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miss
当て損なう、外す、見つからない、聞き漏らす、乗り遅れる、省く、避ける、…が無いのに気づく、…が無いのを寂しく思う。
Miss
(女性を指して)…さん。
miss you
恋に落ちる表現の一つ。
氏はどれ程のものをタイトルの込めたのだろう?
作品に散りばめられたタイトルの意訳。
主人公である女編集者の目を通し、語られる「Miss You」の物語…。
彼女は何を得、何を失ったのか?
そして読者は……。
柴田よしき氏が放つ渾身のミステリ長編、お楽しみください。
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東大卒のかけだし編集者の有美は、
頭がいい事も鼻にかけず、顔もそこそこ、性格も普通。
これと言って他人に嫌われる事もなく今まで生きてきた。
しかしある日突然悪意に満ちた嫌がらせが始まった。
自分は何をしてしまったのか?誰が自分を憎んでいるのか?
色々な作家に振り回されたり、助けられたりしながら
ハプニングや事故・怪我を乗り越え、
人として編集者として有美は成長していきます。
ラストの他社編集者とのやりとりは 読んでて
とっても暖かい気持ちになりました。
この話は出版界が舞台になっていて、
編集者と作家の関係がリアルに書かれていて興味深いです。
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中学・高校を女子校で過ごし、東大へ進学。
卒業後、大手出版社の編集者となった26歳の女性、江口有美が主人公。
優秀で容姿端麗、性格も育ちもイイ。そして誰からも好かれている。
私生活も安泰。交際相手からプロボーズされ、順調な人生を送っていた。
たが・・・有美の周囲に奇妙な出来事が続き…と、いうサスペンス物語。
大手出版社の文芸編集者の日常や、作家デビューを巡る状況は、
見事なまでのリアル感。 まるで実状を描いているようだ。
作家になりたい、とうい志を持った人には、キツイ現実かもしれない。
本書に出て来る作家たちは、
他人に与える影響に恐怖を憶え、書けなくなった大御所作家。
書きたい“モノ”を盗まれ、核心が書けず、逃げ悩む新人作家。
小説に本来の健やかさを奪われ、最低な人間に成り下がった新鋭作家と、様々。
もちろん、真っ当な(笑)作家さんも登場していますが。
要するに、“書く“ということは、我が身を削り、曝け出す作業であって、
シアワセな人間には、小説など…書くことはできないのかもしれない。
まぁ、シアワセであれば、小説を書く必要もないのでしょうが。へへ;
文芸編集者である有美は、とても魅力的だ。
我が儘な人気作家や、一風変わった新人作家達(学生)に翻弄されたり、
事故や怪我などのハプニングから、我が身に不安を覚えながら、
自ら犯人探しを始め…理不尽な呪詛に立ち向かうのだ。
また、絵に描いたような優等生ぶりは突っ込みたくなるほど(笑)。
しかし東大卒なのに謙虚なのだ。 性格も多少天然で(笑)。
人間的にハングリー精神は、弱いタイプですね。
そんな有美が、編集者としても人間としても成長していく過程が、
本書の醍醐味だといえるのではないでしょうか。
他社の編集者と意気投合するラストシーンは、印象的です。
柴田さんの芸の細かさ、好きだなぁ。
惜しむらくは…
意外性に欠ける点。犯人が、よめてしまう人が多いはず。
でも、脇役一人一人にまで色と味を持たせているところや、
素晴らしい心理描写で、人間関係を見事に表現している巧妙さ、
展開のスピーディさは、抜群ですね。
流れるような優しい文体の中に、ミステリィが満載なので、
ノンストップで楽しめます。
人は、自分の知らないところで誰かを傷付けている…
これは、生きていく上で、防ぎようのないことなのだろう。
が、傷付けられた方は、忘れられず、次第に膿となり、
やがて悪意に変わる。 ついに放たれた悪意は……。
人間関係の難しさを痛感。
柴田女史、追いかけることに決めました!
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以前読んでいた「ワーキングガールズ・ウォー」が共感できる部分があり面白かったので、また柴田よしきさんの本を!と手に取った本。
わぁ〜面白かった!と読み終えて思った一冊。
もともと推理小説が好きなので、すんなりと読めた。
東大卒の女性編集者をめぐる事件。
主人公は性格もよく、敵を作らないよう真面目に平凡に暮らしてきた。
ある日、同僚が殺される事件が起こり、それと同時に主人公へのいやがらせが始まる。
その謎を解いていくと・・・。
編集者の原稿をとるまでの過程、出版社と作家の関係もわかり面白かった。
私自身文章を書くのは苦手だけれど、作家を(それもこれから作家になるだろう卵)見つけるのって面白いかも?!と、主人公の生活に憧れを感じたりしました。
きっと、卵を見つけるというのも、また才能なんだろうなぁ・・・。
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すごく「らしい」話だと思いましたが自分はそこまで好きではなかったです。でも最後まで一気に読んでしまうなぁ。人間ってどこでどうつながるかわからないものですね。
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「自分の知らないところで増殖する他人からの悪意」の話なのに、読後はけっこうすっきり。中盤からがほんと面白かった。
どんなに気をつけていたっていつ、どの場面で、どのような形で自分が他人を傷つけているのかなんて実際は分からないわけで。
そういうのはある意味自分の意志とは関係なくて、何がきっかけになるかも分からないし、自分でも理不尽な理由で人にマイナスの感情を持つことって少なからずある。なのにどこかでまさか自分に限って、と思ってる。そういう無意識の無神経さって確かにある。自覚するのは恐いけど、したたかに図太くやっていくしかないんですよね。
ついでに、1章で反応した両想いホモセンサーが大的中だったことがちょっと嬉しかったです。でもあれだな、なんというか、この2人のあれこれはこの本のテーマにあまり関係なかったような…先生の趣味?
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大手出版社の編集者、26歳の女性が主人公。
編集者の日常がわかって面白い。
作品を愛するからこそ、そして仕事だからこそ作家に尽くすことができるのだろうな。
相変わらず、この作者らしく、大小話が入り組んでいる。
主人公は、不自由なく育ち、順調な人生を歩み、周囲と争うことなく過してきた女性。
知らないうちに人を傷つけたり、悪意をもたれたりすることは誰にでも起こり得るんだろうが、強く生きていくしかないですね。
(図書館)
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編集者としての日常はとてもリアルで、実際こんな感じなんだろうなあと思う。
何よりも、主人公の有美というキャラがとても好感をもてたところが良かった。
人間関係って難しいなあと感じさせられた。
気付かないところで自分も誰かを傷つけている。
それはきっと生きていく上では避けられないことなんだろうけど、
普段は意識しないところを抉るような物語だった。
途中から一気に面白くなる。長編だけど長さを感じさせない。
どろどろした話なのに読後感もいい。ラストシーンがとても素敵。
いやあ、さすがだなあ。
[2011.05.15]
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柴田さんの頭の中って、どうなってんだー?
緻密で、感情的。
いっつも、ぽかーんとさせられてしまう。
カッコいい!
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#読了。大手出版社の編集者26歳、江口有美の同僚が殺され、彼女自身も何者かに命を狙われる。また、婚約者のもとには身に覚えのないビデオが送られ、婚約破棄寸前に。作家・編集者という舞台に興味を惹かれた。
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登場人物多くてちょっぴりこんがらかったりしたけど、おもしろかった。
さすがに真相が明らかになるまで犯人は分からなかったけど、、そう来ましたか!って感じ。
佐久間と新田の関係にキュンとしたー。
° ♡:.(っ>ω<c).:♡ °
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登場人物が多くて混乱した。最後は府に落ちたけれど、結末に至るまでの細かなストーリーが入って気ずらかったかな。主要人物はそれぞれに魅力的だったけれど。