紙の本
北さんサヨナラ
2016/08/28 22:32
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生の頃から好きだった作家、故北杜夫氏の著。
氏の遺言とも言うべき書。
独特のゆったりとしたテンポの、読みやすいエッセイ。
それでも、昔からの友人が次々と亡くなり寂しい様子が
行間から伝わり、切なくなる。
躁鬱というものが、偏見で見られなくなったのは、北氏が
自らをその病気であると カミングアウトし、そして、
その病気が後ろめたいものではないことを本に書いて、
世に広めたおかげ。
解説でなだ氏が語る。本当にそうだと思う。
読み終えた今、 氏が天国で、懐かしい友人の遠藤周作氏と
漫才のような掛け合いで、嬉しそうに語り合っている姿を
思い浮かべ、微笑ましく思っている。
紙の本
単行本は
2017/04/30 18:49
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投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
お亡くなりになる2年前、2009年に出た本。2000年前後に躁期が始まったらしく、娘さんと新潮社の女性編集長に連れられてギャンブルやキャバクラなどに繰り出していった時期のお話。 この部分は正直あまり読んでも……と思う。
やはり作家の方々との挿話関連が好きだ。星新一氏が、躁病時期の北氏と酔って口論になった上にやり込めたこととか。
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北杜夫のエッセイ、懐かしくて、ついつい買ってしまった。
80歳過ぎて、なお健在というところだ。
独特のユーモアがあって、心が和まされる。
何カ月か前にテレビの週刊ブックレビューに出ているのを見て、随分年をとったなあという印象だったが、文章になっているのを見ると、まだまだだなあと感じた。
100歳までも長生きして、エッセイでも短編でもいいので残してほしい。
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躁病万歳!
マンボウ氏の軽快なエッセイを読めたことが嬉しい。
遺言状,恐妻記は何となく支離滅裂だった記憶があるが,この作品はテンポ良く,伝わりやすい書き方がされている。天の邪鬼,躁病,ギャンブル,性の目覚め等々エピソードを面白く読めた。
旧知の人物に対する追想も楽しめた。
今は氏の健康状態はどうなのだろう。この作品は1999年のエピソードなので,今はもしかしたら躁の時代なのでは!と期待してしまう。
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鬱病で寝込むこと十年、ようやく元気になったのはよかったが、いきおいあまって、人生最後の躁病を発症してしまったマンボウ氏。老いてなお盛んな躁病に、ギャンブル三昧の旅が始まった。「猛獣使い」の女性編集者、スーパー元気な娘を相棒に、上山競馬場、大井競馬場、平和島競艇とバクチ熱は急上昇、果ては韓国のカジノまで遠征することに。狂乱バブルのギャンブル紀行エッセイ。
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なだいなださんの解説が良いです。鬱の患者さんに北杜夫さんと同じ病気だというとうっとりとした眼差しになってにっこりする。北さんもこの薬をのんでいるんだがなあというと、薬を飲むことに抵抗しなくなる…とか。躁鬱病への理解にマンボウ先生は一役買ってます。患者さんもあこがれる躁鬱病のマンボウ先生は不思議な存在です。鬱であるときとは、鬱の自分の状態が良く分かっているから頑張れなくて辛いのだとマンボウ先生はいってました。
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北杜夫が亡くなったので、追悼の意を込めてエッセイを手に取った。北杜夫という人は、完全なる純文学から、どうしようもないくらいバカバカしいエッセイまで、非常に振れ幅の広い人であるが、本著はバカバカしい方のスタイルで書かれている。この人のエッセイを何冊か読めば、躁鬱というものの在り様が非常によくわかる。思いもよらず訪れた最後の躁を、どうにかして活用してやろうという本人と周囲のヘンな行動が、バカバカしくも興味深くもある。
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読み終わったところで訃報を聞いた。ほんとに”人生最後の躁”になっちゃったなあ。
佐野洋子といい、マンボウ先生といい、死期が近づくとやたら本がでるのはなぜでしょう。
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楡家の人々の背景を中心に、父茂吉への想いがつづられている。山形観光や競馬場、韓国カジノのあたりは、こちらまでギャンブルしたくなるような書きっぷり。躁鬱病って、周りが大変なんだろうなって。一読者としてはぜんぜん憎めない。
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この本で私の所持する北先生の本は全て読了しました。エッセイに関しては書かれている内容は多少被っていますが、それでもユーモアの豊かさには関心させられますね。
早く死を望む人ほど長く生きるのはアリですね。周囲の人が亡くなっていく中で自分の「老い」を深く考えて、悩み、執筆されていた北先生ですが、数年後に亡くなられてしまいました。寂しいですねぇ。
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大作家の老後生活と回想。
過去の偉業となお続く執筆でみんなにかまってもらえるジイジが羨ましいなぁ。
老人になってもユーモアは衰えず。
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家族と友の愛に囲まれて、といったところですか。
こういうの読まされてもなぁ、、、と思わなくもないけど、今だと非常識とか叩かれそうで、ある意味ノスタルジーな空気もまとっているのかも。
大笑いとはいきませんが、くすりとくるエッセイですか。