紙の本
真剣な対談の面白さ
2016/02/28 13:04
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投稿者:みらい - この投稿者のレビュー一覧を見る
小林よしのり氏と宮台真司氏の対談に期待して購入したが、期待を裏切らず社会の現状についてストレートな表現で本音トークを展開しており、とても面白く知らぬ間にページが進んでしまう。
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3人とも好きな論客ではなし、
でも気になったので部分だけ立ち読みで
済ませようと思ったのですが
その時間もなかったのでやむを得ず購入(笑)
福島に対する東氏の指摘は納得できる。
ほか、難しいところはよく分からないw
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たちまち理解できないほど小林氏と宮台氏の深い知識・経験と洞察による非常に感銘を受けた鼎談集である。特に宮台氏の発言については再読した上でより深く理解していきたい。
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宮台真司を見直すことが出来たのが最大の収穫。結局現在は右も左も迷走しているというのは同意。どうしても悲観的になってしまうね。
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宮台読みとして、充分に楽しめました。
本書は、ゲンロンカフェの鼎談の書籍化ですが、ゲンロンカフェの会員ではなく、鼎談イベントに参加できなかったので、書籍化は嬉しい。
後半の、地方創生に関わる部分は、まちづくちにちょっとだけ興味があるという方々にテキストとして読ませたいw
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「感情の劣化」、確かにその通りやと思いました。
東さんが書かれてるように、小林さんと宮台さんの意見がすごく一致してる状況は喜んでいる場合じゃない。
それだけ社会がヤバくなってると捉えないといけないのもよくわかった。
面白い対談になってます。
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・天皇皇后両陛下の意向を無視しまくる安倍が保守を自称するのは、いかにも滑稽だ。(宮台)
・安倍首相は米議会で「日本にとって米との出会いは、すなわち民主主義との遭遇でした」と米のご機嫌をとるために全くの嘘を言った。昭和天皇は「新日本建設に関する詔書」で五箇条の御誓文を出し、民主主義は明治から日本の国体だと仰った。戦後の日本人が民主主義はアメリカからのプレゼントだと思いかねないと見越していた。(小林)
・日本は原爆も空襲も地震も津波も原発もすべて横並びで「災害」として扱い、責任をキャンセルしてきたところがある。そういう行動パターンこそ諸外国の不信感を醸成してきた。(東)
・韓国は恨の文化で、日本に植民地にされたことを忘れない。中国も日本の侵略を忘れない。それはどちらも正しい姿勢。日本もそうしろよ。アメリカの暴力を勝手に水に流してるんじゃないよ。(小林・東)
・沖縄にいる米軍海兵隊は強襲揚陸艦すら装備しておらず抑止効果はない。世界の6~7割の海兵隊が沖縄に集中している理由は、日本の思いやり予算と、そこがリゾートだから。(宮台)
・鳩山由紀夫は面白い。理念は自主独立の重武装中立化路線。それに必要なのは憲法改正。それにはアジアでの信頼醸成が必要。で、東アジア共同体構想を掲げた。(宮台)
・政権にとって国民が怖さを発揮できていない。それをやらないと権力はやりたい放題。その危機感がジャーナリズムにない。(小林)
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哲学は観光に似ている。
いい意味での無責任さと軽薄さ。
読書もそんなものじゃないだろうか。
有限の時間に対しての情報量の多さが、暇の過ごし方に対する自由を奪っている気もする。
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感情と論理は、対になる概念なのだろうか。
「感情的にならず論理的になれ」とか。「お前は理屈っぽい人間だから人の感情が理解できないんだ」とか(これはあまりにも暴論か)。
感情と論理を対概念として、オルタナティブの様に扱う人は多い。
しかし、本書はそれを否定する。感情は論理を規程しうる、ということからもわかるように、感情と論理は「あちらが立てばこちらが立たぬ」式の二者択一ではない。
宮台によれば、いわゆる「ネトウヨ」や「ブサヨ」が台頭している背景にあるのは、「感情の劣化」だ。
知性とは態度であり、したがって論理的思考力などの知的能力によって規程される類のモノではない。問題はむしろ思考を方向づける感情にある、というのは頷ける話だ。
ネトウヨの言っていることに全く理がないわけではない、という(少なくともネトウヨを研究した身としての)肌感覚は、それをよく示している。彼らに理がないわけではない。それが劣化した感情に基づいている=知性的な態度ではないことこそが問題なのだ。
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3人とも今の日本を憂いている。危機感を持っている。日本がアメリカの属国的な立ち位置から脱却し、真の独立性を取り戻すために安易な国家主義的ナショナリズムに走るのではなく、保守主義の神髄を説く。
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かつては犬猿の仲だった小林よしのりさんと宮台真司さんに東浩紀さんを加えた3人の鼎談本です。題名通り安保・沖縄・福島について徹底的に安倍政権批判をしている本ですので好き嫌いが別れると思います。
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かつて厳しく対立しあった過去をもちながら、その後急接近することになった小林よしのりと宮台真司の二人に、司会役の東浩紀を加えた三者が、現代の日本が直面する諸問題について論じあった鼎談です。
小林は、『ゴーマニズム宣言』シリーズで「サヨク」を批判し「保守」の立場を標榜してきました。他方宮台は、右翼を主意主義、左翼を主知主義とみなしています。そのうえで、カール・ポパーのピースミール社会工学のような漸進主義を評価し、たうえで、「ネトウヨ」が「知性の劣化」ではなく「感情の劣化」として位置づけることで、小林の立場に歩み寄りを見せています。こうした漸進主義には同意をおぼえますが、日本のポパリアンである鶴見俊輔や市井三郎のような選択肢も存在しており、かならずしも宮台のいうような意味での「保守」に近づく必然性はないのではないかという疑問を感じます。
こうした、小林と宮台の両者に共通に見られる発想は、決断主義に接近するという意味で、東の立場と対立する面があるように思われます。本書では東は基本的に司会の役割に徹しており、みずからの思想を積極的に提出することは控えているようですが、『宇宙戦艦ヤマト』の例を引きつつ、「社会と実存の混同」という問題を鋭く指摘しています。宮台はさすがに、この問題の背景についての深い洞察を示してはいるものの、彼の議論のうちにこの問いに対する充分な回答を読みとることはできませんでした。ただし、「東くん自身、よしりんの戦略に近づいてきてる気がする」といい、「『弱いつながり』という本でも、客観的な分析に加えて、東浩紀はこういう生活をしているこういう人間だということをベースにしている」と、鋭い指摘をおこなっています。
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すげえメンバーだな、と思った。小林よしのりと宮台真司といえば罵倒しあう関係ではないか。
ところが、その関係にはしばらく前から変化が現れていたらしい。そんでもって、本書(ベースは東浩紀がやっているイベントでの対話)では、なんだか話があっていたりする。東はそれに対して、本当はこの二人は罵り合っているぐらいのほうがいいのだ、と解説する。
つまりそれほど、日本の状況が切迫しているということだ。
ところどころに過激な(まあ、わざとだと思うが)発言があって、それはそれでカタルシスがある。2ちゃん系ウヨ豚には馬鹿が多く、左翼は価値で勝負できなくなるとアイデンティティに逃げてしまう。だが、ポジショントークなんてしてる場合じゃないのだ、ホントは。
そんで、結局のところ、大事なのは家族のために生きることだ、という、「凡庸な結論」でわざと締める。それだけ読んだら、なんじゃいな、と思うかもしれないが、その前振には「増田レポート」に代表される中央ケツ舐め主義への反論があって、その前段階は日本のコンテンツなどの「日本らしさ」に反応できないのが「非国民」で、って、まあやはり刺激的ですこと!