紙の本
医学界の真髄をえぐる…
2015/09/28 21:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:スリーピングドッグ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前より、久坂部氏の医学というもののとらえ方、人の死に対する考え方には私も同じ思いを抱いていたので、今作品もまた受け入れやすく、面白くもあり、同調出来た。
さすがに病院を退き、在宅&訪問医療の道を選択した作者だけに、いつもながらに医学界に対する冷静かつ批判的目線は的を得ていて感心させられる。人の生死についても、やはり今作品においても久坂部氏の考え方に魅了される思いだ。
電子書籍
ためより先生とたかしま先生その後
2016/04/05 00:53
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投稿者:あんでぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作もそうですが一気に読んでしまいました。ためより先生とたかしま先生のその後のエピソードが気になります。ライバル?の白神先生やイバラ君がお亡くなりになったので無痛3は無いかな~
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2015.8.5リクエスト
10ヶ月間待って仮受したけど、単行本『第五番』の改稿だった。『無痛』『第五番』と続いてる。読んだことあったけど、再読。
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創陵大学准教授の菅井は患者の黒い肉腫に唖然とした。エイズに酷似するウイルスが骨を溶かし数日で全身に転移、意識障害で死に至らしめる。あらゆる薬が効かず数ヶ月で日本中にこの「新型カポジ肉腫」が多発したが国は無策で人々は恐慌した。一方ウィーンで天才医師・為頼がWHOの関連組織から陰謀の勧誘を受ける。ベストセラー「無痛」の続編。
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すべての人が健康なら医者は要らなくなる。伝染性のひどい病気が発生すれば医療従事者の必要性は高まる。高い必要性を維持するにはどうするか‥‥う~ん 病気と医療 存在感はセットで発生するのか‥‥‥ なるべく医者にかからずにすませたいなぁ
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「無痛」の続編にあたる作品。
ある日、原因不明の新型カポジ肉腫の恐怖が日本を襲う。
小さな斑点のようなものにはじまり、劇的に悪化して死に至る肉腫。
その病にかかるひとびとと治療法を探る医療人。
同じ頃、ウイーンで在日本人のための診療所で医師として働く為頼のもとに、白神と共に日本を離れた南サトミが現れる。
エボラ出血熱、エイズ、狂牛病、SARSといった日本でも話題になった疾患と、WHOを絡め、物語は進む。
医学の世界の光と闇。それも、利権争いや汚職といったものではない、もっと恐ろしく深い闇。
こんなことあるわけない。馬鹿らしい。
こう言って一笑に付すことの出来ない真実味がこの作者の文章にはあると思う。
本作でも疾患の進行の様や、殺人事件の描写において残酷とも言える程鮮明に描かれているため、苦手なひとはいることと思う。
その描写が余りに凄まじいため、読み手を引き込んでしまうとも思える。
前作に登場した為頼にはじまりサトミ、菜見子、イバラのその後も描かれている。
最後がやや残念だとも思えた。
残念というのはつまらない終わり方ということではなく、イバラにはそうではない形でのやり直しをさせて欲しかったということ。
前作と同じく長編ではあるが、大変読みやすい。
ページを繰る手が止まらないため、一気に読み進められる。興味深く面白い一冊だった。
今回は、菜見子の夫ほどの強烈なキャラクターはいないが、精神的に歪んだ人物は登場する。
久坂部さんの描く歪んだ人物は、嫌いじゃない。嫌いじゃないって、友達になりたいということではなく、歪みっぷりが気持ちいい。
この「無痛」、どうやらテレビドラマ化されるらしい。
確かにテレビ向きかもしれない。
社会問題を上手く絡めているため、ドラマでなら普段本を読まないかたへも問題提起にもなるかもしれない。そういった作り方をしてくれたらではあるが。
ちなみに今回のテーマは、健康に拘りすぎる日本人。
風邪であっても抗生物質を飲み、体にいいこと、健康、長寿といった言葉が大好き、病院大好き、薬が少ないと文句を言う、こんな日本人への警鐘を鳴らしている。
ドラマも興味がある。
好きな役者さん、出てるといいなあ。
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ドラマ無痛も見てますが、第五番、医療者の地位?を存続させるために、感染症を定期的に流行らせ、パンデミックにする、という発想。なんか、昨今の流れを見ていると、実際にありそうで怖すぎます。
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刑法39条の理不尽さを問うた「無痛」 の続編。
さらに一段と凄みを増した。
言っちゃっていいの的な問題が提起される。
病気の発生に作為が潜んでいて、蔓延から終息まですべてシナリオがあるとしたら……。
小説だからこそ、ノンフィクションよりも真実味がある。
ここで創作された疫病は本当に恐ろしいものだが、あながちフィクションだと言い切れない。
病気でもないのに検査を受ける人間ドックやメタボ健診に、疑問を感じないのは日本人の特異性だとか。
病気だけでなく、新しく登場した人物たちもグロい。
ただひとつ、心の痛みを徐々に感じられるようになった無痛症の青年が
「人のためにいいことをしたい」
と望んで選択した道には、グロいばかりでなく浄化されるような悲しみがあった。
久坂部祭り、続行予定。
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前作の無痛より、こちらの作品の方が読みやすい。
ストーリーの面白さに欠けたが、日本の医療や日本人の医療に対する考え方について、作者の思いが強く感じる。恥ずかしながら、人間ドックが日本人独特の考えから成り立っており、欧米には存在しないこと、そのような考え方がないことを知らなかった。
病気はどうしようもない事が多く、医者は万能ではない事は、心に刻みたい。
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前作とはまた違う恐ろしさがありましたねぇ。今回は医師のモラルと人間性を問われる作品です。まったくのフィクションじゃないかも?と思ってしまうのは私だけでしょうか…(笑)前回のあの人があんな形で出てくるのと、最後の最後に読書を驚かせるしかけがしてある。前作同様、分厚いけどほどんど一気読み。読んでいる間は「イボができたらどうしよう」なんて思ってしまいましたね(笑)
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無痛Ⅱということで手に取ってみた。
無痛を読んだのは数年も前だったが、思い出してきた。
イバラをとめられなかったんだ。
もどかしいけど、サラームによって操られたイバラは白神に従うしかなかったんだ。
今回も、白神の策略どおりにことが進んでいくのがもどかしくて。
三岸がイバラを洗脳していくのが見ていられなかった。
せっかく更生しようと頑張ってたのに。イバラ本人は悪くないのに。
だけど。
最後のイバラは自分の信念を貫いていた。大切なものを守りきった。
為頼と高島は絶体絶命と思ったけど、イバラは操られてなかったんだ。誰が本当の正義か分かってたんだ。
白神や三岸が死んで為頼や高島が助かったのは良かったが、イバラが死んだのが悲しすぎる。
彼は素直で良い子なのにね。
為頼は自分の寿命があと数年ということが分かってるから高島の気持ちを受け取らないのか。
でも、それでもついていくと言った高島を最終的には受け入れることになって、良かった。
専門用語もあるが、医療ものとしては易しく読めると思う。大学教養程度の生物の知識があると尚楽しめる。
後半はまさに夢中に。面白い作品だった。
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「無痛」の続編。この作者の作品好きかも。
「新型カポジ肉腫」に不気味さを感じながらも読む手が止まらない。ヨーグルト食べるの躊躇するなあ。。。それにしてもアイツがあんな形で戻ってきたのもびっくりだけど、こんなラスト。。なんだか物悲しかった。
医療従事者じゃないのに医療系の話が好きなんだけど、日本と海外の「医療」の考え方の違いが面白い。そっか。。人が健康になると病院はいらいないか。でもそれを逆手に取っているのか、健康でも検診を勧める今日の日本。病院が閑散としてるなんて日は来ないのでは。。
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『無痛』の続編。
医師と患者の思いの違い。
医療の現実と裏側。
とにかく病気とか様々な医療に関して、複雑に感じるところがある。
私も何かで聞いたことがある。
「すごい薬が開発されると医師とか製薬会社が儲からなくなる」とか…
そんなことをふと思い出したなぁ。
2016.2.14
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これ何で最初から無痛1,2として出さなかったんだろ???というくらいに2冊併せて読むと面白いです!!時間軸もあったのだろうが、小さく無痛Ⅱとするくらいなら、第5番の上下巻として出しましょう。というわけで、上巻は控えめな展開なんですよ、下巻になると、その伏線、登場人物含め魅力が花開いてきます。ネタばれなので、内容が書きませんが、是非、上下連続で読んでください。2015/12読了。
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無痛II
前作にもましてのスピード感がたまらない。
時間を忘れたい時、集中することによってドーパミンを出したい時にオススメ( ̄▽ ̄)