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紙の本
異常な犯罪の根底に潜む「自己愛症候群」を手掛かりに,幻想にすがる日本の病理を解明
2000/10/06 15:22
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投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
フロイド理論を発展させ,「人間は本能が壊れた動物である」と主張する岸田秀氏と,青少年の心の病理分析に先駆的な業績を上げてきた町沢静夫氏の対談。
まず新潟の女性監禁事件と伏見の児童殺害事件を例に,犯罪心理が,物取りから快楽追求へ,90年代には自己の存在証明のための「自己愛」に変化してきたとする。大家族制が崩壊し母子密着が強くなったと同時に,世間から離れた母親のエゴが精神病理的気質を作り出す一因となっているという。
警察の腐敗など官僚制の問題を完全主義で秩序大好きな「強迫性人格障害」との類似で説明,日米関係に話が及び,ペリー来航以来「日本は米国に強姦された」(岸田氏)という強迫観念にとらわれていると指摘。
若者には,落ち着かず,人の話が聞けない「注意欠陥/多動性障害」症状が増えているが,取り組みが遅れているとする。対談のため話が次々に発展し,追い付いていくのに難点があるが,社会状況や子育てを考える上で,一読を薦めたい。
(C) ブックレビュー社 2000
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