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電子書籍
上品なデザート
2023/02/11 20:40
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投稿者:Robin - この投稿者のレビュー一覧を見る
2015年発表のこの作品よりも先に、2021年発表のリボルバーを読み、台詞や描写に青臭さを感じ、少女マンガ的と辛口のコメントを書いた。
しかし、この作品は別物。上品なデザートをいただくかのごとく、丁寧に読み進んだ。
この違いは、どこから来たの?長編と短編の違い?
まあ、それはともかくとして、収録されている4篇ともに印象派にふさわしい光溢れる風景描写で、作者のキュレーターとしての目が生かされており、人物描写では画家一人ひとりの画業に相応しい表現で描き上げられている。
どれくらい文献を参考にしたのか分からないが、特にマティスとピカソなど対比が上手く、彼らの作品を改めて眺めたくなった。
主軸となる脇役(マグノリアのマリアやメアリーカサッドなど)も、つつましく、素晴らしい「目」の役割を果たしている。
ただ、どの話も似たり寄ったりの女性のひとり語りという気もする。また、作品をまたがると、マティスもモネも老画家として“同じ”に感じられる。
一番好きなのは、「美しい墓」なのだが、この1作だけを読んだ方が高く評価したかも。
紙の本
絵画のような小説
2021/07/18 20:07
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
モネの絵が目の前に見えるような、絵画を見ているような小説だと感じました。今にもジヴェルニーの食卓の香りが漂ってきそうです。モネの義理の娘の視点がとても興味深く、読後に余韻が残りました。
紙の本
静寂と余韻の残る短編集
2021/05/23 10:32
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
4つの短編集でそれぞれに有名な画家が登場し、特に印象派と言われる画家を中心に、その周囲の人たちを取り上げています。まるで外国人作家が書いたかのような雰囲気と柔らかいタッチの文章で、なんとも言えない落ち着いた静寂とした余韻の残る物語ばかり。ここに出てくる全ての作品を見たくなり、思わずネットで調べてしまいます。どれも良かったのですが、強いて言えばやはり表題作!画家モネと助手を務めたブランシュ。そしてその家族。なんとも言えない関係で、すっごく温かい気持ちになります。もっと他の画家バージョンの作品が読みたいっ!て思いました。
紙の本
巨匠を見守る眼差し
2021/04/20 23:34
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投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る
印象派の画家たちの人柄、画家としてのポリシー、生き様を、本人ではなく身近で寄り添っていた女性の目線を借りることで描いた1冊。
印象派の画家ではモネとルノワールが好きだけれど、この本を読んでドガに興味が湧いたし、メアリー・カサっトという画家を知ることができた。美術史は知らないことばかりだけれど、本を読みながら調べたり、作中の絵画をよく観るようにしたり、物語の中でより一層味わい深く芸術を感じることができた。
紙の本
読了
2020/03/29 17:33
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投稿者:ムギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作のジヴェルニーの食卓は、モネとその家族の物語。空の下をアトリエにしたモネ、自然を愛した彼が同じくらい、それ以上愛した家族。家族との幸せな時間ぎあったからこそあの絵が描けたのだと感じた。家族と囲む食卓、彼を支える友人と囲む食卓、食卓を通すことで画家ではない父親、友人としてのモネになる瞬間は、モネにとって大切な時間だったのだと思う。
紙の本
優しい空気
2019/07/27 03:36
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投稿者:葉隠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでる間、ふわーっと別世界にいるような感覚でした。
近代画家の巨匠がすぐそこにいるような臨場感。
出てくる人達も文章も温かみがあって、読んでいる私も優しい気持ちになる本。
紙の本
サラダが食べたくなる
2018/05/05 21:14
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハ『ジヴェルニーの食卓』は、アンリ・マティス、エドガー・ドガ、ポール・セザンヌ、クロード・モネといった有名画家たちをモチーフに書いた4つの短篇です。
いずれも、画家の近くに居た女性を主人公にしています。
医者の待合室などで、少しずつ少しずつ読みました。
読んでると、当然、この画家たちの絵を見たくなります。でも読んでる途中にはあえて見ないで、イメージだけにしました。
表題作のモネの館の話を読んでいると、新鮮な野菜サラダが食べたくなりました。
紙の本
有名画家と絵画にまつわる。。。
2017/10/29 02:18
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投稿者:ゆうゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
4人の画家とその作品にまつわる、史実に基づいた逸話をストーリー仕立てにした4編。
どのお話も、心が温まったり切なくなったり、ほろっとさせられたり。。。
時代に翻弄されながらも描きたい絵を描き続けた執念、画家を支えた家族や周りの人々など、名画の背景にあるものが見事に表現されている。
4編の中で最も好きなのは、表題作であるモネの物語だろうか。大画家の温かい人間性と家族への愛情にジーンとさせられる。
そのほか、ドガの描いた踊り子の絵について、中野京子氏の『怖い絵』でも意外な事実が書かれているが、そのドガと関係のあったエミリー・カサットの語りによる「エトワール」も良い。この本を読んでいるさなかに電車広告で、カサット展が開催されていることを偶然知り、観に行きたくなった。
紙の本
印象派
2017/08/29 10:06
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投稿者:ゆんゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
実在した印象派の画家たちの苦悩や画家同士の交流がゆったりとした時間の流れで書かれていた。少し画家の知識があるとより面白い。
紙の本
美術を詳しく知る人だから書ける本
2017/06/30 11:56
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投稿者:こいろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
美術に詳しい原田マハさんだからこそ書ける本。名前くらいは知っている著名な画家さんのプライベートを原田マハさんの世界へ連れて行っているような感じです。
とても面白い本です。美術が好きになれる本だと思います。
紙の本
何となくノンフィクション…!!
2017/04/30 23:08
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投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
史実に基づいたフィクション…って本当ですか!?
と、思ってしまう中身です。
『ジベルニーの食卓』は最終欄、あえて焦らすんですね(笑)。
今度、マティスやドガだけでなく、いろいろな画家の絵を観るとき、いろいろな事を考えたくなります。
私なりの解釈してみよう!!
紙の本
近代美術の巨匠をその周辺にいた人々の目線から描いた傑作です!
2017/02/22 09:03
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、原田マハ氏の傑作です。本書では、近代美術を築き上げた巨匠といわれるマティス、ドガ、セザンヌ、モネをその周囲にいた人々、たとえば、召使の少女、画材賞のおやじ、義理の娘などの視線から描いた物語で、現代でも巨匠たちがどのような生活を送っていたのか、どのような気持ちで作品を描いていたのかといった近代美術史の記録には残っていない部分をフィクションとして描いたものです。ただし、フィクションと這いながらも、事実には非常に忠実で、その面では原田マハ氏のキューレーターとしての経歴が生かされていると思われます。ぜひ、一度ご一読ください。
紙の本
美しい本
2017/01/19 01:12
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投稿者:栞ちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者は、美術を題材にした話がうまい。
画家や、画家にかかわる人々の情熱、葛藤などがひしひしと伝わってくる。
短編なので、気軽によめる。
おすすめ。
紙の本
鮮やか
2016/09/06 11:31
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投稿者:moco - この投稿者のレビュー一覧を見る
何人かの画家のお話が、絵画のごとく、文章が色を伴ってこちらにやってくるようなお話でした。マハさんの文体好きです。
紙の本
明るく美しい風景が浮かんで来る
2016/01/15 16:57
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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これも短編4作品。1.うつくしい墓2.エトワール3.タンギー爺さん4.ジヴェルニーの食卓
すべて印象派画家の周りにいた女性からの視点で書かれている。まるで当時の人物に直接取材したかのように、生き生きと今にも動き出すような錯覚に陥る。なんて夢のある作品なのだろう。美術音痴の私ですら憧憬の念に駆られた。
1はマティスとピカソ2はドガ3はセザンヌ4はモネ
個人的にはモネのジヴェルニーの食卓がいい。庭の花々や美味しい食事、青空のもとのアトリエ。すべて情景が見える。はぁ~。やっぱり映像になるように表現しているなぁ。