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創元海外SF叢書の最新刊。
イスラム圏のある国を舞台にしたオリエンタルなサイバーパンク長編。
創元海外SF叢書創刊タイトルだった『旋舞の千年都市』をちょっと思い出した(イスラム圏という共通点のせいか?)。
巻末の『訳者あとがき』によると、著者はなかなかユニークな経歴の持ち主で、現在の主な活動はコミックの原作者であるらしい。お約束を踏まえたストーリーの構成や登場人物のキャラクター造形などは確かにそちら方面に向いているのかも。
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中東イスラムの世界を舞台にしたSFファンタジー。
アラビアン・ナイトとサイバーパンクとアラブの春を一つに
した内容だが、ストーリーはほぼ一本道だしテンポも良く、
ライトノベルを思わせる物語はイスラムやネットに詳しく
なくても楽しく読み進められると思う。これと言った特色が
あると言うよりは、これだけの要素を読みやすい物語によく
まとめたな、という印象か。
重要な役目を負う「ヴィクラム」、登場した時の所作や言動
から、てっきり「這い寄る混沌」のようなキャラクターだと
思っていたら、思った以上に良い人でびっくりした(笑)
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イスラム世界を舞台にしたサイバーパンクという心惹かれる設定でハードルが上がっていたので読み終わった今となってはちょっと拍子抜けだったなって感覚がある。ハッカー描写もファンタジー世界の構築もどこか薄味で物足りない。文字数を費やしている割に残るものがない。アルフ・イェオムとプログラムの共鳴する展開も正直ぼんやりしていて書ききれていないと思った。