紙の本
第七巻。
2009/02/28 21:21
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投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
第七巻。
日露戦争も終盤。
そろそろどこで手打ちをするかの動きが活発になってきます。けんかは「勝っているうちに」収めるのが得策です。
日本とロシアの戦争は、現代でいえば大企業と新興ベンチャー企業の戦いのようなものです。
局地戦での勝利をもとに、手打ちするのが常套手段です。そのためには、象徴となるような勝利が必要なのです。
本書では、陸軍は勝利を得てはいるものの、消耗が激しく戦争続行が難しい状況になりつつあります。これに対してロシアは、ヨーロッパから部隊を移動させれば補充は十分。
勝ち目はありません。
やはり艦隊決戦での勝利しか、日本に未来はないような状況に追い込まれるのです。
現代の私たちは、結果を知っているのであわてることはないのですが、当時の指導者層は本当に焦っていたはず。
今も昔も日本の政治家は、よく言えば覚悟ができている、悪く言えば無責任な人が多いのかもしれません。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
最終章の露国艦隊はどのルートを通るのか、艦隊にに遭遇したということを宮古島に伝えに行ったという挿話が興味深かった。
紙の本
奉天会戦とバルチック艦隊
2002/01/08 12:57
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投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
陸軍における日露戦争の決戦会戦である奉天会戦をメインに描く。奉天会戦で日本軍は、ギリギリの線でロシア軍を後退させることに成功した。しかし、日本は四方を海に囲まれているため、最終的な決戦はバルチック艦隊との勝敗に帰せられることとなったしまった。たしかに、陸軍は海軍力なしには戦えないことを考えれば、日本海海戦に負ければ実質的な敗北であったのは確かだろう。日露戦争の終盤には昭和期の軍部における悪習が芽生えを見せ始めている。
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枯渇し、戦争継続すら危うくなりつつある日本。奉天を中心に守りを固め、日本の疲弊を待とうとするロシア軍へ捨て身の包囲戦を展開する日本軍。地上戦クライマックス、奉天会戦を描く第七巻。
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坂の上の雲、クライマックスへ、第7巻。
物語も終盤になると、前半の登場人物はほとんど出なくなり、東郷もあまり登場することもなく、アメリカ軍が出てきたり、相変わらずロシア軍、ロシア国内の情勢が語られ、そして日本海軍全体もしくは一部の状況が記されます。
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言うまでも無い歴史小説です。
読み返す本ってそんなに無いものなのですが、この本はまた読むことになるでしょう。
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司馬遼太郎(1923-1996)
大阪府出身。本名は福田定一。大阪外語大学卒。仮卒業で学人出陣し、戦車隊の小隊長として中国東北(満州)へ赴いた。 第二次大戦後、産経新聞などの記者として15年間勤務、1959年(昭和34年)「梟の城」で直木賞を受賞し、翌年退職、文筆に専念する。 「竜馬がゆく」「国盗り物語」で菊池寛賞を受賞。
戦国期・明治期などを舞台にした独自の「司馬史観」による多くの長編小説、「街道をゆく」などの紀行エッセイや、アジアに眼をすえた文明批判などの対談・随筆も多い。
芸術院会員。文化勲章受賞。
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さあ、いよいよ日露戦争の勝敗を決定する、奉天の会戦。第三軍(乃木軍)の電話線?が切れて戦場で迷子になったりします。児玉源太郎など司令部は「動作緩慢すぎ。さっさと北進してくんない?」と乃木軍を急かし続けます。乃木軍キレ気味鴨緑江軍を乃木軍と勘違いしたり、乃木軍が主力と勘違いしたり、秋山支隊に怯えたりでクロパトキンは右往左往。命令にも食い違いが出てきて軍の統率がとれず、結局ロシア軍は日本軍以上の戦力をもっていながら敗走せざるを得なくなります。でも、日本には追撃する余力も残ってなかった。一方、海軍のほうは…マダガスカルを出航したバルチック艦隊はウラジオストックむけて対馬海峡経由で東北へ進行。「朝鮮半島側か、太平洋側か?それが問題だ!」日本海軍内部では甲論乙駁、秋山真之がノイローゼになります(笑)
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奉天会戦から日本海海戦前日明治38年5月26日まで。奉天会戦はたぶんにクロパキンの性格とロシア帝国官僚の思考・体質による展開と退却により、日本軍は前進するが兵力消耗激しく、砲弾底を尽く。諸外国頼みの講和機会を逸し、日本海海戦の結果待ちとなる。陣を進めば勝ちという古来から日本の考えは報道機関をして戦勝気分に、まして国民は言うべくもがな。20日間を要してインド洋横断をした司令長官ロジェストウエンスキーのバルチック艦隊はマッラカ海峡を経て仏領ベトナムカムラン湾へ入るが、英、仏、独の思惑により苦渋な航海。日本艦隊の出没情報に怯え台湾、琉球諸島を過ぎ対馬海峡へ。何処を航行してくるかの推測に秋山真之は苦悶する。
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2007/08/02 thu
陸軍のクライマックス、いよいよ奉天会戦。
ロシア軍は何故退却したのか、民族性の違いなのか、
とにかくロシア軍の行動はどうにも理解しがたいものがある。
日本軍の、たとえ1人になっても攻めていく姿勢は
よく理解できるんだけど…。
やっぱり私は日本人??w
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東郷平八郎
「やるだけの準備をととのえた以上、ばたばたしても仕方あるまい」
かっこえぇー
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ロシアのバルチック艦隊が対馬、太平洋のどちらから来るのかを推測する日本。バルチック艦隊はどちらかを経由して、日本艦隊と遭遇した場合には戦闘をしながら、ウラジオストックへ向かおうとする。宮古島でのバルチック艦隊目撃談とその報告経緯には、古き日本の人間像がよく描かれている。
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日本陸軍は遂に奉天会戦に突入する。兵の数や火力および補給線などで、絶対的不利な状況のなか、奇跡的に勝利の形に持ち堪えた。何をもって勝利とするのか、線引きが不明だが、相手の陣地を占領したという部分においては勝った。これは露軍の大将の歴史上稀に見る、不可思議な撤退命令によるもので、日本は戦力で勝ったとは到底言えず、むしろ潰滅状態であった。力尽きている日本としては、この状態で講和に持ち込みたいためアメリカに仲介を打診するが、結局、来るバルチック艦隊との日本海海戦まで持ち越しとなる。このときの日本のメディア(新聞)は
自国の陸軍の本当の現状を知らずに、世論を圧勝ムードに導き、自らもそれにつられ高揚していまう。この魔のスパイラルがその後の日本を太平洋戦争まで成し遂げさせてしまった一つの原因でもある。
2008/01/24
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戦争を描くことで人間観、世界観を表現する。
司馬遼太郎の真骨頂。
この時代に生まれていれば、もっと自分にも生きる役割があったように感じてしまうのは後から振り返っているからなんだろうが。。。
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情報科教員MTのBlog(『坂の上の雲・7』を読了!!)
https://willpwr.blog.jp/archives/51093234.html