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サラブレッド牧場・椿野ファームの子息である紀一は、二度と会いたくなかった男とG1レースが行われているドバイで再会する。
相手は世界有数の馬主であるアラブの王子・リドワーン。
彼との出会いはパリ――凱旋門賞のパーティで、だった。
当時、彼の経営する会社が日本進出するのに辺り、周辺の農場の人や土地を買いあさるやり口が許せなくて、直談判した紀一に、彼は取引として身体を望んだのだ。
紀一はそのことに屈辱を覚えながらも、取引のためなら、とその条件を飲んだ。
当然、その関係は一夜限りで終わるはずだった。
けれど、再会したリドワーンは再度、紀一と関係を持つことを望み、半ば無理やり自室に連れ込んだ紀一を力で押さえつけ、無理やり関係を持った。
そして更に、勝手に紀一を自国へと連れ去り、後宮へと閉じ込める。
紀一は持ち前の気の強さで、それに対して、「食事をしない」という方法で抵抗を始めるが……
という話でした。
なんというか、思ったよりもあっさりした話でした。
ジャンルで言うと「監禁モノ」ってことになるんだと思うんですが、物語がテンポよく進みすぎて、紀一が介抱されるまでたかだか十日。おまけに、そのうちの半分くらいは、自分をかばって怪我をしたリドワーンの様子を確認するために、紀一が自分で残ったから、飛行機の時間とか入れたら実質監禁されていたのは五日以下……。
これでは、勝手ないいぐさですが、監禁モノとしては物足りない!
もうちょっと紆余曲折あってもよかったと思ったんですが……。
まぁ、ハンストという手段に出られて、ずるずる引き延ばしたら、紀一の命に関わるので、引き伸ばせなかった、というのもあるんだと思いますが。
それから、この作者さんの書くものにしては、案外普通だなー……と。
いや、他の作品ってもっと触手とか、監禁ドロドロとかいろいろあったのに、今回はやけにあっさりと、命がけの講義した聖かもしれませんが、攻めが引き下がったような気がして……。
まぁ、受けの命がけの抗議に、あっさりほだされる攻めというのはそれなりにかわいかったので、ヨシとしますが。
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サラブレッド牧場の息子(受)×アラブの王子(攻)のカップリングのお話です。
すっごい前のことですが、日高の牧場まで競走馬を見に行ったことを思い出しながら読みました。
後半のお話の展開がイマイチ私の好みではありませんでした。
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いわゆる俺様強引ヒーローが好きな相手を強引に奪うという王道もののストーリー。
責め(俺様アラブの王子様)の前半のあまりの強引さにあまり好感が持てず、更には後半から、いきなり人が変わったかのような変貌ぶりもちょっと疑問を感じます。
前に読んだ作品が割と良かったので、今回も期待して作家買いしたけど、少し残念でした。