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絃に近い考え方なので(ただしここまで綺麗好きではないが)、例えば寝ている間に奈世がぎこちなく頭を撫でてくる行為の煩わしさなどには大変に共感できた。相手と自分の時間を共有して溶け合いたいタイプと、自分のテリトリーや時間を侵害されたくないタイプはそもそも合わないのではないか?このカップルは恋人関係は成立しても、同棲結婚となると相当に難しいんじゃないかと思う。きっと共同生活以外のあらゆる面がぴったり合いすぎてしまうから、別れて次!という気持ちになれないんだろうな。結婚するにしても破局するにしても、これから長〜くかかると思う。
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名前は知っていたけれど、作品を読んだのは初めてです。
読んでいると、ひとがそれぞれもっている心の中身の違いとすれ違いに、両方から触れるような感覚がします。
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『自然に、とてもスムーズに』のほうで、奈世がちょっと冷静すぎるほど他人事みたいに語ってるのが面白かったです。自分のことが自分から離れて加速度的に回っていく感じ。
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三恵と下鳥くんを思い出した。人それぞれ目線は違って、こんな風に相手の頭の中を覗けたらいいのに、と思った。もう少し、もう少し面白くなれる気がした。
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なんつーか、苦手。奈世みたいな女は本当に苦手。話したらつまんないんだろうなーっていう。久々にあっても中身のない恋バナ延々と話すだけみたいな、そういう女。結婚結婚焦る人の気持ちってよくわからないし、そういうメンタリティが育まれたバックグラウンドの描写やルックスの描写が全くないのもなんか不自然。綿矢りさならではのはっとするような文章もいくつか見られたけれど、最初から最後まで主人公を愛せなかった。
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夢も希望もなく、現実だけがある恋愛小説、面白かった。
結婚とはお互いの妥協点を見つけて折り合いをつける努力をするものなのか、それとも奈世のお父さんの言うように"自然に、とてもスムーズに"交際から結婚まで続いていくものなのか、正解はよく分からない。ただ、そもそも他人同士の男女が同居するというのは大変そうだと思うし、そんな二人の気持ちのすれ違いが痛いほどに伝わってきたのが辛かった。とにかくお互いに愛情を持っているという一致点が存在する今を大切に、できれば二人には幸せになってほしいと思った。
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こんな女は嫌いだ三位の女とこんな男は嫌いだ三位の男の同棲物語。
ぐたぐだと続く毎日の中で求められる変化。
やだなこんなの。惰性と妥協。男と女。よく分かるよ。でもよく分からないよ。出来ることなら分かりたくないよ。
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奈世にいちいちイライラするし、距離おいたのに結局電話してきた田畑くんも訳分からんし、親不孝すぎるし、このふたりは結婚しても絶対うまくいかんやろとしか思えん。
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奈世の窮屈で夢見がちな世界観は、私にはただただ頷けるばかりで感情移入せざるをえない話であった。
どうにかなる気がして頑張ってもそれは相手を追い詰めて、存在全てを愛おしく思ってもそれは彼に対する同調の希求であって、それでも、何よりも恐いのは壊れること。
弦の出した結論、もとい歩み寄りの姿勢は奈世に好都合な話であったかもしれない。
だが、ただ単調な生活を送ろうとする中に訪れる激しくも押し詰めた感情が男女の視点で語られる様はやはり見事である。
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少しずれた、でも愛し合っているはずの二人をめぐり、ゆっくりと、生きるということについて焦点を当てている優しい話だった。物語の起伏はとても小さいはずなのに、その中に差し込まれる主人公たちの鋭い視線や表現にたびたび立ち止まらされ、ハッとさせられるような物語だった。
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なにげない結婚前のカップルのいざこざ
でも今だからなのか心に刺さる
どんなカップルもこんな喧嘩やすれ違いを通して結婚していくのか。
主人公の女性がちょっと怖い。
「あともう少しがんばれば、幸せになれるかもしれない。でも愛や結婚は、あともう少し、と努力するものでしょうか。」
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同棲している男女のすれ違いのお話。
結局、結婚はお互いの欠点に目を瞑って譲り合わないとうまくいかない。
奈世は依存的で甘えた人間だから、あまり好きではないけど、自分にもそういう部分があるなあと反省...。
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現代の20代半ば〜のカップルっぽい話。最後のうおおどっちなんだ〜と砂利道を進む車みたいに揺さぶられた。奈世のだらしないところと弦の完璧主義なところとか自分と照らし合わせてしまう…
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同棲している男女のお話。
神経質で疲れっぱなしの弦と、おおざっぱで依存体質の奈世。
「しょうがの味は熱い」は、そんな二人が同棲して一年近くの話。
「自然に、とてもスムーズに」は、また時間が経ったあとの話。
奈世が怖い。重すぎて怖い。
かといって弦が良いかというとそうでもない。
奈世が出てくまで自分の気持ちと向き合うことをせずに、
向き合ったら向き合ってたで突然奈世を追いかけていく。
きっと二人はうまくいかない。
なにせ、一緒にいることで胃炎になる女と円形脱毛症になる男だもの。
好き、だけではうまくいかなくてもやもやする。
そんなお話だった。
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潔癖の男とだらしない女。
この2人は結婚してもうまくいかない気がする。
女が働きもせず男を待って待って待ち続けるあたり、イライラ。綿矢りさの本には珍しく、共感できる登場人物がひとりもいなかった。