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【感涙必至の愛をつづる青春小説】成績優秀で家族思いの高校生・瑛人。ある秘密とともに埋めたくまのぬいぐるみの替わりに掘り起こしたのは半死状態の若い女だった!?
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相変わらずのゆゆこ節。
感動の涙は出なかったけど、結構好き。 だいぶ好き。
なんか好きなんだよなぁゆゆこ節。
感情を思いっ切りぶつけてるからかな。
100%感情で出来ている青春(?)小説です。
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竹宮ゆゆこさんの作品は「砕け散るところを見せてあげる」以来の2作目です。前作はタイトルの意味が難解にも感じたのですが今作は・・・。
序盤での主人公が感じている強迫観念は息苦しく、そこから人が生きながらに土に埋まっている設定での邂逅からどのように場面を繋いでいくのだろうと少し心配になりながら読み進めました。
読後、家族の物語であり、「愛している」というセリフがどのようにして出てくるのか人の絆がどのようにして紡がれるのかを何とはなし感じさせられる物語であったと思いました。
そしてタイトルですが今作も私にとっては難解でした。
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読み終わっての一番の感想は「またやられた…」
ゆゆこさんの作品は「砕け散るところを見せてあげる」に続き2作目。まだ2作しか読んでいないけれど、ゆゆこさんの作品から醸し出される、”文章のラノベ感と実は奥深いストーリー”な感じが全面に出ていました。
序盤、思ったよりもスロースタートだなあとおもったけれど、きっとあのスタートは主人公である瑛人のキャラクターを読者に浸透させるためだったのだろうと、読み終わってから思いました。
ここからは完全にネタバレですが…
またしてもラスト、「帯に惹かれたのに、自力じゃ理解不能なモヤモヤ感」に苛まれてしまいました。ググったところ、しっかりとタイトルの意味が…
本当にここからはネタバレなのでご注意を!!
「あしたはひとりにしてくれ」→「今は一人ではない」いやー、思考の転換ですね。さすがゆゆこさん、やってくれます!瑛人もアイスも『なんもない』と思っていてもお互いが『なにか』として互いの存在を肯定していく…この関係を恋愛や友情という名のありきたりな関係で描かないあたりが、さすがのゆゆこさんでした!
冒頭の ”こんな夜を見下ろして、宝石箱、とか言っちゃう奴。地上から聞きたい。夜は綺麗か?” この文章を読んで、先月の終わりに読んだ川上未映子さんの「すべて真夜中の恋人たち」の冒頭 ”真夜中はなぜこんなにもきれいなんだろうと思う” と重なる部分があった。私はこう思わずにはいられなくなる。”なぜ夜景は、こんなにも文章、そして物語を美しく脚色してくれるのだろう”と。
とにかく、今夜はくまのぬいぐるみを抱きしめて眠ります。
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初めはファンタジー×恋愛なのかと思っていた。所詮ライトノベル、消費され尽くしたエンターテイメント的物語だと。ありがちな、鬱屈した感情を抱える高校生の話だと。
その期待を大幅に裏切る展開で、楽しませて頂きました。
普段は優等生で穏やかで満ち足りている、だけどどうしようもない感情を抑圧し、持て余しきれずにぬいぐるみの「くま」を夜な夜な「殺す」という習慣。それは自分の存在が「本当の家族でない」「何も無い自分」であるということから目を背けるための儀式のようになっていた。でもそれは結局、そういったネガティブな自分も本当の姿であると認めたく無い意識から来るもので、自分のことを自分で傷つけていただけだったのかもしれない。自分のことを受け入れて抱き締めて、周りの人間も傷つきながら生きているし、不器用ながらに支え合って這い蹲りながら必死なのだと、教えてくれる物語。恋愛ではない、「愛」のかたちがみえてきます。
『あしたはひとりにしてくれ』というタイトルが意味するのは、傷つくことに耐えられないから孤独になりたいという、主人公たちの「強がり」といったところだろう。
著者の竹宮ゆゆこはライトノベル界隈の女性。ライトノベルに普段触れない方も、そこで立ち止まりページを捲ってほしい。そこには純文学とも呼べる物語がある。青年の闇と押し殺された苦しみ、そして冒頭の夜景の中で寂しげに煌めく「くま」の瞳のような、希望の光。自分を苦しめる存在は、自分を守ってくれる存在かもしれない。自分を苦しめるのは、自分自身かもしれない。世界で二人きりで幸せだと信じていたが、孤独になった女性アイスと、何不自由ない筈なのに、鬱屈したどうしようもない感情を夜な夜な暴発させる青年瑛人。自分を傷つけることしか出来なかった二人は偶然に出会い、お互いの孤独を感じ取り、助け合うことにより自分の中の認めたくなかったもう一人の自分を受け入れ、前進する。そんな二人にシンパシーを感じたなら、手に取って欲しい一冊。
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新作が出たら追いかけようと決めている作者の一人、竹宮ゆゆこ氏の作品。私的には久し振りに「当たり」。瑛人がアイスに出会い、幼いころから持っていた鬱屈とした気持ちを解きほぐしていく、そんなやりとりが文章を読んでいてなんか温かい気分にさせてくれた。やっぱり人と人との触れ合いは大切なんだな。ラノベチックな設定は一般文芸ではどうかと思うけど、登場人物の心の内面を文章にするのがこの人は旨いなと読んでいて思う。新作も出ているので、これも機会を見つけて読んでいきたい。感想はこんなところです。
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「あしたはひとりにしてくれ」
読み終わったあとタイトルを見返すと、瑛人が思っいきり笑いながら叫んでるのが頭に浮かんできた。
アベコベでシュールな展開に、冒頭の猟奇的な描写は何だったのか?と思いながら読んでいましたが、あのシーンのお陰で、瑛人の言動に常に冒頭のシーンがチラついて不安定な精神状態が体感できた気がする。自分が持っていてもいいもの、抱え込んでいていいもの。生きていくのにも、ある程度重みが必要だなと改めて思いました。
スピード感があって、読みやすかったです。
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竹宮ゆゆこはラノベながら「とらドラ!」の頃から注目していた作家だった。話の導入は生き埋めの女という突拍子のないものだったが、話はあまり大きな驚きもなく進み、最終的には収まるところに着地。
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読みやすい、けど内容はしっかり。
なにもないけどふと感じる孤独とか、愛されたいのに愛されない孤独とか、それすらもどうしようもなくてどうすればいいかわからなくなる時あるなーって思った。クスッと笑いながら読める素敵な作品^_^
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不気味な導入から始まり、途中も暗い展開がいくつかあったけど、
振り返ってみると割と王道のジュブナイル小説だったと思います。
あとこの小説の特徴として、妹がとてもアホ可愛い。
「あたしミカン王!」
「でもこのミカンは脳みその一部なのです。外すと中身が垂れます」
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主人公が偶然出会ったアイスと名乗る女性だけが、この物語の中で唯一クールで冷静です。他の登場人物は主人公を始め、その友達、両親、妹、居候人、はては通りすがりの女子高生までもが皆ハイテンションで、内容もどたばたしてます。そのせいで、所々に散りばめられた感動要素が霞んでしまってる感があります。プロローグは良かったんだけどな。あのプロローグからまさかのこんな展開になるとは、思いもしませんでした。
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愛しているのに孤独。愛されているのに孤独ー。最初のシーンは少し衝撃的で読むのを止めようかと思いました。ですが、そのシーンは瑛人が感じていた孤独と向き合う重要なシーンでした。同じように孤独を抱えていたアイスとの出会いは瑛人に居場所を与えてくれます。彼女の為に動いていく中で瑛人は自分が望んでいる事や不安と改めて向き合えるようになります。話のラストはとても温かく、瑛人とアイスの今後を見守りたい気持ちになりました。タイトルの意味は、愛してくれる周りの人がいるという安心感を持てた瑛人だからこそ言える言葉だと思います
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仕事で疲れている時にタイトルが気に入って購入。
テンションの高いセリフ回し、登場人物の名前のキラキラ度、ドタバタした文体にリアリティのなさ、読みづらさを感じたが、それでも一気に読み終わった。
主人公の心情は比較的丁寧に描写されていて、中高生の頃に読んだら、自分が大人になったように感じたかも知れない。父親、母親の視点の思考や感情の描写が少なかったことには物足りなさを感じた。
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表紙からふんわりとした恋愛ものかなーと。竹宮ゆゆこセンセの恋愛もの久しぶりーとか思いながら読んだら、まったく違う方向に話が進んでびっくり。竹宮ゆゆこセンセが描く「家族」の一つの形、って感じでしょうか。設定や投稿人物が割とエキセントリックなので素直に受容するのに少し勇気というか時間がかかった感じがした。でも読後感は悪くないデス。
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進学校に通う家族思いの優等生。
行き場のない思いをぶつけ「殺す」ことで自分を保っていた。
殺したものを掘り返そうとして、かわりに出てきたのは埋められた美女だった。
こじらせ少年の闇が深いというか面倒臭い。
でもこうやって日々に悩むことって、学生にはあることなのかなと。
周りを思うがゆえに、本気で向き合えないもどかしさ。
居場所ってないようであるもの。