紙の本
難解だがためになるのでついて行こう
2016/04/03 20:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワタヤン - この投稿者のレビュー一覧を見る
中東の第一人者・山内氏とインテリジェンスの第一人者・佐藤氏という最高の組み合わせ。世界の歴史・地理・政治・宗教を知ることの重要性を痛感させられる。この内容を完璧に理解できる人はなかなかの人であろう。「なるほど」と思う箇所が次々と出てきて読み応えがある。政治家や官僚の人も是非読んでもらいたい。
紙の本
読むならお早めに
2016/04/11 11:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
山内先生がこんなに国際政治に詳しかったのに驚いた。歴史学の切れ者が、その知識をベースに活躍している様子に感動しました。佐藤優氏の論調は普段より抑え目、というか山内氏に主導権を握られている感じ。「何をどうしろ」という本ではないが、刺激的な一冊。すぐに旬が過ぎてしまうので読むなら今。
投稿元:
レビューを見る
2016/3/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2018/11/14〜11/16
佐藤優氏は数多くの対談本を出しているが、山内氏との対談本は初めて。実に噛みあった議論で地政学について深い考察を進めている。良書。
投稿元:
レビューを見る
佐藤さんの現代を見る力は毎回すごいな
日本、イスラム国、ロシア、アメリカ、サウジ、、
難民問題なと世界が抱えている問題を明快に分析してくれている。
投稿元:
レビューを見る
トニー・ブレア 北アイルランドに議会 シン・フェイン党 IRAの政治部門 結果的に武装解除
プレスビテリアン 長老派 スコットランドからはじまる
1946 ロシアの正教会とウクライナのユニエイト教 合同という体裁をとりつつ後者は禁止
ソビエトの支配を潔しとしないウクライナ人は亡命 亡命先はブラジルとカナダ カナダで離されている言葉の第三位はウクライナ語
ウイグルの民族意識、半中国ナショナリズムにISの要素が結びつくと、とんでもない地殻変動がおこる
シリア難民 ロシアやイランにはいかない
ヨーロッパ ユダヤ教やキリスト教の一神教、ギリシャ古典哲学、ローマ法という3つの伝統が一つの文化システムを確立している
ヘブライズム(ユダヤ主義)、ヘレニズム(ギリシャ主義)ローマ支配(ラテン主義)の融合によって形作られるヨーロッパ
難民問題でギリシャ債務問題が完全に飛んだ
タジキスタン テロ対策をしていた警察幹部がISに寝返った
シリアから国外 400万 半分がトルコ 150万湾岸諸国
ロシアがシリアに介入の理由 シシアにいるチェチェン人がロシアへ流入しないようにするため
イスラエル シリアは4つに、イラクは3つに分割されるだろうといっている
沖ノ島問題 限りになく、海洋法だと岩に近い 排他的経済水域には重要
南沙諸島は満潮には沈んでしまう暗礁の上につみあげて作っている。
日の丸油田として開発したカフジ油田から撤退したのが2008 サウジがしめした2400億円の鉄道施設計画をけった
それなのにウクライナに2400億円提供
エネルギーミックスについて国民に説明するのがエリートの責務
国家には正の歴史も負の歴史もある。双方にバランスをもって生対する必要性あり
安倍談話 あえてロシアの悪口はかかず
韓国の最大の問題は、日韓関係は世論が決めるという構造が頑としてあること
ムハマンドのころ戦争が多い 成年男子がすくない。一夫多妻制認める
現在が世界史の転換点にあり、有事であるという国民の意識なしには、日本に真のリーダーシップを発揮する人間は登場しないでしょう
チャーチル 第2次隊線回顧録
リーダーに必要な資質とは、自分の仕事に直接関係のないものに触れないというのではなく、リーダーとして成長するのに役立つのであれば、なんであれ手にするという姿勢です。知見をひろげ、感覚を磨く機会は、なにも読書に限りません。賢い人にあって刺激をうけるでもいいのです。
フィンランド3度もソ連の侵攻 自国の安全保障のためソ連との関係を強化しつつ、一方でフィンランドの独立を維持するという、綱渡りのような外交政策を展開してみせた
世界一の水準を誇る初等、中等教育
投稿元:
レビューを見る
山内昌之先生は、知らなかったけど北海道出身なんですね。経歴でいうと政権に近いところで仕事をされてきており、中東問題・情勢の専門家だ。地政学という言葉はよく聞くけど、
投稿元:
レビューを見る
佐藤優先生と山内先生の対談。
佐藤優先生の言葉を借りると、日本が誇る最高レベルの知性が、圧倒的なコンテキストの知識を元に世界の流れを解説していく。
理屈が通っていて、そう考えていくのかと感心させられる。ISやロシアの外交政策が今の自分の世界に影響を及ぼしたとしても、自分にできることはないのだが、物事に大事な考え方や臨み方はとても参考になる。
ウイグルと中国におけるISの影響や、シーレーンにおける日本の海峡の重要性などは刺激的だった。また、沖縄における民族のテンションは我々本土の人間の皮膚感覚でははかりきれていない問題が潜在化していた。
最後の日韓問題、日中問題については、このれべるの知性を持ってしてもそう評価するのかと、面白かった。
なお、安部談話への評価や解説、各国からの評価は勉強になった。
ラストのリーダーに対する考え方は、ビジネスマンも重要視した上で修練しなければならなず、勉強になる。
流石佐藤優先生。
投稿元:
レビューを見る
もはや定番となりつつある国際情勢対談本。地政学はあまり関係ないような。佐藤氏お得意のいつもの安倍批判は控えめな印象。対談相手に気を使ったのか。
対談本の量産もどうかと思うが、自分のように手にとってしまう人がいるから、やっつけ仕事で次々と出版されるのだろうな。
投稿元:
レビューを見る
素人としては何のことやら?という部分もあるが、地政学の話はなぜか引き込まれる。佐藤優さんならなおさら。最近頻発するテロの背景も少しは理解できた。
投稿元:
レビューを見る
「シリア騒乱」を理解するには、中東諸国に加えてトルコ、ロシアまでをエリアとして俯瞰する必要があるのですね。いくつか本を読んできましたが、これで整理できました。アサド後のシリア・イラク分割やサウジへの核拡散など国際政治のクールな怖さを知りました。ISによる新疆ウイグルへの浸透など、国家ではないムスリムの活動活発化による国際情勢の流動化は真近な危機ですね。偏った情報で操作されている私たちが知るべき知見が詰まっています。ただ、地政学本ではありません。
投稿元:
レビューを見る
こういう本って、日々情勢が変わるので古びてしまい読む価値が無くなるみたいな気もするが、全くそんなことはない。
今の世界情勢が当時とどう変わってるか自分には判断する力はないが、佐藤、山内両氏の歴史に対する根本的な捉え方が、諸々の分析を古びさせない。要するに、今でもその見方は十分に通用するではないかと感じた。
投稿元:
レビューを見る
山内昌之氏と佐藤優氏の現代政治情勢対談シリーズの1冊。
地政学といえば地政学だが、紛争・問題点などを1章ごとに対談している形で、時期の旬を過ぎるとあまり意味がないのではと思った。
1章 ISと中東情勢 ロシアやアメリカやトルコなどの主要各国、中東各国の思惑が説明されている。
2章 ナショナリズムの深層(スコットランド、ウクライナ、沖縄)この後にイギリスのEU離脱も決まったが、世の中はグローバル化ともにナショナリズムが復権していることも視野に入れたほうがよいと思う。
3章 難民危機 シリア難民の受け入れ対応などによって、各国の思惑が見え隠れする。
4章 シリアのヨーロッパの対応、ロシアのリアリズム ロシアのリアリズム路線が存在感を増していることを書いている。
5章 中東の重視は石油の重視ということでもある。各国のエネルギー戦略が根底にあることの検証。
6章 対中、対韓、対露、「安倍談話」を巡る国としての歴史観についてなど
7章 世界史のリーダーシップ リーダーが必要な時代に必要な資質や能力とは。
ざっと読むのが良い本で、一つずつ検証するという本ではないような気がした。対談だといつものように読みやすい本だったとは思う。
投稿元:
レビューを見る
ゴルバチョフもコールも自らの哲学と歴史観に基づく世界観を総動員してやりあった。その結果として互いに醸成した信頼と尊敬心が歴史を変える原動力になっていった。
インテリジェンス活動には人文学的な教養が不可欠。胆力も必要な上方収集の重要性も理解していた。
投稿元:
レビューを見る
現代のアラブ情勢などを見据えて、今後の地政学を考えた対談集。
歴史的な背景を踏まえた両者の対談なので、非常に面白かった。
投稿元:
レビューを見る
エコノミストの『2050年の世界』、フリードマンの『100年予想』をここのところ読んできた。
フリードマンの方はまだレビューにまとめてないが…。
日本については両者の見解が大きく異なるのに驚いた。
依って立つ理論の違いによるのだろう。
エコノミストは人口動態学、フリードマンは地政学だ。
最近地政学をタイトルに謳う本が多い。
その一冊として、本書を手にしたというわけで。
で、本書は必ずしも未来予想の本ではないが、フリードマンと共通する認識もあった。
例えばポーランドの評価。
地勢的にヨーロッパの中で重要な位置にあり、大国とみるべきだ、と。
ショパンの繊細なイメージと結びついて、ソ連・ロシアとドイツに蹂躙されたかわいそうな国、という日本人によくある認識とはかなり異なる。
北極海航路の話は、エコノミストの方でも触れられていた話だったが、本書では日本への影響にも少し触れられていたところもあり、津軽海峡や宗谷海峡が今後地政学的に重要になる、とか。
それ以外でも、驚いたこともある。
まず難民問題。
シリアなどの難民が、ドイツのNGO、NPOにより突然片道航空券を持って押し寄せる事態が起こりかねないという。
労働力不足が解消される? いやいや、全く受け入れ態勢が整わないまま事態が進み、大混乱が起きるのだろうな。
シーパワーが変わらず力を持ち続けるという話を読むと、中国がなぜ今海洋進出を焦って進めているのかが腑に落ちる。
沖ノ鳥島問題というのも、びっくり。
海洋法条約では限りなく「岩」に近いため、中国の南沙諸島問題のカードにされかねないのだそうだ。
エネルギー問題についても、考えさせられる。
民需であれ、軍需であれ、飛行機、ロケットは石油でしか飛ばせない。
石油は今後、戦略物資として温存させられる国とそれができない国に分かれていく。
日本もエネルギーミックスで原発を積極的に考えよ、というのだが…。
これはどうなのか。
数十年後の戦争と、一億年先までの地球環境とをどう考えていくのがいいのだろう。