紙の本
「救い」プリーズ
2016/10/28 21:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヨンデリーヌ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作『悲しみのイレーヌ』が、タイトルまんまの悲しみのイレーヌな内容だったので、既に読む前からカミーユ警部が傷だらけ(たぶん、精神的に)なっちゃうんだろうとわかります。
前作で、既にして傷だらけなのにー!
新潮145cmのハンデを個性に変えて魅力を発するカミーユ警部。
こんな「救い」のない状態で完結編だなんて、やめてくれ~
紙の本
カミーユ、これからどうなるの?
2017/04/17 15:34
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イレーヌ、アレックス、ときて、何故か題名(邦題)はアンヌではなく、カミーユが。
カミーユの愛する女性アンヌが強盗事件に巻き込まれて重傷を負います。
カミーユは、己れの立場を忘れて事件に介入していきます。
しかし、アンヌにはカミーユの知らない事情があるようで……。
原題が「犠牲」。最後まで読めばその意味が解ります。
電子書籍
★★★☆☆
2016/11/29 12:49
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
カミーユシリーズとしては最後の一冊。あまりに衝撃的だった『その女アレックス』や、ラストシーンの描写がいつまでも忘れられない『悲しみのイレーヌ』に比べると、衝撃度はやや薄目だと思いますが、ルメートルらしい先の読めない展開で楽しめました。スピンオフでもいいからカミーユの作品がまた読みたいです。
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インパクトなら前二作に圧倒的に劣る。その分別に楽しめる部分も多いけど。
三部作で終わるんがベストの判断かな。
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三部作完結編。
割と大人しい……というか、ショッキングな描写は少なめで、前2作より落ち着いた雰囲気でストーリーが進むが、逆に精神的に抉って来るようなラストだった。
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【『その女アレックス』のカミーユ・シリーズ最終作!】カミーユ警部の恋人が強盗事件に巻き込まれ瀕死の重傷を。彼女を守るため警部は独断で犯人を追う。英国推理作家協会賞受賞作。
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いろいろ思うことが沢山あるのですが、一番思ったのは、母国と同じ発刊順で読みたかった…ということです。アレックスが一番衝撃的だったけれど、最後の作品でこう持ってくるなら、ちゃんとした順番で読みたかった。
そうだったらもっと、心にずん、ときたはずです。カミーユの心の動きが大きなテーマでもあるはずなので。
そして、だからこそ半分ほど読んだところで犯人と大筋が読めてしまいました。
でも、やっぱり読ませる。凄い作品書く方だな、と思いました。
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妻を失った傷からやっとのことで立ち直ってきた男。新しい恋に出会ってもいい時期になってきたのかと思ったのに。彼はこの恋の初めから何かに引っかかっていたのだろうか。付けられた傷が痛む。仲間に付けてしまった傷も痛い。そして、哀しい。
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衝撃的
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズは三部作だそうで、この作品は三作目。ここに至るまでの物語の積み重ねが噴出します。
悲しみのイレーヌは、その犯罪描写が激しかったんですが、こちらの作品の犯罪描写はさほどではありません。むしろ、ヴェルーヴェンの心理描写が見事。
事件解決までにいろいろあり、ヴェルーヴェンの将来が心配。三部作の三作目なので、先も無いですしね。もっと読みたいな
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シンプルな構成?分かりやすい犯人像?
振り回され敵を増やしてゆくカミーユ…
といった内容でしたが、さすがルメートル、一筋縄ではいかない展開でした。
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面白かったあ!!最後のページまで読んだ時の気持ちはなんとも言えない。終盤は怒涛の展開と切なさでガンガン胸に響いた。フランスミステリーってこんなに面白いんだと改めて思う。狂気とユーモアのバランスが絶妙で、このカミーユシリーズが完結してしまったことが悲しい。
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シリーズ完結編 訳者が前二作と同じ方だったので安心して読めた。半分ほどで骨になる筋書きはなんとなくわかったけれど犯人までは分からなかった。シリーズを通して犯人の動機が私には いまひとつしっくりこない所があるけれど それを差し引いてもあまりあるほど 主役のカミーユのキャラが際だち 文章が素晴らしく 今回も一気に読み切った。シリーズを通し 本当に傷だらけのカミーユ..人はそれでも生きていけるのか と考えてしまう..
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被害者に対して加えられた凄惨さ残虐性、
描写のグロさは、前2作に比べて軽い。
しかし、読み進めながら心が重くなっていく。
それはきっと、アルマンがいなくて、
ルイやル・グエンとも距離をおいて孤独、
傷だらけになりながら職の義務とともに、
自身の生の感情から事件を追うカミーユに
読者という枠を超え共感、自身を投影しているから
なのかもしれない。エンターテインメントとして
どんでん返しを期待する(実際に一定の驚きはある)
が、これまで周りとの環境・関係で、
皮肉や軽口をたたくカミーユが
過去を(前二作を)ひとり背負って
結末に向けて、突き進むのは痛々しく
読者でさえ傷をえぐられる。
だから最後の余韻が救いだったら、と思うと
カミーユのためにも、読者のためにも続編が欲しい。
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今回の作品は…事件が勃発してからの密度の濃い3日間について、「一日目」、「二日目」、「三日目」という3つの章に纏めている…正しく序破急での展開だ…
何か、当初から「3つの長篇」という構想で始まったということのようである…長篇の他、日本での翻訳が未紹介になっている、ヴェルーヴェン警部が登場する中篇が在るらしいが…「3つの長篇」の3作目である『傷だらけのカミーユ』だが…他の2作以上に、「この後、どうした?どうなった?」が気になる感じであった…
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凄い…。
コナリーもディーヴァもラーソンもスゴイけれどそれ以上にこの三部作は凄まじい…。
以前のレビューにも書いたけれど、三部作の出版順を違えてはいけなかった…という苦言すら瑣末に思える程、結びのこの作品は ス・ゴ・ イぞ。
『結局のところ、自分の運命を決めているのは自分だ』
彼ほどの境遇に立たされた男がこれを言えるのか…逆説的に作中カミーユがなぜ短躯なのかすら作者の意図だと分かる。
混沌とした世界への応援歌…なのか。
これだけの災厄に見舞われ乍も、全て自身で引き受ける前述の姿勢は『巨人』としか形容出来ない。
感動した。