紙の本
感謝と歓喜溢れる積極的人生を活きるための天風哲学を学び、運命を拓く。
2001/04/23 00:11
19人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:白悠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、中村天風がその苦難に満ちた半生から生み出し、その後生涯をかけて人々に説いた天風哲学について天風自身が語ったものです。
天風教義は天風哲学とそれを生活の中で実践するための心身統一法から成っています。本書の内容は天風哲学が中心となっているので、心身統一法についての詳しい説明はありません。ですから、まず天風哲学の実践法たる心身統一法について理解してから本書を読むことをお勧めします。
心身統一法については、「中村天風のすべて」(サンマーク出版)で全体像と簡単な説明がなされています。「成功の実現」「盛大な人生」「心に成功の炎を」(日本経営合理化協会出版局)では主に心に関する心身統一法が、「いつまでも若々しく生きる」(同前)では主に体に関する心身統一法が、詳しく説明されています。
ところで、残念なことに最近では「中村天風」と書名に冠しながら、天風と面識も関係もない人によって書かれた内容の不正確かつ稀薄な本が、少数ですが出版されているようです。やはり天風やその教えの魅力に触れるために、上述した本や天風自身による本、またその弟子によって書かれた本などからまず読んでいただくことをお勧めします。
さて本書は、財団法人天風会において行われた夏期修練会において天風が講述したものが天風会員の堀尾正樹氏によってまとめられた「天風瞑想録」を、体裁を改めて出版されたものです。
その内容は、まさに人生の羅針盤となるものばかりです。私たちの生命の持つ本然の力について、潜在意識とその持つ驚くべき性能について、信念の大切さについてなど、力強い天風哲学の神髄を知ることができます。
本書はまた、心身統一法に対する理解をいっそう深めてくれるはずです。安定打座法の意義、言葉の用い方、病になった場合の心の持ち方などが説明されています。
本書の特徴としてさらに、誦句(正しく生きる為の心構えを短文にあらわしたもの)が収録されています。言葉を非常に大切にした天風自らつくったもので、読むと実際に活力が湧いてきます。
自分の運命を切り拓くのは自分しかいません。「常に最高の運命を招くべく、いかなるときにも、すべてを感謝と歓喜に振り返るよう、積極的な態度を、心に命じて活きるよう努力しよう」天風先生のこれらの言葉一つ一つが、読む者に勇気を、希望を、力を与えてくれるのです。
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叱咤激励
2002/07/07 04:07
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ベリ太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
不況とリストラに脅かされる現代、
今までの価値観が崩れ去ろうとしている状況は、
自分自身の力を回復させてくれる何か強い言葉を求めてしまう。
最近の書店には、東西問わず種々のそのような本が並んでいる。
不明にして、天風師の名を最近になって初めて知った。
旧柳川藩の士族の子弟、激烈な性格は正当防衛とは言え、
10代にして殺人、頭山満に師事し更には率先して大陸にスパイ活動に出向く。
もう少し早く生まれたならば、過激な勤皇の志士か、西南の役に決起応じたであろう。
そんな彼が病の死線を乗り切り、
後に大悟した哲学のエッセンスの講述がこの本である。
彼は決して甘やかすことはない、ひたすら叱咤激励する。
そしてその叱咤のなかに人間の向上心を刺激しながら深い愛情を含めている。
現代の我等も負けないぞ! 心を奮起させる一冊である。
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感動しました
2023/09/18 16:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:パンナコッタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大谷選手の愛読書と知って購入しました。
今を生きる私たちにとっても、深い学びと感動のある本だと思いました。大谷選手の愛読書だと思うと、この本が、大谷選手のあの人格形成に大なり小なり影響しているのでは…とも思いました。
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中村天風哲学の入門書
2024/03/30 10:06
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投稿者:eequalmcc - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村天風氏の『天風哲学』について書かれています。天風哲学は、東郷平八郎、松下幸之助、最近では大谷小といった、その時代の『巨人(プロ野球のチームではありません。)』が信奉しているようです。
ややスピリアルのような感じもしますが、自分は、この本を何度か読みこんで、ずいぶん元気づけられました。
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中村天風氏の瞑想録。
哲学というか、精神の持ち方です。積極的精神を発揮するための本です。人によっては受けつけられない内容ではあります。
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前から気になっていた中村天風の作品を読んでみました。正直、今の自分にはまだこの言葉たちを受け止めるだけの度量はついてないなと思いました。
あと、講演録というスタイルのせいもあるのですが、発する言葉が強すぎて、まっすぐ受け止めきれないなという印象を持ちました。もう少し穏やかな口調とか言い方でもいいのに、と。
しかし、言っていることは、極めて的を得ているなとも感じました。因果律の法則、潜在意識の法則の指摘に始まり、心が現実を作っていくことを強調し、積極的な生き方を説いています。その洞察は深く、言っていることも正鵠を得ています。やはり自身の様々な経験のたまものなのだと思います。
ぼくはあまり好きにはなれませんでしたが、一度手にとってみる価値はあると思います。
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人間は強いものだとする
性強説。それを前提として
生きていかなくてはね。
しかし天風さん強すぎ・・・
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中村天風さんはすごい。慈愛に満ちた文章に感動を覚える。
この本は、中村天風さんの息吹を感ぜられるほど、中村天風さんの言葉を忠実に再現している。
他の本に載っているような、どうやって瞑想を行うかは載っていないので、どうやって瞑想を行うかは他の本を読む必要がある。
・人間の心で行う思考は、人生の一切を創る
・心の中で、消極的なことを、思ったり考えたり、神経を過敏にしたりする人間がいたら、その人間は、真理を冒涜する罰当たりだと遠慮なく言おう。自ら、尊い宇宙本体の力を拒否し、否定している人だ。尊い慈悲の力を、自分でふみにじってる人だといおう。
・とかく、人間として生まれた以上、健康的にも運命的にも、理想どおりの正しい人生を建設しなければならない。だから、怠らず注意深く、自分の心の中の思い方や考え方を積極的にすることに努力しよう。
そのために、観念要素の更改とか、神経反射の調節とか、積極観念の要請とか、修練会にきて、安生打座で、雑念妄想をキレイに洗い清める方法を教わったわけである。
・命の力を豊富に受け入れられる活き方とは、いかなる場合にも心の態度を積極敵に保つことであって、どんな場合にも最高度に引き上げられた自己認証をゆるがせにしないことである。余するに、消極的にものごとを考えなければよいのである。
・人間の心が、病や運命を気にしないという積極的状態であるとき、すなわち心が無念無想に近い状態であれば、宇宙に隈なく遍満存在している、幽玄微妙な気の持つ霊智を受け入れる分量が多くなるが、肉体や、肉体から発生する本能とか感覚に心が縛られて、心の融通性の極めて狭い消極的な心になると、その受け入れ態勢を妨害することになり、この尊い力も、働きも十分に声明の中に受け入れることができない。
・天風哲学の根本的な考え方は、
「この世の中は、苦しいものでも悩ましいものでもない。この世は、本質的に楽しい、嬉しい、そして調和した美しい世界なのである。」
・人生をあまり難しく考えないほうが良い。難しく考えるとわからなくなる。真理は足元にある。高遠な学理の中にあるのではない。もとより軽率な考え方ではいけないが、なまじ学問をした人は、心理は遠く大海の底、深山幽谷の奥山にあるような思い違いをすることが多い。人間それ自体の生命存在を、施策の中心において考えれば、大きな的外れをしないですむはずである。
・いつも講演のときに説いている通り、このようにして我々の肉体生命の全器官と全組織は、一年ないし数年の間に全部新しく更正しているといってよいほどに、日々アラタなるのが真理なのである(養老たけしも同じ事いってた)
・言葉は大切にせよ。積極的に表現せよ。快さを与える言葉を積極的に使えば、心がキレイになり実在意識、潜在意識ともにキレイに保たれる。(p104要約)
・だから私はいつもいう。お互いに勇気づける言葉、喜びを与える言葉というような積極的な言葉を使う人が多くなれば、この世は期せずして、もっともっと美しい平和な世界になる
・おお暑い、ますます元気がでるねえ◎
・お寒い、どうにもやりきれない×
ああ暑い、どうにもやりきれないと昔はいったけれど○
・造物主の心とは真、善、美である。
真とは誠である。誠とは一点の嘘偽りもないことが誠である。筋道が少しも乱れていないのが誠である。
善とは愛情である。
美とは調和である。
・a superstitious man is under bellow beast in season.迷信深い人間は、さかりのついた動物よりも下等だ
このような人間は、人生うろちょろ自分自身のことを自分自身で決定ができない人間だ。自分よりも教養が少ない、自分よりも劣っている、拝みやや易者のところに行き、運勢や卦を占ってもらうなんて、恥ずかしいと思いなさい。
・せめて活きている間だけは、どんなことがあっても、ニコニコ笑っていこうではないか。つらいこととか、悲しい事とか苦しい事とかいうのは自分の心で決める評価なんだから。「痛いといって、病が治るかい。つらいといってつらさがなkなるかい。
それを自分が人に知らせて歩いて、人までそんな気持ちにさせて、いい気持ちなのか。
自分の気持ちを、自分自身でもっとにこやかにしたらどうだい。
・いろんな知識を知っていて、それでいてもちっとも治ってないじゃないか。治ってもない知識ならあらずもがな。止めてしまえ。お前、もう少し馬鹿になれ!すべて忘れてしまえ!
・自分の生命に貫禄や力量を度外視した度外れな考え方、これを欲望というのである。意欲の中でも、低級で自己本位な欲望である。
・私が事業家にいいたいのは、ここだ。宇宙霊から、これをしろといわれないのに自分の欲望でもって、しようとしたことは、そうめったに成功するものではない。事業に成功するのは、自分が欲望から離れて、何かを考えたときに、また、その考えた事を実行したときに成功するのだ。
・ではなぜ疑いがいけないのか。それは疑いだしたら、何事も安心ができないからである。
・ふだん口癖のようにいっているとおり、人間というものは、いかなる場合があろうとも、自己が主でなければいけない。そして主となるには、人にも物にも、わずらわされない、とらわれないことである。
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中村天風氏に関する著作はいろいろ出ていますがこの本は文庫本なのにもかかわらず、いろいろな誦句がでていていつも手元において見直しています。
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2009/
2009/
天風はワイルドの妻・サラ・ベルナールの家に行ったことがあるという。
天風に師事した著名人には松下幸之助も。本当か。
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感想ー定期的に反復して読みたい本。人間の存在を根本から考える上
で、参考となる哲学を提供する。
メモー宇宙霊→人の霊(肉体+精神(潜在意識←実在意識)
積極的・肯定的な実在意識が潜在意識に働きかけ、よい霊とな
る。
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人生は、誰とめぐりあうかによって決まる。
悟りというのは、自分の心が真理を感じたときの心の状態をいう。
心の運用を良くしたり、悪くしたりすることによって、人間の人生は、良くもなり、悪くもなる。
真理というものには同情はない。
人間の健康も、運命も、心一つの置きどころである。
治る病ならば、ほうっておいても治るんだ!なぜなら、治らない病は、一生に一遍しかないからだ。『病は忘れることによって治る。』
人間活きている以上、物覚えが悪いなんてことはない。
天命は絶対で、宿命は相対的なもの。
感謝に値すべきことがないのではない。感謝に値するものに気がつかないでいるのだ。
宇宙霊から、これをしろといわれないのに、自分の欲望でもって、しようとしたことは、そう滅多に成功するものではない。
どんなに学問が出来ようが、どんなに金ができようが信念がなければ、その人の人生は、哀れ、惨憺たるものだ。
他人との約束を破ることよりも、自分自身への約束を破るくらい、大きな罪悪はない。なぜなら、自分自身への約束は、天と約束したことになるから。
ああなったらいいなあというものが、すでに、成就してしまったときの気持ちや、姿を、心に描くのだ。
2010.09.14 完読
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私が読んだのは、単行本。
文庫でも出ているので、お手軽に手に入る。
宇宙霊という表現がいささか古さを感じなくは無いが、
良い本である。
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戦争を生き抜いた著者が若くして肺結核に冒され、救いを求めて世界を訪ねた。答えの得られぬ長旅の末、帰国を考えていたその時に、運命の出会いは訪れた!
積極的人生の大切さを説いた中村天風先生の入門書としてオススメの一冊
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心と体は自分で作っていける。ということを熱く、というより親身に教えてくれます。
色んな情報に惑わされてしまったり、気持ちが緩んでしまったりしがちですが、その一瞬の心も、確実に自分を築く素になっているんだ、と感じました。
気を取られてしまうことの多い私には少し怖い気もしましたが、今後、自分で自分を創っていく、という覚悟を得るにはその怖さも丁度いいかな、と思いました。
心を、絶対的に、積極化していきます。