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戦国時代の混沌の中から「覇王の家」を築き上げた家康の、勝者の条件とはいったい何だったのか…。小牧・長久手の戦いで、時の覇者秀吉を事実上破った徳川家康。その原動力は、三河武士団という忠誠心の異常に強い集団の存在にあった。信長や秀吉とは異なる家康の捕らえがたい性格を、三河の風土の中に探り、徳川三百年の精神的支柱を明かしつつ、日本人の民族性の謎にまで迫る。
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まだ読んでません…。
買って相当経つのに…。
家康嫌いにも程があるぜ…。
でも絶対名作だと思います!
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司馬遼太郎を好きな理由は、お芝居のような脚色豊かな英雄として人物を描かないけれど、読んでいると等身大の人物像が浮かび上がってきて、その人物像にそこはかとない魅力がある点なんですが、その「そこはかとない魅力」はやはり司馬遼太郎さん自身がその人物を好きかどうかとか、共感する部分があるかどうかによるのかな、本書を読んで思った。
興味はあるけど変なやつと思ってたんだねー、徳川家康。
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三河武士団の異常に強い忠誠心。その忠誠心を慎重にコントロールする家康の超越した人間性がもはや恐怖。こわ!司馬先生の書く家康に震えました。土くさい安藤直次が男前でうっかり萌えました。
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家康公の生涯をかけ足で辿る。
これ1冊ではいささか情報不足で、しばらく
同作者の戦国時代ものを読みあさることになりそう。
2008年10月読了。
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家康と彼を中心にした三河武士たち、彼等の戦いや確執を司馬遼がぐいぐい探りを入れて考察していく、小説というよりはやっぱり研究書のようなエッセイのような不思議な本、の下巻。
小牧・長久手の戦いでの勝利がいかに家康の生涯通しての財産だったかというのをかなり綿密に点描していきます。関ヶ原も大坂の陣もまったく描かれない。これ、家康本というより小牧・長久手本なカンジ。関ヶ原のあまりのスルーっぷりに私が泣いた精神的に。「関ヶ原」読んでね!ってことですかそうですか。
三河の、っていうか家康の性格がそのまま江戸幕府になって、それが二百年も続いたというのは、果たしていい面もあったし悪い面もあった、ということを最終的には司馬遼は言いたかったのかなーって感じがした。三河って、身内には甘くて、すごく忠義に厚い、鎌倉時代の武士みたいな感じなんだけど、外側に対してはものすごく陰険だ、というのがこの本で得た私の三河武士に対する印象なのですが、ひぐらしの雛見沢を彷彿としたのはいいとして、確かにそう言えなくもないな、って感じ。
個人的に文化の面で江戸時代はすごく好きな時代であんまり悪く言ってほしくはないけれど、文化が成熟した分他国には遅れをとっていて、「それから」や「現代日本の開化」で漱石が指摘するまでもなくどうしても無理してしまう結果になるんだよな…
そういうことを考えるにつけやはり家康ってあんまり爽快なところはないってのは同意だし三河の陰険さもわかる。
それでもやっぱり三河が好きだなと思うのは、功利的な戦国期において貴重過ぎるその武士の忠誠心(というと語弊がある?)なんだろうな、現代的に。それは、幕末の新選組好きにも繋がるんじゃないかと、フト思った。
次からはちょっと時代小説お休みして久しぶりに現代小説に行ってきます。
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自己を守るために自己を無私にする。
安堵感を与える。
模倣する。
そんな家康の生き方が、江戸時代を作り、今の日本を作ったのだと感じさせてくれる本。
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斉藤道三→織田信長→豊臣秀吉と続いて、
ついに戦国時代を終わらせた「徳川家康」の物語。
激動のなかで、冷静に、自分を律し、生き抜いたリーダーの姿。
室町から戦国、そして、300年太平の時代へ。
家康から300年後、新たな激動の時代を迎えることになります。
そして、今、維新の時代「龍馬がゆく」を読みすすめています。
今、本当に本当に、大きな変わり目を迎えていると感じます。
その今を経営者として、如何に進んでいくかを深めたいと思っています。
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近代日本人の性質を決定づけてしまった江戸時代。以前はおおらかな国民であった日本人を、300年で覆した徳川幕府。その祖は流浪の出自であった?
奥三河の松平家は、流浪の男が立ち寄った家の女を見初め、定住したことから成立したという推理を示している。大胆な司馬史観だ。家康については、今川氏との合戦である三方原の戦いが、その素養をよく示し印象的だ。甲斐武田の攻略も読み応え有り。
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王道を貫いた家康記。
組織のトップとしての生き方は、現在の日本人の価値観に引き継がれている気がする。
危機察知、未来想像からくる現実主義が軸にあるだけに、時折見せる激情、冒険が一際将としての彼の魅力を膨らませる。
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上巻と同じ気持ちで読んだ。
正直、模擬授業の日が近づき、あせりながら後半を読んでしまった・・・・
そのためか、上巻より楽しめず・・・
さあ、次は何を読んでやろうか!!!笑
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つまりは家康自身によるセルフプロデュース「機関・家康」だったということかーッ
安吾の「家康」と比べてみると、晩年の捉え方がちょっと違うのが面白い。安吾は家康を(不出生の傑人ではあるが)人間として見ているけど、司馬遼は完全に抽象、機関扱いなのだね。
面白かった。
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下巻を読み終えた。
数ある司馬作品の中でもあまり人気がない−少なくともひぐ的には“主要な作品”に入れていない−理由がわかった。作者自身が家康に好意を抱いていないからだろう。家康の能力や人柄はさておき、没後270年あまりも続いた幕府を築いたという業績に関心がある。それにしても、小牧・長久手の戦いの冗長とも思える記述の後、いきなり74歳で没する最期に飛ぶのは構成的に興ざめだ。
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小牧長久手の戦いの描写は見事。
本多忠勝の無謀さが、家康を救うというのは、
石川数正の態度とは正反対であり、皮肉にもなっている。
なんだか、石川数正が三河者としては、
やや異端であるがゆえに、排除されてしまうのは、
江戸時代の気質につながるところがあると思う。
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司馬遼太郎作品ではいつも悪者扱いされる家康の物語。小牧長久手の戦いを中心に、その戦後処理や家康往生際を通して、家康像を描く。独創を禁じ、模倣者に徹して天下を取ったという生き様は、ある意味で勉強になる。