく窓のついた垣根ができて、
向こうの世界がよく見えるようになる。
時には向こうの世界がそのまま自分にとりこまれてくこともある。
「マリファナを吸ってなぜ悪いんだ。タバコや酒ほどの害もないマリファナが禁止されるなんて間違ってる」
一九七一年、大学一年生のときに始めて海外旅行をした韓国で僕はそう確信した。
まるで一目で恋に落ちたように、僕はそのときマリファナに限りない愛情を感じてしまったのだ。
〜中略〜
僕のキーワード「マリファナ」は行く先々で必ず非合法だった。
そのため、僕はコッソリと裏門から、時には少しこじ開けて入らねばならないこともあった。
彼と僕の旅のスタイルは全く違う。
どちらかのスタイルに合わせて、仲良く一緒に旅をする事は、
まず不可能だと思う。
しかし、お互いが理解して、それぞれの立場を尊重する事はできる。
その間には窓がある。
マリファナを吸う人はものすごい犯罪者のように思ってしまうような偏見は、
この本を読むまでやっぱり持っていただろう。
それが100%間違っているとは言わないし、
本に影響されて何もかも擁護するつもりはない(この辺りが誤解されやすくて困る)。
しかし、ふとまわりを見渡せば、我々の周りには意外にもドラックが少なくない。
アルコールや煙草はもちろん、カフェインやモルヒネなど、
なくなったらそれはそれで大変そうなものが、結構あるのだ。
人間には脳内に麻薬物質を分泌する機構ができてるくらいだから、
たとえ修行僧のような暮らしをしても、
厳密に麻薬から逃れる事は人間としてできないような気すらする。
著者がこの本で述べているように、本当に大切なことは、
なんでもかんでも危険だという事で禁止するのではなく、
正しい知識を得て、何が大切か自分で判断することなのではないだろうか。
「マリファナを吸ってなぜ悪いんだ」という最初の確信は、まったく変わらなかった。
旅行したほとんどすべての国で、人々がマリファナを生活を楽しく豊かにするための草として
実にうまく利用しているのをこの目で見たからである。
僕はカンボジアやラオスを旅した時に、
マリファナやアヘンを酒や煙草のようにたしなむ人を見たし、
彼らがものすごいジャンキーとはとても思えなかった。
国やマスコミが作り上げたイメージに飲みこまれていたら、
彼らたちと普通に語り合い、理解し合うことはできなかっただろう。
向こうの世界の一部は、いつのまにか自分の中に取り込まれていたらしい。
これ以外にも、自分で勝手な価値観を作り上げて、
自分の世界を狭くしている事はないだろうか?
読書はじめました
紙の本
想像で想像しよう
2001/08/26 19:56
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投稿者:ヒロト - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの植物のついて実にリアルに書かれています。日本では、もちろん世界でも禁止されているさまざまなドラッグについて実にリアルに作者の感想が書かれています。もちろん、アジア、中近東の旅の本としても楽しめます。
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マリファナに惚れた若者のマリファナ探しの出会いと発見の旅。ロードムービー的貧乏旅行記アジア中東編。 麻薬を毛嫌いする人も、本書を読んでみたら良いと思います。物事の多面性を知るような、そうでもないような、上手く言えませんけれど、旅人の見る世界観に実世界があったりします。
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わたしはこれを読んで旅に行きたくなりました。
かと言って麻枝さんのように過激なジャンキージャーニーでわなく、
普通に世界を見てみたいと思った一冊。
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上海への電車の中で会った日本人にもらった
なんとも危ういタイトルの本。
その日本人がマリファナ愛用者ってわけではないんだけど。
著者が実際に体験した事をまとめた旅行記で
上巻はアジア・中近東編、下巻は南北アメリカ編になってます。
学生時代の韓国旅行でマリファナの味を知った彼は
卒業後の旅先でも行く先々でマリファナやそれに順ずるものを求め
時には逮捕の危険に直面しながらマリファナに彩られた旅行をしていくというストーリー。
年代がちょっと古いけど
普通の旅行記のように各国で感じた事や考えた事に関する記述もあって
なかなかおもしろいです。
タイトルからもわかるとおり、彼はマリファナ肯定派。
中毒性のあるタバコやアルコールよりよっぽど安全だろうという事。
大麻に含まれている成分に中毒性がないとしても
そこに存在する快感それ自体がおそらく中毒を越えるほど
繰り返して体験したいものなんだろうし
(作中の著者のマリファナに対する執着心を見るとそう思う)
裏社会の資金源になるケースが多いだろうから
避けたほうがいいと思うけど。
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とても素敵な旅行記。作者の鋭い人間観察眼と、その根底にある暖かい人間愛を感じた。
10年以上前の書であるが古さを感じさせない。
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中々面白いです。
マリファナ(そのほかのドラッグも出てきますが)を求めて世界中を旅した話。
すごい行動力!
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マリファナの魅力を知ってしまった筆者のアジア~中近東・エジプトまでの放浪系旅行記。お国が違えば文化も宗教も変わるし、ドラッグも変わる。日本と反対でお酒はダメでもドラッグOKの国とか価値観の面白さを感じた。ドラッグを手に入れるというスリリングなコミュニケーションをすることで、観光では体験できないことやその国の思想や歴史や国民性を知ることが出来る。しかし想像以上にドラッグが生活に根付いている地域があるんだなぁ。
2010/3/25(70-18)
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アウトローな旅行記。テーマのある旅行記というのは概して面白いものです。幻覚状態の表現方法が斬新で、時々良いことも言っています(大学の生協でお薦め本として紹介されていたときは「それで良いのか!」と思ったが…)。「神秘というのは単なる情報不足の別称であることが多い」という一文には共感。
マリファナその他のドラッグの使用法や効用に、無駄に詳しくなれる一冊です。
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医療薬として 既に 日本を締上げて来た
米国は 解禁方向に動いている
「太古から自生していた草」
畏れ多くも この草を
違法にしていこう・・・・ と ネガティブ・キャンペーンを
張り続ける 日本国家に 大きなクエスチョン・マークを
つけたくなります
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著者がマリファナと共に世界各国を旅したお話。
当時の雰囲気が伝わってきて、旅行記としても面白く読める。
上下巻構成で、下巻にはらもさんの解説付き。
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僕がインドを旅してマリファナについてもっと知りたいと思い手にした一冊です。何事にも最初から拒否反応を示すのではなく正しい知識を踏まえた上で状況判断をしたいと思いました。
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大麻、マリファナ、ハシシ、チョコ、葉っぱ、くさ、カンナビスといろいろな部位や言い方があるマリファナであるが、私が生まれてくる前に日本を飛び出し放浪した筆者が薬物との付き合い方及び効能、場所毎の物語を綴った、まさに青春旅行日記。
アヘンで有名なビルマ、タイ、ミャンマー?を結ぶ黄金の三角地帯は映画「アメリカンギャングスタ」でも出てきた場所であるが、そのような危険な場所に入り込んでいく、殺されようとしている位の緊張感具合がサブカルチャー好きにはたまらないはず。
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タイトルで驚いて読んで驚いて気づいたらハマってた。
こんな世界があるなんて全く知らなかった。
マリファナの幻覚作用には嫌煙というか「幻覚が見えるなんて怖い」と思ってしまうが、読んでいるとそれはなんだか青春時代の記憶のような気もして来た。
何を言ってるのかわからないと思うが自分もよく分かってない。
なんだかマリファナで見える幻覚と、若年層特有の青春が似ている気がしてきたのだ。
青春時代で見えてなかったものが見えて来たり、今までの常識を覆されたり、人との関わりや人の常識や思想を理解したり等々。
元々はマリファナ•トリップらしいが青春旅行とタイトルを変えたのは上手いなと。
知らないよりも、知った方が良い。こんな世界もあることを。その上で選択すべきだ、選択できるのが本当の大人だと思うから。
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ある意味、生きること、そして自分の感情に真っ直ぐな男の旅行記。マリファナやハシシュを通して世界を回る。まずはアジア、中東を。
全く異なる各国の事情がよく分かり、そんな中スリリング?に吸うことに情熱を燃やしていく。色々な外国人の仲間や友人を増やしながら警察の目を盗んで吸う。
後先考えずようやるは。(笑)