投稿元:
レビューを見る
魔法が存在する世界のファンタジーミステリ
史上最年少で特級魔法学士の資格を取得したがその免許を剥奪された少女アイカ
元軍人で自称紳士のユートをワトソン役にし、警察が解決できなかった難事件を解決するお話
ユートはアイカの活躍を執筆する事を条件にアイカが所有し暮らしているアパートに間借りしている
一応ミステリなんだけど、謎解きの質はいまいちかな
1.箱と鍵
2.一〇エル銅貨事件
3.狙われた養護施設
1話目は鍵のかかった箱を開けて欲しいという依頼
ファンタジー要素はないけど、依頼者が馬鹿すぎる
そこは気づこうよと思わないでもないし、最終的にはザマァ展開ではなく回心したのは無理やり過ぎないか?と思う
2話目はユートの親友の殺人未遂事件
ってか、ハウダニットの真相に説明不足な魔法要素を取り入れるのはアンフェアじゃね?
事前にファンタジー要素がすべて説明されて入れば納得だけど、「そんな事できるのかよ」という魔法を解決編で出してくるのはなぁ……
あと、動機にしてももっと他の方法あっただろ?と思う
コインケースに関しても、その前提条件はおかしいとも思う
3話目も2話目同様にハウダニットに魔法を使っているのに説明不足
ただ、この話はフーダニット、ホワイダニットに重きを置いているんだろうね
全体的な疑問として、警察は無能なのか?
科捜研みたいに魔法に関する犯罪を解析する人たちがいてもいいと思うが……
ってか、この世界での世間一般の魔法の発展具合の常識がわからないのが一番の問題かな
世界観があやふやなのに、作者しか知らない描写されない事柄を前提にストーリーを語られてもねぇ?
そして使われている技術というか知識は中学生程度の化学というね
なんか子供だましなんだよなぁ
ただ、アイカが養護施設を作った理由に関しては他の探偵キャラとは違って好感が持てる
このテーマを深堀りしたのが東野圭吾の「手紙」なんだろうか
被害者に家族がいるように、加害者にも家族がいるわなぁ
現代日本でも加害者家族の責任やそのバッシング具合についても問題視されてるしね
あと、セリフで「」と『』の違いがあるけど、声の大きさを表しているんだろうか?
その辺は地の文で説明すべき所なんじゃないかな
ま、ラノベなんてこんなもんかなって感じはする
ユートの過去とか、2話目の事件のさらなる真相とか、続編があるような感じだけどあまり手を出すきにはなれないかな