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電子書籍
ノンフィクションのようなフィクションのような、中途半端なみちのく旅
2015/08/17 15:22
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
環境省と東北の主に太平洋側の地元住民の方々が協力して、東日本大震災の被害知復興を目指して開設しようとしているのが、「みちのく潮風トレイル」という海岸線の遊歩道だそうだ。道そのものが未だ開発途中らしいので、全体としてどのようなものになるのかよくわからないが、将来そのトレイルとなる道を歩く3人の男女を登場人物としたのが、このマンガだ。
そう、あくまでマンガなのだ。
だが、このマンガの冒頭に「この作品は、取材を元としたフィクションです」と書かれている。注釈でもなく、マンガのコマのト書として、はっきり書かれているのだ。
そして、そのあとに、作者が2013年10月と2014年3月に取材したものを元にして描いた「フィクションの漫画」ということが、もう一度断りを入れられている。
さらに、そのあとに、作者がなぜこのマンガを描こうとしたのかという想いというか、理由といったものが描かれている。
これら、冒頭の、本編とは別の作者の想いなどを吐露するページが、少々重たい。
マンガにもいろいろなジャンルがあるので、ノンフィクション・マンガというのもありだと思う。それならば、別のキャラクターを立てずに、作者が自分で見たもの、聴いたもの、感じたものを、そのままマンガにすればいいではないか。
あるいは、取材はあくまで取材で、フィクションとして描くのならば、特に言い訳などせずにフィクションとして描いてゆけば良いではないか。そもそもマンガというのは、一種のフィクションとして成立しているものなのだから、そこに特に言い訳せずとも、読む側はそういったマンガなのだと理解して読めるのではないか。
なんていうことを考えてしまうので、この1~4話を収めたものが、とても中途半端に読めてしまう。しかも、3人で歩くのではなかったのかと思っていたら、早々にシカイズなる中年漫画家は他の二人から遅れを取ってしまう。これから先はどうなってしまうの?
まだほんの序盤戦なので、あれこれ評価するのはむずかしいが、せっかく興味深い題材を扱っているのだから、もっとストレートに描いてゆけば良いのにと思ってしまうのだ。
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