電子書籍
怪談始末、花嫁の家と読んできました
2022/06/08 20:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KeiM - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版順に読んでいるのですが、「禁忌を書く」は三作目。花嫁の家の入稿前後の話も入っています。
この人の語りが上手いと思うのは、まず読みやすい、わかりやすい、簡単な言葉で書いてある、各話が短い。そうやって点々と語っておいて、だんだんいくつかの話がひとつにつながっていきます。たまにミスリードもさせるミステリ感もあります。そしてラストは浄化して、救われる。これで収まるかと思わせてたところに更にもうひと波やってきます。
出版社の編集も上手いのでしょうが、こういうジェットコースターにはどきどきさせられます。
ホラーに分類されるのでしょうが、怖いというより不思議な話が満載。ただこれは、聞き手として安全地帯にいられるからかもしれません。
「嗤う女」の一連の流れは他人事とは思えませんでした。
特にクライアント(!?)の心境とニートな半生。
親のすねをかじりながらの暮らし、本当にやりたかったことを裏切って毎日をなあなあで過ごしているとどうなるか。
現実に目を向ける、現実の社会で生きてみる。そうせざるを得ない状態まで追い込んだ、怪奇現象にバンザイ!?
紙の本
メタノンフィクション
2016/08/03 22:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る
実話怪談系の作品の中では、際立って面白い。三津田信三の『作家シリーズ』のようなメタフィクションから、さらに一歩進めてメタノンフィクションとでもいったらいいのか。『花嫁の家』も読みたいのだが売ってないのが残念。早く角川ホラーで出してくれればいいのに。
紙の本
何かが自分を見ている怖さ
2017/03/21 21:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者に振りかかった「花嫁」絡みの恐怖には本当に寒気がした。何者かがじっと作者を見つめているような、見張り続けているかのようだった。読んでいるこっちにも何かが飛び火しそうな恐ろしさがある。
紙の本
前の作品の方が良い
2016/11/07 13:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2014年発売の著作の方が新鮮かつ内容的にも意味があって
面白かった。
個人的な怖さは、他人には伝わりにくいので、このタイプの話なら
読まなくてもよいかと・・・
投稿元:
レビューを見る
怪談集でありながら、計算されつくした構成で、個々の怪談話が繋がってくるのはミステリ的な快感があります。今回は四人の女性たちにまつわる話を軸にしており、切ない優しい話も散りばめられています。全体的に怖さは少し抑えめな印象でした。
内容と直接は関係ないですが、これ奥さんは大変だなあ。
投稿元:
レビューを見る
著者は拝み屋を営んでいる。それゆえに厄介な依頼をされたり不思議なことを見聞きしたりすることもある。
公にすることを許されず、様々な妨害を受けつつも意地になって書き続けた「花嫁」の話。そしてその渦中に起きた、ある女性たちとの邂逅――。
怪異と関われば怪異を招く。その大半は不幸だが、中には幸もある。関係者から頂いた話を交え、著者だからこそ書くことができる拝み屋怪談集。
----------------------------------------------------------
木原浩勝氏の怪談がライト級なら、郷内心瞳氏の怪談はヘビー級だ。収録されている話のひとつひとつが読者の心に与える衝撃は大きい。かといって怖いだけではなく、序盤の不穏な空気、中盤で煽られる不安、終盤の荒れに荒れる展開で煽られる恐怖、そして台風一過後の青空と、その先にある再び来る嵐を思わせる最後。その構成は物語的で、それゆえに空言っぽく感じる読者もいるかもしれないが、読ませるものになっている。
前回と比べる流石に多少スケールダウンした感もあるが、まだ終わっていない物語もあるので、著者が何事も無く生きながらえて、次の怪談集を騙ってくれることを祈るばかりである。
投稿元:
レビューを見る
2014年の郷内さんの身に起きた怪異を綴った「禁忌を書く」。
最後の一話で書いてもいますが、四人の女性にまつわる怪異を中心として構成されています。
ほのかさんと朝子の結末が、心に残るかなぁ、やはり。どちらも、新しい出発という意味では。そこまでの経緯が全く違うけれども。
ほのかさんの強さは、憧れ。
朝子の弱さは、反面教師として。
朝子のように逃げ出してしまう自分がいること知っているので、どこかで掛け違えていた自分かもしれない、と思って読んでいました。恐ろしい。
女性を中心につづった「禁忌を書く」。その最後に現れる怪異は、桐島加奈江。
郷内心瞳にとって彼女の存在は、切り離せないものなのでしょう。
投稿元:
レビューを見る
木原浩勝さんの怪談シリーズよりも読んでいて薄ら寒くなる話が多い気がしました。個人的には「式神ホテル」が印象に残っています。
投稿元:
レビューを見る
「拝み屋」を生業とする筆者の怪談という切り口が新しく、説得力もあるので怖くて面白いものは大変面白いです。ただ、ちょっとおセンチな話もあったりでそれが個人的にちょっといらなかったかなあという印象です。しかしそういう職業の方のドキュメンタリーとしてはちょっとエンタメ性もあり良作かと思います。
投稿元:
レビューを見る
私は本職の拝み屋さんという人がいる事を知りませんでした!
いるのか~。
まあ、舞台が東北ということで、ちょっと納得してしまいました。恐山のある東北、そして沖縄ならばそういう伝統が残っているでしょうから。
さて、拝み屋さんである作者が実際に見聞きした事をもとに書かれている本作、半ばノンフィクションといっていいのではないかと思います。
それだけに、これは怖い。単なる実話怪談よりもっと真に迫る恐ろしさが感じられます。
やはり実体験を、体験した人がそのままつづるというのは迫力が違いますね。
また、実際に職業にされている人なだけに、安易な浄霊、除霊がないことも、興味深いです。
これも、実際に職業としている人が実体験として描かれているからこその説得力だと思います。
投稿元:
レビューを見る
これだけ興味を誘っておいて絶版なの花嫁の家
よい実話系怪談なんだけどモヤモヤすると数日悩んでたのだけど、多分元カノの解釈が男に都合良すぎるのと、妻が一つ屋根の下にいるのに一心不乱に元カノの似顔絵描いてたの気に食わなかったのか。おとなしく女流作家読んでろよ。
投稿元:
レビューを見る
買ってから一年近く積んでたけど、夏なので手に取る。花嫁の家が怖かったので、その関連の話は怖かった。白無垢の花嫁が現れそうで暗いところが怖くなります。
投稿元:
レビューを見る
この人の本は二作目なのだが、本当に拝み屋をやってるのでしょうか?はたまた、この作品はフィクションなのかノンフィクションなのか判然としません。
作者にまつわる四人の女性のエピソードを中心に、箸休め的な小ネタを交えてこの構成。最後は次作への含みを待たせてのエンディング。良く出ているのですが、やはり、作り物っぽいお話だと思いました。
よくよく読むと大した中身の話ではないのだが、怪談という衣装を纏ってるので読み通せたのかとも思う。
また、これだけ本作の中で重要な役割を果たしている「花嫁の家」が手に入らないのはなんとかならないのでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
ホラーが苦手とか言っておきながら、もはやそれは嘘でしょと突っ込まれそうなぐらい、映画にも本にも手を出している今日この頃。拝み屋・郷内さんのことは以前から気になっていましたが、どうにも怖そうなところ、勢いで。
著者ご本人の体験談もしくは拝み屋の彼のもとに持ち込まれた相談や伝聞を50編以上。1編がショートショートほど短いのでさくさく読めます。単に怖いだけの話もあれば、不思議に満ちた話、切なさを感じる話もあって、さまざまなタイプてんこ盛り。
ホラー苦手でも耐え得る怖さと言いたいところですが、しらふで読む度胸がなくて、ほろ酔いで読みました。ゆえに、怖そうな話は酔っぱらうに努め、想像力を駆使しないように。じゃないとやっぱり怖いのよ、笑い声とかボーッと浮かぶ顔が。ひーっ。(^^;
こんな怪談の中に登場する映画が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)。このギャップはちょっと私のツボでした。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/2ef81091d68fb6c113c1159ba90c1049
投稿元:
レビューを見る
怖い短編から不思議な話やちょっと泣ける話までいろいろ読めました。
それぞれの短編がそんな風にまとまるのはちょっとうまくできすぎてるようにも思いましたが。
うーん、前に読んだのを読み返したい、でも怖い(笑)