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この作品を読み終えた直後、宇多田ヒカルの『Deep river』が発売発表されたという、私にとって不思議なリンクを持つ作品。
人間の業って、そこに辿り着けば流れていくものなのかな。
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あまり遠藤周作さんの本を読んだわけではないのですが、この本には、遠藤さんが長年キリスト教とか宗教について考えられてきたことが詰まっている感じを受けました。インド、奥が深そうですね。
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遠藤文学の集大成ともいえる。日本人とキリスト教とについて突き詰め続けてきた氏が、晩年に到達した視点。
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遠藤周作最後の小説。複数の主人公にまつわる物語。その中には遠藤さん御自身?と思われる人物もいれば、かつての小説に登場した人物も。下世話な言い方をすれば、オールスター総出演!集大成にして入門編。
秋吉久美子・奥田瑛二で映画化されてます。
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愛する人(犬)が死んだ時、同じ気持ちの持って行き方をする人は多いだろう。私自身もすがる思いで主人公に共感した。遠藤周作の作品はひとの持つ共通の心を描くとともに、一部のエッセイと小説の違いがおもしろい。
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mitiが遠藤周作で一番好きなご本でございます。
ぜひ、お読みくださいまし。
業なのですよ。業。
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読む前から「重いよ」と聞いていたので、それなりに「重さ」を覚悟して読みました。そーんなに重くなかったです。想像したよりかは。遠藤周作氏はキリスト教なので、他の宗教について客観的に表現できたのかもしてないです。人生の転機や岐路にぶち当たった人が読むと泣けるかもしれません。ちっぽけな自分、雄大な自然、深い慈愛。
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高校時代に一度読みました。先日友人とメールをしていたら、「深い河を読み直してるんだ。」といっていたので、あたしも引っ張り出してきて読んでみたわけです。
高2の時に買ったはずです。その時は、「へぇ〜、こういう世界もあるんだな」と、そんなくらいでした。インドは異世界すぎて。
それが、5,6年たって読み直してみると、深く読めた。「深い河」というのは、インドの「ガンジス川」に集まる人たちの話で、インドへ行くツアーの展開なんです。個々の人がどうしてインドへ行くことにしたかは、それぞれの理由があるわけで、現世では見つけられない何かを見つけに行くような。
奥さんが残した遺言にとらわれる男性。戦争で人肉を食べた戦友の言葉を忘れられない男性、大学時代に冗談で落とした男に逆に翻弄される女性。
そんな人たちの中に、写真家の自己中な夫とわがままな妻の新婚夫婦。
それぞれの運命がガンジス川を背景に交錯する中で、タブーとされている「遺体の写真をとる」という行為で小説は終焉を迎えるんですけど、この夫がした行為が意味するものは大きいんです。あんまり書くと読んでないけど読みたい人のわくわく感をそぐことになるので、これくらいにしときますね。
結構、宗教的な色が濃いので人によっては嫌悪感がある人もいるかも。
遠藤周作はキリスト教徒ですよね、で、登場人物にもキリスト教徒が出てくるんです、しかもちょっと異教徒的な、「マニ教」的な人ね。(知らない人は良し)
遠藤周作は他作品でも、テーマとしてキリスト教をあげていることも多いですけど、アンチキリスト教的なことも書いててびっくりしました。それがですね、仏教やらヒンドゥー教とからみあっていくわけです。
インドの神にもいっぱいいるわけです。三大神といえば、シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーですが、名前くらいは聞いたことありますかね?
キリスト教はイエス、母としてのマリアってとこなんでしょうが、仏教とヒンドゥー教は神がいっぱいいます。欧米の方からしたら、「信じるものがたくさんいるのはおかしい」という考えだそうで。でも、日本は古来から、「いろいろなものに神が宿っている」という考え方で。どちらも理にかなっているとは思いますけどね。
あたしは宗教心があつくないからわからないや。歴史を理解する上での興味しかなくて、心のよりどころに宗教を選ぶことはできない。
外国人の知り合いに宗教を聞かれたら「仏教徒」だと答えますけどね。「信じるものがいない人は無の状態で信用ならない」という考えがやっぱり根付いているようだし。
話を戻して、この深い河ですけどね、ラストのシーンで、あたしはふと気がつくと、読みながら静かに泣いていました。あたしは普段、わぁわぁと子供のように泣くんですけど、内部からどうしようもないふがいなさというのか、諸行無常の響きあり、というのか、もう読んだ後にすごい無力感が残る小説でした。インドやネパールにいきたくなります。その辺にバックパッカーとしていってみたいと思っている人にはおすすめです。でも、この小��は、いいようのない無力感と感動を覚える人と、同時に、嫌悪感を持つ人の2つに別れるんじゃないかと思います。
あたしはもちろん前者でした。
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深く考えさせられる。
人間について、信仰について、神について。
インドのガンジス河かあ。
今の私にはものすごく荷が重いだろうけど、もっと人生を積んでから、いつか1度行ってみたい。
すべてのものを包み込み、沈め、流し、悠々と流れる河を見たとき、何かを感じられる人間になりたい。
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私は、学生時代コレを読んでインドに行った・・。なにかに突き動かされるように。。インドに行ってなかったら、私の人生は全く違ったものになっていたと、今でも確信をもっている。時間のある方は是非、これ読んで、インド行ってみて下さい!
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遠藤周作氏の最後の本です。
カトリックをベースに、彼の考えや想いをすべて注入したような作品ですが、作者らしい面もあちこちで垣間見られます。
一読では絶対に理解しきれないほどの重い本。人生や宗教のあり方などについて考えさせられます。
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人間の汚さや愚かさ、尊さやすべての苦しみは、聖なる河<ガンジス>の大きな流れに飲み込まれて、流されていく。
人間とは、祈りとは、信仰とは…。
悩んでいるとき、苦しんでいるとき、悲しいとき、読んでみてはいかがでしょうか。
深い河がすべてを飲み込んでくれるかもしれません。
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遠藤周作が好きで一時期がつがつ読んでいたのですが、中でもこの作品が一番のお気に入りです。彼の宗教論にはすごく納得させられました。宗教(特にキリスト教)に抵抗のない方は是非読んでみてください。呻ります。
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お母さんの持ち物で、舞台のインドを象徴するが如く新品で買ってきてすぐに信じられない位ぼろぼろにしたお母さんの粗雑さに驚いた。
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烏兎の庭 第二部 書評 6.5.05
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/singapore0506.html