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『白痴』退廃的な男と女の話。『二流の人』は戦国時代の軍師、黒田官兵衛(如水)の話。上杉謙信と直江兼継が壊れてて最高だと思った。
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短編集である。
白痴の方の感想を書くが、これは知能障害の少年と教師の話である。ヘレンケラーの話のように、得に劇的な感動というものはないが主人公の教師が自分に出来る範囲を心得、その範囲の中だけで少年と接する姿が一抹の悲しさと暖かさを感じさせる話である。
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終戦間近、仕立て屋に間借りしている独身映画演出家は、隣人の白痴女が突然転がり込んできたのをきっかけに、その女と関係を持ち、女を匿いながら戦火をくぐって逃げ延びる(「白痴」)。 ずば抜けた知略を持つがゆえに秀吉に怖れられ二流(というか、超一流だけどナンバー2)の武将に甘んじた黒田如水(「二流の人」)。 憎むべき仇敵・蛸博士の禿頭を暴こうとして敗北した偉大なる風博士は、結婚式当日に、遺書を残して突然風になる(「風博士」)―など、8つの作品を収録。 分かるような分からないような、可笑しいような苦しいような、坂口安吾ワールドへどうぞ。 (詳しい感想は→http://blog.livedoor.jp/chako67k/archives/50878916.html)
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「満足はいけないのか」「ああ、いけない。苦しまなければならぬ。できるだけ自分を苦しめなければならぬ」「なんのために?」「それはただ苦しむこと自身がその解答を示すだろうさ。人間の尊さは自分を苦しめるところにあるのさ。満足は誰でも好むよ。けだものでもね」
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文章が素晴らしい。臭いと温度と、人格のある文章。これは英語に翻訳するの難しいんじゃないかな。
悪友とたまにお酒を飲みに行くような心地よさ。
これぞ純文学。
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敗戦間近の耐乏生活下、独身の映画監督と白痴女の奇妙な交際を描き反響をよんだ【白痴】。【二流の人】は秀れた知略を備えながら二流の武将に甘んじた黒田如水の悲劇を描く。(奥野健男/三枝康高)
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『二流の人』は黒田如水の話。秀次や行長のエピソードもあります。徳川家康の話も収録されていたと思います。
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表題の「白痴」をはじめ坂口安吾の代表作を8編を集めた短編集。表題にもある「二流の人」が戦国時代関連で黒田官兵衛が主人公の話です。主人公とはいえ、こういう理由で二流なんだという感じで終始酷評を通されてます。利家(保守的穏健派な平和主義者)、行長(根が正直者の商人)や直江(清風明快な戦争屋)など凡そ同じ調子です。個人的には苦手な作風だなと思いながら読了しました。きっと好きな人にはたまらない筈。
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坂口安吾の短編集。
「白痴」より「風と光と二十の私と」が良かった。
次の文章が心に響いた。
「満足はいけないのか」「ああ、いけない。苦しまなければならぬ。できるだけ自分を苦しめなければならぬ」「なんのために?」「それはただ苦しむこと自身がその解答を示すだろうさ。人間の尊さは自分を苦しめるところにあるのさ。満足は誰でも好むよ。けだものでもね」
苦しみの中から何かを見出す。ただ満足しちゃいけない。そう僕に言い聞かせたような気がする。
ほかの短編も細部まで再現しようとして、場面をイメージし易く、寒気と恐怖が若干感じる。
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#dks課題図書。
私は青空で、二流の人のみ入手。
第一声、「天地人見ておいてよかった」(笑)
歴史が苦手だったので、見てなかったらさっぱりわかんなかった。
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二流の人を読みました。
坂口安吾はじめて読みましたが……
竹を割るような痛快な人物描写が気持ちよすぎ!一発で惚れました。
主人公、黒田官兵衛の心地良いともいえる二流ぶりだけでなく、秀吉や直江など当時の大人物の二流ぶりも楽しいです。
二流二流といっても、読んでいて「馬鹿だな」と感じるのではなく、「人間だなぁ」と思わず感じてしまうのが、この先生の語り口の素晴らしさかと。
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ゼミの先生に、安吾を読むなら角川文庫がいいと教えてもらったので購入。
安吾の小説は初めて読んだけどかなり面白かった、これからハマりそう。歴史小説が苦手な僕でも「二流の人」はスラスラ読めた。戦国BASARAのアニメ観たことあるせいで、その意味で余計に楽しめた。
収録されてるなかで一番好きな作品は「風と光と二十の私と」。小説っていうよりエッセイみたいな感じだけど、教育学部に在籍する者として心に染みた。
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二流の人とは、戦国時代の奇才軍師・黒田如水のことです。彼ほどの才能をもった人物がなぜ二流なのか、二流だったのか。それを無頼派の坂口安吾が解き明かします。
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白痴だけ読みました。
空襲の下で繰り広げられる伊沢と女のやりとりに、きゅんとしていまいました。
本当はそういう話じゃないんでしょうけど・・・
女の子なら一度は、あの伊沢のような台詞を言ってもらいたいのでは?
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『奇才坂口安吾は中二病だったのか』
坂口安吾の作品について私ごときが語るのは烏滸がましいが、坂口安吾の描く女子が大変好みである。強く、弱く、慎ましく、我が儘で、なによりとても賢い。自我の探求に厳しく、他人の干渉を嫌い、世間と言うものを知らず恐れず、こんな女子が現実にいたら、背筋の凍るような美女であろうと思う。
何度読み返しても、坂口安吾の作品に飲まれてしまう。色の違う八編だが坂口安吾を始めるには一番読みやすいのではないか。
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