紙の本
時間は馬のようには駈け出さないけど…
2015/08/23 16:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しろくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
狭き門をめざすことのジレンマを描かれていますが、それにもまして、一人の人間として自分が成長していく過程で、本当に大切なものは何なのかをもう一度問い直すきっかけを与えてくれました。
そうそう人と人とはこんな風につながって、でもやっぱりこんな風にうまくいかなくて、それでも無情に時間だけは確実に進んでいって、もうあんな風に生きることって難しくなってしまった。
登場人物と境遇は違えど、読者にもそれぞれ違った点で共感する部分があるのではないでしょうか。
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「狭き門」を目指して、愛するジェロームとの別れを決意したアリサの思いがとても感動的に書かれている。
野暮の塊みたいに描かれたプランティエの伯母さんそっくりに成長したジュリエットだが、アリサとのことを思い、泣き崩れるラストにまた感動。
紙の本
キリスト教信仰に関する小難しい小説
2022/12/30 22:30
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投稿者:鎮文修 - この投稿者のレビュー一覧を見る
従姉が信仰の為に主人公への愛を捨てる。
現世の幸福よりも純潔を守ることを第一とする心境はキリスト教信者でないから分からないし、その割に主人公との親密なやり取りが断続的に行われるのは不思議な気がした。
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信仰にとらわれ死ぬ事の是非を問う。一途な信仰の尊さを描いているようにも思えるが、あえて、過度な信仰に対する批判の書として読みたい。
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文通だとか純愛だとか、なんかじれったい感じは結構好き。
途中から、「もう大人なんだからいいだろ、もう!」とか思ってしまったのですが(笑)。
信仰に縛られすぎる(酔いすぎる?)のも、あんまりよくないんですかね。美しくも残酷な話でした。
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2003?/フランス文学専攻の友人は「美しい」と言う。考えてみれば余裕のない時期に読んだので、そのうち読み返そうかと思う。
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学生時代当時、思春期のまっただ中に出会った本。アリサという女性を追い求め、今も彷徨っているのかもしれません。私の唯一の愛読書でもある。
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深く愛しているのに自分自身がその愛を嫌悪してしまう。理想を追って生きていくことの難しさを感じさせてくれる本です。深く考えたい人におすすめ。
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ジッドの『レシ』の中でも最高傑作だと思います。レシは基本的に清潔な本だと思うのですが、とりわけ清潔で神への信仰がこれでもかというぐらい禁欲的に描かれています。あまりに抑制されてて、お腹痛くなる人もでるくらい。
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小学生の最期に出会ったアンドレジッドの本。アリサという女性の悩み。二人では一緒に通れぬ狭き道。、狭き門から入れと、なんだか懐かしい本
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キリスト教信者の感覚というか、神を信じる人間の感覚が分からないので、ただただ重苦しかった。“あまりにも狭い門なので、二人で通ることすらできない”という表現の仕方が胸を打った。
この本を書き上げるとき、著者ジッドももがき苦しんでいたのではなかろうか?そう思わせるようなお話でした。
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二人の男女を中心に書かれた、恋愛のお話。
と、同時に宗教に対する信仰心への批判的な考えや表現も見受けられる。
現代に生きる私にとっては、彼らの思いは頭で理解することしかできない。
私見ではあるが、この物語におけるヒロインの女性は愛する男性へ向けて極限的な自己犠牲を持って幸せを与えようとしている(男性が神に愛され神の元へゆく)ように見えるが
それは結果として男性を苦しめる結果に陥ってしまうことになる。
最終的に苦しみを味わい続けた女性は死ぬその刹那、男性が自らの犠牲により「幸せ」になれると思って幸福の内に死ぬが
男性は一人残され成就し切れなかった愛を抱えたまま、悲しみを背負って生きる
いわば「不幸」ともいえる状態になってしまった。
と私はこの作品をよんで感じた。
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アリサとジェロームの純粋すぎる、純粋でなければ起こり得なっかたであろう恋物語にページを繰らずにはいられません。読後、自分の心はどうあるべきか、どう生きるべきか、何を見つめるか…僕はキリスト教徒ではないですが、考えさせる本です。
「力を尽くして狭き門より入れ。滅びにいたる門は大きく、その路は広く、之より入る者おおし。生命にいたる門は狭く、その路は細く、之を見いだす者すくなし」
全力で滅びにいたる門に向かって、突っ走っている自分には耳の痛い言葉です。アリサよりジュリエットのほうがタイプだなとか思っている時点で滅びの門行きです。多分、僕はアリサとジェロームから軽蔑されるタイプです。
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地上の恋を捨て天上の愛に生きるアリサ。死後、残された日記には、従弟ジェロームへの想いと神の道への苦悩が記されていた……。
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初めて読んだ中学生の時、これが恋愛なのかとおののき、感動したなあ。
再読したら自分の穢れを確認。でも本はいいのよ。