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みんなのレビュー5件

みんなの評価3.2

評価内訳

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紙の本

ディック・フランシスの作品でも、絶版になっているものがあるとは知りませんでした。ま、『名門』については、若干弱いところはありますが、でも十分読ませます。とくに、この本は恥ずかしいくらいのラヴ・ストーリーのわけで、女性にも受けそうなんですけど・・・

2011/12/14 18:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドイツ・ウィーン旅行携行図書最後の一冊は、ディック・フランシス『名門』。これまた我が家の積読本でした。フランシスは私の好きな作家の一人で、なんと1979年に英国推理作家協会賞ゴールデンダガー賞、1981年にMWA賞 エドガー賞長編賞をとった『利腕』(Whip Hand)の洋書単行本初版が我が家にあるほど好きな作家です。そのせいで、賭け事嫌いの私も競馬にだけは理解を示すようになったのですから、個人の主義なんていい加減なものです。

私が今回読んだ本は、1988年に出版された文庫初版なのでカバー担当は辰巳四郎です。やはり、うまいなあと思います。写真の使い方も含めて、早川ミステリ文庫のなかでもトップの出来のシリーズといっていいでしょう。ちなみに、我が家にあるのはすべて旧版ですが、デザインに関しては背の色、カバー表も含めて、クイーン、クリスティ、そしてフランシスのシリーズが際立っているといえます。

で、この『名門』、たまたま手近にあったので旅の道連れにしましたが、フランシス作品のなかで出来がいいという評判のものではありません。色々調べれば、初期の6作、『本命』『度胸』『興奮』『大穴』『飛越』『血統』と受賞作『罰金』『利腕』『敵手』あたりから選んで持っていくことになったはずですが、なにせ性格がズボラなもので、近くにあったこの本を選ぶことになりました。

で、たまたまですが、我が家のドイツ・オーストリアは、あの東北の大地震の直後に強行したもので、ヨーロッパであの震災が大きく取り上げられたかを目の当たりにしたのですが、三日目あたりから報道の中心は津波から原発の事故に移行しました。それはそれは凄いものだったといえます。当然、放射能に対する意識は高まっています。

そんなときに手にしたこの小説で扱われるのが、種馬から奇形の子が生まれるという謎ですから、あ、とネタは簡単に割れてしまいます。そういう意味では、ミステリとして出来がいいとはいいかねます。ただ、フランシスが描きたかったのは、放射能のもつ恐ろしさではなかった、と考えれば、この作品の位置づけも変わってくるはずです。

ここで、本についている内容紹介を引用します。
         *        
■本書に描かれたラヴ・ストーリーには胸があ
つくなる。これほど切々と描かれたプラトニッ
ク・ラヴは最近ちょっとない。(中略)メイン
ストーリーが抜群に面白い小説はごまんとある
が、それを裏側から支えるサイドストーリーを
感動的に綴った小説となると、そうざらにはな
い。競馬シリーズは、そういう類いまれなコク
のある小説集なのだ。 ――本書「解説」より
         *
そう、これはラヴ・ストーリーを描いた小説です。解説者の池上冬樹には申し訳ありませんが、私に言わせれば、池上がいう「それを裏側から支えるサイドストーリー」が恋愛ではなく、ラヴ・ストーリーがメインで、サイドストーリーがミステリ、というのが正しいのではないでしょうか。ただし、プラトニックでも所詮は不倫、肉体関係がない分、よけいに薄汚い感じがするのは私の潔癖性ゆえでしょうか。

むしろ、本当に清さを出したければ、ティモシーはゴードン夫妻の前から姿を消すべきですし、本当に好きなら堂々と奪えばいい。思っているだけなら罪はない、なんてところに逃げ込む心根の卑しさよ、です。そういう意味では、確かに甘い。ハーレクイン・ロマンスの一冊にでも組み入れたらどうか、ミステリ部分の追及の甘さも含めて、提案したくなります。

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