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紙の本
風の歌を聴け
2009/10/28 22:38
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ村上春樹の名がそれほど広く知られていなかった時期、文芸雑誌の新人賞受賞作ということで読んでみました。当時は現代作家として、遠藤周作や大江健三郎を集中して読んでいた自分にとって、それ程名の知られていない若手作家の処女作ということもあり、その装丁も含めてなんだか薄っぺらな本だなと感じたことを覚えています。一読しての感想は「軽いな」の一言でした。人物や情景の描写、そのテーマ、そして分量、すべてが軽い。1冊の本が、文字通りあっという間に読めてしまいます。しかしその軽さの中に、何か光るものを感じたのでしょう、それ以来、村上氏のすべての作品を追いかけて読むようになり、今に至っています。
この小説は大学生の「僕」と親友「鼠」を中心にした、小指の無い少女やおかしなDJ、中国人のバーテンダーといった、ユニークな人物たちとのささやかな交流を描いた一夏の物語です。それぞれに抱える悩みや鬱屈を、特徴的な短いセンテンスと軽妙な会話とでさらりと捉えています。そんなところが「軽い」という印象につながっているのだろうと思います。しかし今をときめく日本文学の旗手、村上春樹の作品です。その軽さの中には、実に巧妙な仕掛けがあります。そのあたりはたくさん出ている作品研究を読んでみると、この小説の面白さがさらに際立ってくると思います。
紙の本
村上さんの世界に短時間でワープできます。
2023/02/26 06:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:づー - この投稿者のレビュー一覧を見る
代表作です。あまり深く考えずにペラペラとページをめくるだけでも、村上さんの世界に短時間でワープできます。
紙の本
時代に先駆けていた文体
2023/03/17 23:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
第81回の芥川賞で、
この作品をやや肯定的に論評した
丸谷才一氏ヮ、他の選考委員よりヮ
先見の明があったというべきでしょうか。
紙の本
村上春樹みが深い
2022/11/20 21:26
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投稿者:マンゴスチン - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭しか知らなかった作品に挑戦できて嬉しい。
短いし、台詞が多くて個人的には読みやすかった。映画化されそうだなーって思ったら本当にされてた。
ONとOFFのとことか、太字のところとか、表現技法が好き。
読み手によって十人十色の読み方ができそう。他人の感想聞くのが楽しみな本。
紙の本
はじめての村上春樹
2022/03/08 16:30
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投稿者:creammochi - この投稿者のレビュー一覧を見る
読了後の感想はなんだこれ、でした。前半は変な所でこりすぎて青臭くてつまらないなと思いながら後半は引きこまれました。結局なんだったんだろうこの小説は。でも何だか何かが気になる。それで皆さんのレビューを読んでなにやら・・少し脳内で熟成させてから再読しようとそんな気になった話でした。
紙の本
春樹デビュー作
2021/07/28 23:10
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
デビュー作にはその作家の全てがつまっているとされることがあるが、この作品は紛れもない村上春樹印ではあるもののそこまではいえないかもしれない。しかし後の作品を読んだうえで見返すと、デビュー作の時点ですでに叔父が上海で自らが仕掛けた地雷を踏んで死亡したとあるように、父が従軍した中国での戦争が投書から春樹にとって大きなテーマであったこともわかる。
紙の本
ふと、つぶやきたくなります
2021/02/20 22:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ununknown - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹の作品はどれも面白くて好きですが、この「風の歌を聴け」だけはなんだか良く分からないな・・・という感じになります。
何か展開を期待しつつ読んでいるうちに終わってしまい、結局何の話だっけ。。。って感じになります。初めて読んだときはこれって小説なの??って思いました。それでもこの作品をときどき読みたくなるのは、さりげなくつぶやきたくなる言葉たちがちりばめられているからだと思います。
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「もしあなたが芸術や文学を求めているのならギリシャ人の書いたものを読めばいい。真の芸術が生み出されるためには奴隷制度が必要不可欠だからだ」(引用)
・・・
「夜中の3時に寝静まった台所の冷蔵庫を漁るような人間には、それだけの文章しか書くことはできない。
そして、それが僕だ」(引用)
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小説というより、村上春樹から文壇への挑戦状ではないでしょうか。
ストーリーはあまりないですが、村上春樹のかっこいい名言がダイレクトに味わえると思います。
電子書籍
ふるさとの町の記憶
2020/04/11 23:30
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が生まれ育った兵庫県神戸市を思わせるような、異国情緒漂う街並みが美しいです。親友の鼠とのお気楽な日々にも癒されます。
紙の本
ハートフィールドをつかまえて
2019/11/17 07:52
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
幻の作家デレク・ハートフィールドには、多くの読者が騙されてしまったのではないでしょうか。ジェイズ・バーの名物、手作りのフライドポテトも実に美味しそうでした。
紙の本
彼の作品は日本が舞台の小説だということが分からなくなることがある
2019/01/20 22:04
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹の小説はどこが舞台なのかわからなくなることがある。ひょっとしたら、アメリカが舞台なのかとも思ったりする。わずかに固有名詞に日本名がでてくるので、舞台は日本だと特定できるのだが。飲むお酒も、決して日本酒はでてこないし、聞くレコードも矢沢永吉や五木ひろしではなく洋楽だ。それが、村上春樹なのだからしょうがない。でも、彼がデビュー当時、群像新人賞を受賞したり、芥川賞の候補になったころの選考委員たちは「アメリカの小説の翻訳を読んでいるようだ」とおどろいてしまった。それは、そうだろう。こんな小説を書く人はそれまでいなかったのだから。でも、彼らは否定しながらも彼の作品に得体のしれない将来性を感じていたようだ