紙の本
逆転した関係がけっこうおもしろい
2019/10/22 10:00
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
『先生と僕』は、坂木司らしいやわらかさのある連作短編集です。
作者お得意の日常の謎ミステリーで、“僕”の一人称視点で語られます。
大学生の“僕”はミステリ同好会新入部員ですが、
極端な恐がりのため殺人の出てくる小説は読めません。
彼にミステリを教える“先生”は、
家庭教師先の教え子であるミステリマニアの中学生。
この、逆転した関係がけっこうおもしろい。
古今東西の名作ミステリーの紹介や、他の作品とのリンクもお楽しみです。
紙の本
ほのぼの。
2019/03/17 21:47
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学生で一応家庭教師の僕と、中学生で一応生徒の隼人くん。僕の優れた記憶力を隼人くんがうまく使い、日常の中の謎を解決していく。
素直で怖がりで、殺人の起こらない小説しか読めない僕と、ミステリー好きで大人びた隼人くんのコンビが、いい味を出している。僕のゆるいひとりボケとツッコミも、ほのぼの。
ほのぼの、ほっこりとした雰囲気の小説で、あたたかい気持ちになれる。
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
あらすじに載ってた名前で、先生というのは女性だと勘違いしてました。
まったく違ってましたね。
先生と僕の関係性もあって、どこかほのぼのしたストーリーになっています。
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坂木司さんお得意の日常系ミステリ。
中学1年生の「先生」と大学1年生の「僕」が小さなきっかけから事件を解決してゆく。
巻末には、「おっ」といわされました。
いろいろな意味で私的には嬉しい邂逅が。
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【都会の猫は推理好き。田舎のネズミは…?―ひょんなことから大学の推理小説研究会に入ったこわがりな僕は、これまたひょんなことからミステリ大好きの先生と知り合う。そんな2人が、身のまわりにあるいろいろな「?」を解決すると同時に、古今東西のミステリ作品を紹介していく連作短編集。事件の真相に迫る名探偵は、あなたをミステリの世界に導く名案内人。巻末には仕掛けに満ちた素敵な「特別便」も収録。 】
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先生に推理小説のイロハを教えてもらう、というのだけ先に知っていたので、ナイスミドルなおじさま先生による古今東西のミステリー講座と思っていたら騙された…!(想像力が飛びすぎです。
紹介されていたミステリの8割は読んだことがあったので、むふふーな感じ。
主人公がもうちょっと鍛えられて、コアなミステリ紹介も読んでみたいところです。
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ほんわかしつつも、きちんと謎があり読みやすく面白かった。
私もきっと二葉くんのように謎は解けず隼人くんを尊敬の眼差しでみてしまうだろうなー。
シリーズ化してほしい
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ミステリ読みたい人へのブックガイドにも最適な日常ミステリ。これまたキャラクターが魅力的でテンポのいい坂木司さんワールドです!巻末にワーキングホリデーやホテルジューシーの懐かしい面々の繋がる書き下ろしつきで、ファンにはたまりません!\(^o^)/
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人が殺される小説は読めない怖がり大学生とミステリ大好き中学生が
日常の謎を解くライトミステリ☆
http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-814.html
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やっぱり坂木さん好きだー。
あんまり頭働かせたくない時でも、活字を気軽に楽しめるのが良い。
これ、ジャンルはなんだろう。
ミステリーになるのかな?
坂木さんは(仕掛けや推理描写、文章力はまあ置いといて)、キャラを立たせるのが上手だと思う。
この作品が好きなかたは、同著者の引きこもり探偵シリーズも是非どうぞ。
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大学1年の二葉(男!)は、入学後間もなくできた友達に
半ば強引に『推理小説研究会』に入部させられてしまう。
一方、ふとしたことがきっかけで中学生の隼人の家庭教師の
バイトをやることになるのだが、彼はミステリに精通していて…
臆病でマイナス方向に妄想しがちな二葉は、
隼人に「人が死なないミステリ」を教えてもらいながら
ミステリを楽しむことに。
そして、彼と一緒にいることで日常の謎やちょっとした事件に
遭遇し解決するために動くことになってしまう。
物語の中では、ミステリ作品の紹介も多く、
『蒼林堂古書店』(乾くるみ)『ビブリア古書堂』(三上延)同様に
本のガイドとしての役割も。
さらりと読めるミステリです。
冬休みのちょっと空いた時間なんかにもいいかも。
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大学生の僕が出会ったのは、ミステリマニアの中学生。
頭の切れる彼について回れば、平凡だったはずの毎日に事件の影がちらほら見え隠れし、
彼はまるでホームズのごとく、その本当に聡明な頭脳ですらすらと事件を紐解いてくれる。
とは言え、僕は人一倍心配性の怖がりで、ミステリに加えて実際の事件なんて、心臓がいくらあっても足りない日々。
なのに、できれば遠慮願いたいワトソン役も、何度か付き合っていくうちにちょっとだけ、僕も真実が気になってくる。
…でもやっぱり怖いよ!
* * * * *
ほのぼのと進む割には、出てくる事件というか軽犯罪が妙にシビアで生々しい。
相変わらず坂木さんの本はシニカルな毒混じり。
でも全体的にかわいらしくて、和やかですっかり世界に取り込まれてしまった。
巻末にはスペシャルな掌篇。
僕の近くで、沖縄の風が吹いたり、宅配便が届いたり。
坂木作品愛好者は思わずにやにやしてしまう、ささやかなプレゼント。
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2012.01.23 読破
「ちょっとだけ極論を言ってもいいかな」
僕はぽつりとつぶやく。
「うん?それってどんな?」
「ペットショップなんか、なくなればいいのに」
ここ数日、とらわれていた思いだった。
「なるほど、極論だね。その理由は?」
「毎日、保健所で殺される犬や猫は山のようにいるだろう。犬を飼いたいならそこから選ぶようにすればいい。そんな風に思ったから」
僕の言葉に、隼人くんは無言でうなづく。
「日本にいない生き物を飼いたい場合はしょうがないけど、殺すほど溢れてるのに新しいものを求めるのって間違ってないかなって」
犬は犬だし、猫は猫。それでいいじゃないか。
子供のようや融通の利かない自分が、心の中で叫んでいる。
人が娯楽で生き物を扱う時点で、何かが歪んでしまうのはどうしようもないのかもしれない。
けれどだからといって、見てみないふりもできないのだ。
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田舎から出てきた大学生・二葉は、極度の怖がり。
当然、ミステリなんて苦手中の苦手なのですが、初めて出会った大学の友達に誘われるまま、推理小説研究会に入ってしまいます。
伊藤二葉。押しにはとことん弱い、受身の十八歳…
仕方なく、課題に渡された本を、夕暮れのベンチに座って読んでいるところで、「先生」と出会います。
「先生」は、大のミステリ好き
そして、僕・二葉と先生の楽しいコンビができます。
二人が遭遇する日常のミステリ……。
賢い先生と、二葉の特技が解決していきます。
先生から紹介されるミステリ本が、面白そうです。
あとがきにもありますが、ミステリのガイドブックにもなります。
本から本への本サーフィンができそうです。
「特別便」は、坂木作品の登場人物がちょっとずつ出てきます。
嬉しいおまけです
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キャラクターがかわいらしくて良い気分で読めました。ただ推理小説らしい推理小説を期待しているとちょっと物足りないかもしれません。テンポよく読めるので読書初心者さんにはおすすめ。