紙の本
なにこれ!?
2020/03/01 17:09
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投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
先入観なく読み始めて、表紙の感じから、勝手にメロドラマふうの作品なのかと思ったら、読み応えたっぷりのミステリでした。
下巻も早く読みたい!
紙の本
語り口の好き嫌いはあると思うが、良くできた優れたミステリーだと思う。
2015/08/19 00:32
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投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イングランドの農村地帯で育ち、ロンドンに出て大女優となったローレルは、母ドリーがある夏の日に、訪ねてきた男を殺害する現場を目撃していた。母はどうもその男を知っていたらしい、というところから話は始まる。
母もやはり過去に、イングランドの片田舎での生活に背を向けてロンドンに出ていた。富裕な老女のメイドとなったドリーが強く憧れたのは、著名な小説家の妻ヴィヴィアン。ヴィヴィアンには、実はオーストラリアで孤児となりロンドンに渡った過去があった。
そして現在、母ドリーは老いて死に向かう。最後の時を過ごしにやってきたローレルは、ひょんなことで母の過去に疑問を持ち、長年心の奥底に押し込めていた謎を解き明かそうと動き始めるのだが・・・。
第二次大戦前後、1960年ごろ、そして2011年現在という三つの時系列を縫うように行き来しながら、三人の女性の現在と過去が錯綜し、不思議なつながりが解き明かされていく。果たして何が謎なのかも実は具体的にならぬまま、何故かどこかしら不可解な違和感が全編を覆う。この違和感の背景が、あっと驚く形でラストに解き明かされる仕掛けだ。
正直若干まだるっこしい叙述もあって、序盤はもう少し話を刈り込んでもよいのではないかなあ、と思わないでもなかったのだが、上巻の後半くらいまで読むと話の輪郭がぼんやり浮かび上がってきて、それとともに一気に読み耽ることになる。話がどこに向かうのかよくわからないまま、不思議な心理描写を追ってずるずるっとラストまで引っ張られてしまう格好。
一貫して微妙に嫌な感じの話に思えたのだが、ラストが鮮やかに決まって読後感は非常によかった。地味で地道な背景描写主体の話に、驚きのどんでん返しがきた、その意外性が面白かった。
語り口の好き嫌いはあると思うが、良くできた優れたミステリーだと思う。
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ケイト・モートンの新作。
現在と過去の事件が平行して語られるのは、他作品にもある特徴。今回は第二次大戦中の出来事が重要になってくるようだ。
下巻を読むのが楽しみ。
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『忘れられた花園』 も そうだったけど母親の若い時代がと現代が交錯して 解りにくい。それが、ねらいなのかな。
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前作『忘れられた花園』の紹介文に「かつて『秘密の花園』を読み、『嵐が丘』を読み『レベッカ』を読んで、胸を躍らせたあなたに……。」とあった。『レベッカ』が好きなので興味を持っていたところ、ちょうど新作が出たのでこちらを先に。50年前に母親の凶事を偶然目撃してしまい、以来ずっと口を閉ざしていたローレルが、母親の死期を予感して事件の真相を探っていく物語。上巻ではまだパズルの半分もピースが揃っていない。
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「忘れられた花園」を読んだ時の衝撃は何度も思い出す。新作も、目の前にありありと浮かぶ風景描写と、丹念に作り込まれているストーリーに引き込まれ先が知りたくてなかなか休憩できず!
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のどかな田園地帯に構えた一軒家で、少女は母親が見知らぬ男を刺殺するのを目撃する。正当防衛と認められて罪には問われなかったが、少女は確かに聞いていた、男が母に「ドロシー、久しぶりだね」と呼ぶ声を…
映像的な家と家を取り巻く風景の描写から、その殺人事件へと場面は繋がっていきます。まるで映画の導入部のようでミステリで王道でもあるプロローグは、全編を貫く今回の謎でもあります。
長じて一角の女優となったかつての少女=ローレルの視点と、母=ドロシーの視点を交互に描いて過去と現在を行き来しながら、その謎にまつわる不可思議な物事をいくつも描き出していくという、興味を惹かせる展開。ちりばめらえた象徴的なアイテムやエピソードが、なにを物語るのか。抒情的な雰囲気に浸りつつ、するりと読めた上巻だったのでした。
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とにかく面白かった!!
人間の哀しさ、脆さ、強さ、さまざまな要素が描かれ、読み終わったあとに、いろいろな気持ちがこみあげてきた。
そして、驚きの結末!!
「え、そうだったの?」という感じ。
救いがあるところに、読者も救われる。
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謎だらけでお腹一杯。四姉妹ものって小説では特別な気が。この作品には弟もいるけど。とりあえず下巻に突入。
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2015.4.16 読了
なかなか面白いですし、とても良い小説です。
いろいろ散りばめられた断片が上手く構成されているところや、幼年時や空襲のときの情景がとても良く描けていること。小説全体を通じて、家族愛が書かれていて、読後感もとても良かったです。
ただ、ミステリーとしては、それ程幻惑させられるような謎が書かれているわけではなく、何か少女期の心傷によるとんでも無い事を期待しているのは、最近のミステリーにかなり毒されているのでしょうか?
秘密の花園も読んでみようと思います。
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ブロンテ姉妹の本が好きな人は~という前評判に釣られ、しかも乙女ゴコロを持つ人に~などと謡われてはもうまっしぐらに読まなきゃ…ですね。案の定、ハマってしまい一気読みでした。時系列も文字通り右往左往させられてページをめくる手が止まらない!
『下』も気が付けば半分越してますます目がはなせません。
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過去の部分は、これからどんどん悪くなっていくって分かっているから、読むのが辛くてスピードが上がらない。
でも、先も気になる!
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もう、ドリーに心を寄せられなくて、読めば読むほどこの娘がきらいになっていくのでどうしようという感じで上巻を読み終えた。でも進まないなと思っているうちにあっという間に読んでしまったので、やはりリーダビリティは高い。
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母の殺人の真相を探るミステリー。
前半は時系列や人物名や人間関係がうまく把握できず混乱していましたが、後半からは面白くなりました。
1961年の主人公が目撃した母が犯した殺人を挟んで、2011年に死を間近にした母の殺人の真相を探ろうとする娘パートと1941年の殺人事件の元となると思われる母の青春時代のパートが交互に描かれる構成がうまく、謎解きに引き込まれました。
下巻にて真相は如何に。
予想では母が実は親友と入れ替わっていた・・・ではベタかな?
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田舎のごく平凡な家族が、ある男の訪問により起こった過去の殺人事件の真実を主人公ローレルとジェリーが明らかにしていく。
50年後?母親の死期が近づいたときに主人公の奥底に眠っていた記憶が蘇り、その事件の真実を探すストーリー。主人公と母親の若い頃の話が交互に展開されるが、最初の方は、どちらかといえば、それぞれの自己紹介的な話が多く、少し退屈するが徐々にサスペンス的要素が出て話に引き込まれていく。
下巻が楽しみだ。どうして、この事件が起こったのか早く理由が知りたい。