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あとがき通り、救いのない小説です。
しかし、きれいごとではない、その時代の暗部を描き出して、人の業を考えさせられます。
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救いの無い物語5編。
あまり知られていない江戸時代の隠れた風俗と、その中で命を落とす男と女。
どれも本当に悲惨で読むのが辛かった。出来れば創作であってほしい。こんな風に生きたり死んだりしなければ無い人が歴史の中にも存在しないでほしい、そう思って読んだ。
特に最後の「次二」は、初めてえづきながら読んだ。「胃の腑が痙攣」と文中にもあるが、読んでるこちらも痙攣した。しかしこの一番読むのに辛い話が最後に少しだけ人の心の暖かさを感じさせてくれる。
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収録されている5篇がどれも日蝕が終わったときには・・・と救いのないお話しで、まあ無理やりそこにもってきたかなと思うようなお話しもあるけど、とにかく救いがなくて切ない。フィクションだけど、実際にもこんな人生だった人たちは少なからずいたんだろうなあと思うとなお切ない。
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こわい…しゅどうの修業こわい…あと、最後の話はごはん食べながら読む話じゃなかった…。
けど、とても面白く読みやすかった。普通の歴史小説ではあまり触れられない江戸時代の暗部を描き出した短編集。
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第1話「千代」の、夜鷹に堕ちて梅毒で腐り朽ちる様の凄惨さに辟易してたら、序の口だった。
子供屋に抱えられ、初めての客に壊され、焼き鏝の荒療治で爛れた菊座で客を取らされ続け…てるうちがまだ華だった吉弥。
穀潰し浪人の長十郎と提重の令閨。どこまでも自己中な夫婦をかき回す新三…は比較的軽めな第3話。
渡世勝手次第の流人暮らしも凄ましいが、流罪の女犯僧もどきに弄ばれた挙句に自分で掻爬し死んで行く八丈島土着民で村十分の醜女、登勢も憐れ。
糞尿垢汗血を物ともせず、次二が牢生活と拷問に耐えて無罪を訴え続けられた理由は…。
綿密な調査に裏付けられた江戸中期の庶民の風俗、語彙の豊かさに支えられた客観的な描写で冷徹なくらい容赦なくその現実を暴く。
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短編4作
どうしたら、これだけ悲惨な物語を書けるのだろうか?
読めども読めども光明が見えることなく、ただただ落ちていく。
作者は何を求めたのだろうか?
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先日読んだ、時代小説ブックガイドから。詳細は忘れたけど、後味の悪い内容、みたいなところに惹かれたんだと思う、きっと。それにしてもまあ、胸糞悪い。5編から成る短編集だけど、どれもがえげつない内容。
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皆既日食についての話だと思い手に取った
皆既日食に関係のある話ではなく
既に極限状態にいる男女5人の最期の時に皆既日食が起こり
皆既日食が過ぎたあとには亡骸が残るという話だった
小説を読んでいて目をそらしたくなることはあまりないのだがこの小説は目をそらしたくなることが多くしんどかった
江戸時代に起きた皆既日食、情報もないだろうから人々は驚いただろうと思って手に取ったがその描写はなかったので他の本を読んでみようと思う