紙の本
血がつながっているからこそ
2016/10/27 09:45
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
通り魔の血脈におびえる中学生の苦悩が伝わってくる。苦しみも喜びも分かち合うことは、赤の他人とはできないからこそ大切なのかもしれない。
紙の本
通り魔事件
2016/05/07 08:16
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
通り魔事件の犯人と実は遠い親戚と主人公。
それをかくして学校生活を送る。
犯人の娘も転校してくるだが、そちらは風あたりが強い。
身内、血のつながり…犯人本人でもなくてもまあそうされてしまうのが現実ですよね。
そんな2人の視点から描かれているのがよかったです。
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潔い若者たちに拍手ですね。
事件・事故が起きたとき、被害者・加害者の家族が巻き込まれてしまうあれやこれやに、「遠い親戚」というつながり。
「他人」だったら蚊帳の外なのに、辿れないほど遠くても「親戚」というだけで、右往左往してしまう状況に、若者たちの葛藤が清々しいです。
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隣の市で無差別殺人事件(のちに未遂となる)がおきて、まだ犯人は逃走中。しかもウチの市に逃げ込んでいるらしい。そんな話を聞いて、八条風雅は友達と犯人がいそうな所、ショッピングセンターに行ってみた。警察官の数も増えてきた・・・と思っている矢先、犯人らしき人物を見つけ、野次馬的な気分が恐怖に変わった時、犯人は警察に捕まった。どんな凶悪な顔かと思った犯人は、普通のおじさんだった。
ネットで調べて、犯人とその家族の写真を見ても普通の家庭に見えた。
でもクラスでは身近におきたニュースに持ちきり。
特に洋介はクラスでも(自分より立場の弱い奴に強気ででたり、いじるタイプ)は、犯人に自分らと同級生で中二の女子がいるとわかったら、犯人の家を見に行くツアーをやろうと言い出した。
風雅は憂鬱だった。母が、犯人はウチと遠い親戚だと言うのだ。
正月に親戚が集まる時だって見たこともない親戚。祖母の姉のだんなの息子が犯人だと言う。
なんとなく自分のウチはいい家系だと思っていたから、風雅はショックだった。
事件から数週間たち、クラスでも忘れかけたころ、転入生は来た。
苗字を変えて高橋聡子と名乗った、犯人の娘が転入してきたのだ。
そのニュースをいちはやく伝えた洋介は、もともとクラスでいじっていた淳史ともに、聡子のこともいじりはじめた。
風雅と、いとこのキッキーは、後ろめたい気持ちになる。
聡子を助けたくても、どうしていいのかわからない。そして・・・
物語は二部構成になっていて、前半は風雅編。後半は聡子編。
表紙が風雅のアップで、タイトルとともにインパクトのある装丁。
(裏は聡子の笑顔で、ほっとする)
もしかしたら、もっと衝撃的でグロなものを求めて本を手に取る子がいるかもしれないが、内容はきちんと優等生小説で、大人が読んでも、良書だと勧められる結末になっている。
さすがの吉野真理子です。
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自分の身近で、無差別殺傷事件が起きたら?
そして犯人が肉親だったら?
犯人が遠い親戚であることを知った少年の視点からと、犯人の娘である少女の視点から語られる作品。
扱っているテーマはとても重いけれど、作品を包み込んでいる雰囲気が優しく、明るい雰囲気だったので、気持ちが落ち込む小説ではなかったのが救い。
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他人事として見ていた通り魔事件。
その犯人の娘がなんと自分の中学校に転校してきた。
しかも、彼女はウチの遠い親戚らしい・・・。
題名にインパクトがありますが、それほどセンセーショナルな話ではなく、綺麗ごとだなと思う部分もありますが、これはこれで中学生に勇気を与えるのではないかと思います。
心情が丁寧に描かれていて、それほど中学生の描写にも無理がない。
手に取ってほしいと思える本です。
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思ったより面白く読めたかなー
隣の市で起こった通り魔事件の犯人が自分の遠い親戚だった!いとこ同士の中学生男女
そしてやってきた犯人の娘(バレている)
いじめられるけど表立って助けることもできない
なりにだんだん仲良くなっていく
ポイントはふたりだったってことと
ふたりともそれなりのポジションにいたってことかな
犯人の娘目線の章もあって
加害者家族のきもちもわかる
アメリカでは父親の罪は父親のもので子供は関係ない
子供の罪も子供のもの
という考え方と教えてくれるアメリカ人の言葉もある
本当にそこまで割り切れてるのかわからないけど、
まあ子供がグレちゃって犯罪おかしても親のせいかというとなんともいえない
親の犯罪は子供はもう全然関係ないっていってもいいとおもう(関係なくはなくても、子供に罪はない)
インターネットも普及して、
犯罪をおかした親の子供は肩身超せまいんだろうなと思うといやな日本だなと思う
知り合いの知り合いの知り合いの・・
って6回やるとアメリカ大統領になるらしい(わたしはならない自信があるけど)
人類みな兄弟!
いじめとかなくなってほしいと思う(まあ親戚だろうと兄弟だろうと仲悪い人はいるけど)
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通り魔のムスメと転校先の親戚の話。タイトルはいい。中身は実力テストの問題文には使えそうな感じではあるが、面白いとは思えない。
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【小説】今年読んで一番ぐっときた一冊。タイトルにはドキッとしましたが、一人一人に共感でき、読後感がよかった。
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犯罪を犯した人や、その家族に対して、自分が同じ立場になったら、こんな風に助けてあげられるのか考えさせられる内容でした。
児童書だからか、少し物足りない部分もありました。でも、読者が中学生で自分のことのように考えられるよい内容でした。重い題材なのに読後感も良かったです。
中学生くらいから。
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つまらなくて驚愕。これに1400円払う人いるのか。
物語のために作った話の薄っぺらさがこれほど伝わる話も珍しい。この程度で評価されるとしたら日本のYAってほんとに大したことないんだね。
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通り魔事件の犯人の家族と自分が親戚なのだと突然知ることになったら…。
そしてその家族が同じクラスに転校してきたとしたら・・・。
誰もその人を守ってくれない、だったら自分はどうする…???という、どこか優しい世界だった…。
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通り魔の連続傷害事件の犯人が遠縁だった中学生と、そこに転校してきた犯人の娘の話。
どちらも中学生らしいありがちな反応の描写だった。
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これはオリジナルのタイトル(「赤の他人?」)のほうが良かった。たしかに主人公は、ストーリーのごくごくはじめには「赤の他人だったらよかったのに」と思っているのだけど、すぐにそう思わなくなる話なので。いじめの話ではあるんだけど、あまり重すぎずほどよい感じで救いがあり、楽しく読めた。子どもにも薦めたい。
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神奈川県出身の作家の作品として読みました。
主人公は中学生。
夏休み明けに転校生がやってきたことで、それまでの環境が大きく変わります。
転校してきた聡子(さとこ)は、先だって起こった通り魔事件の犯人の娘、であると同時に、自身の「遠い親戚」でもあったのです。
直接血がつながっているわけではないとはいえ、「親戚」の「犯人の娘」とどう付き合っていくか、模索していく主人公たち。
心ない「いじめ(いじり)」のターゲットになりがちな聡子を、(自分の身を守ろうという本能を抱えつつも)助けよう、守ろうと努力する姿はリアルでもあり、応援したくなります。
主人公の「最近、オレは思うんだ。誰も彼も、実はつながってて、極端な話、オレとこの国の首相も千年さかのぼれば、遠い親戚なんじゃねーか、って赤の他人なんていない、つーか」というセリフや、聡子の「一言でも言葉を交わしたら、「赤の他人」は「知り合い」に変わるの」というセリフは、なかなか響くなあ、と感じました。
YA小説として、中高生におススメしたいなと思える一冊でした。