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3つの部分が印象に残りました。
ひとつは、ハーヴァードに行くような人は、小さいころからたいへんな努力をしているし、ハーヴァードに入ってからもものすごく勉強している。日本の受験地獄なんて、地獄でも何でもないと思いました。
2つ目は、「トイレットペーパーがないのよ、今の学校は。アッパーウェストサイド(高級住宅街)じゃ、親たちがトイレットペーパーを一年分寄付してくれるそうじゃない。いったい、どうなっているの、この国は?」これまで書いてきた、親の「経済力格差」が、子どもの将来を決するというだけの話ではない。レザンヌが嘆く内容は、授業崩壊、クラスの定員オーバー、校長の人事権乱用、子どもの犯罪、低い卒業率と、教育の中身そのものの問題だ。さもありなんです。
もうひとつは、「ゴミの仕分けが、高所得層では進んでいるものの、低所得層はほとんどおかまいなしというのを目の当たりにした。このため、デブラジオ市長の「環境対策=格差解消」というコンセプトは腑に落ちる。これも予想どおりでした。