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作家さんを存じ上げなかった&表紙と帯に釣られて購入しましたが、剣道部だった自分の経験も踏まえて級落ちする人間は実際に回りにいたからなあとも思わなくもなく…w
アルコール中毒で落ちていくところは心がしんどかったですが現実味はあんまりないです。それもそれで話しとして受け入れて、青春スポ根というよりも駄目な大人が高校生と向かって自分のアイデンティティを問いグラグラする話しって印象がありました。
ちょっとした文章にドキッとするのでこの作家さん中二心を掴んでるな・・・とも思ったり。
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武道関連の小説を読みたいと思っていたところに、書店の平台で出会った新刊文庫本。
『ラップに夢中の高校生、いきなり竹刀を握らされ…』という帯のコピーがなんとも良くって。
現代を生きる、世代の違う者たちの描き方が鮮やかでした。
舞台もたまたま身近なところで、「そんなこと」もあるかもしれないと思いながら。
細かいことを言わせてもらえば、書体についての記述がたびたびあるのだけれど、なんでも明朝体というのは、それはどうなのかしらと気になってしまいました。
読み終えて表紙のイラストをじっと見てみれば、くすぐりが効いていてそれもまた味わい深い。
しかし、こういう面白い、良い余韻の残るものを読んでしまうと、次に読むものを探すのが大変です。
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これはおもしろい。
ラストにかけて描かれている、まわりの世界と同化していく感覚はほんとに気持ちが良いもの。
その感覚を思い出させてもらった。
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現代の剣豪劇かと思っていたら大違い。高校生の素人剣士と天才の父に負けて落ちぶれた師範の話。
剣豪になって欲しいとは思わないけど、話が進まなくてつまらない。心情を描きすぎでバランスが悪い。もう少し事件を起こして欲しかった。
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仕事が忙しくて疲れのせいであまり進まないと思っていたけど、どうやら違ったみたい。
私にはあまり合わなかった。
ストーリーとしては面白いと思うけど、矢田部の話がやたら重すぎて融が霞んじゃったかな。
H27.12.21~H28.1.19読了。
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真剣に剣道と向き合って己を研く矢田部研吾。それが過ぎて、研ぎすぎて薄くなった刃のようにその技は鋭く、けれど脆くもなり……いわゆる闇落ちのような状態になってしまう姿に、なぜか同情してしまいます。
真面目だけど不器用すぎて、要領よく生きられない姿がそうさせるのかもしれません。
対する羽田融。剣の技に没頭するあまり、矢田部親子と同じように殺人刀の道に落ちかけます。憶測ですが、表層的な格好よさに魅せられて自己満足に陥り、相手を殺し自分を活かすことだけを考えていたからなのかな、と(若人なら普通のことだとは思いますが)。
しかし一級審査後、その印象がガラリと変わりました。「完全な捨て身の状態であることが、最も自分自身でいられる気がした」という一文から「無防備=相手を自由にさせる」と連想し、そこから融が活人剣に目覚めたように思った次第。
それまでは悩み・混迷・惑いという要素が多く、どこか鬱屈した雰囲気が作中に漂っていたように感じられましたが、上記の一文以降は爽やかで明るい空気を感じました。年齢的に近い研吾の方により感情移入してしまいましたが、融の今後の成長も気になるところ。「武曲II」が純粋に本作の続編なら、文庫化を待たず単行本を手にとって読んでみたいくらいです。
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剣道の才能というか、センスというか、そういうものってやはり独特のモノのような気がする。
仕事や家族よりも剣の道を選ぶヒトってのも、たしかにいるし。なんでそこまでと思うけど、本人もわからないんじゃないか。
剣と父親とアルコールにとらわれる一人の男と、ラップをこよなく愛する高校生の出会いと死闘。
長い長い回り道の果てに2人が至った境地。たぶんそれこそが多くの者が剣に惹かれる理由なんだろう。
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内容(「BOOK」データベースより)
羽田融はヒップホップに夢中な北鎌倉学院高校二年生。矢田部研吾はアルコール依存症で失職、今は警備員をしながら同校剣道部のコーチを務める。友人に道場に引っ張られ、渋々竹刀を握った融の姿に、研吾は「殺人刀」の遣い手と懼れられた父・将造と同じ天性の剣士を見た。剣豪小説の新時代を切り拓いた傑作。
彼是20年程剣道から遠ざかってしまいましたが、今でも燻ぶる剣士の魂。この表紙にやられて裏表紙の説明を読んだ瞬間にレジに直行していました。
現代的な若者の習俗にディープに絡む豊饒な文学的表現。さらに剣道描写も恐ろしく濃密で、味付けで剣道使った訳では無く剣道でなくては駄目な小説でした。
これだけ絢爛な文章表現を披歴すると、流れが停滞してつまらないものになりそうなのですが、この流れるような散文的表現が物語にしっかり絡んでいるのはお見事!出来れば続き読みたいけど無いだろうなあ。。。
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湘南を舞台にした高校生の剣道を通した青春小説。と言うと、随分軽めの印象になってしまうが、武道を多少なりとも噛んだことがある者にとっては、動きや精神性の描写がとても巧み。
アル中で壊れて行く様や、葛藤が、セオリー通りでなくて良い。
何というか、表面張力的な書き方で、読者を引き込む。
ただ、ヒップホップ好きな高校生、剣道、設定は良いが、ヒルクライムを出してくるってのはいかがなものか...あれって、ポップスじゃ...
細かなツッコミどころはあるものの、物語としては良い一冊でした。
映画化されるみたいだけも、どうなんだろね。
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剣道やってて、また最近剣道やりたいなー思ってて、表紙のイラストとタイトルにやられて即買い。
細かい描写が多すぎて剣道素人には分からない部分が多いと思う。1級審査とか懐かしすぎるけど、何せ細かすぎる。
研吾のアル中の件は一切不要。あれが無ければ面白いと思うけど、重いし暗く、読んでて疲れる。再読は無いかな。作中の「我上位なり」は気に入ったけど、ヒップホップがヒルクライムてな。他にもあるだろうに笑
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剣道の場面は迫力があったが、研吾がアルコール中毒で荒れる場面はちょっクドすぎ。殺人剣と言うのも、よく分からない。融がラップをしているのも今風かもしれないが、かえって物語に入っていけなかった。
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矢田部の落ちぶれた場面が長くて気が滅入ったけれど、それとは対照的な融の強烈に光り爆発する若いパワーが眩しくて、胸が熱くなった
斬るか斬られるかの駆け引きおそろしい(わくわく)
読後感爽やか
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映画化って帯でみて読んだ
そして剣道には誰が知ってるのという哲学持ってくるし、先生はアル中だし弱すぎ。
剣道を題材にするには武士らしさがないうえに、小説としては登場人物がカッコよくないないのでのめり込めなかった。
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ラップ命の高校生と剣道の邂逅。それに心身を震わせるアルコール依存症患者の剣道コーチ。その二人を繋ぐ禅師にして剣道範士。
読む前に想定していたストーリー展開はことごとく裏切られた。裏切られる快感。快感が呼ぶ興奮。凄まじい攻勢を受け、ただただ圧倒されながら読了した。
剣道の立ち合いの描写がすごい。自分もこんな風に描写される立ち合いがしたい。
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なんだかとても入りづらい話だった。
言葉のリズムなのか、選び方なのか、
読むのにちょっと苦戦しました。