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デブは笑い者にしていい、肥満は醜い、太るのは意志が弱いから、などの圧力に一石を投じる青春小説。
文章や小説としてはそんなにうまくないけど、伝えたいことが明確で伝える努力を惜しまず書かれているから、メッセージがずどんと直にくる。
主人公たまみは巨デブで極端に自信がない。
そんなたまみがデブ専のイケメンに告られて…というそこだけみたらいつの王道少女漫画よみたいな筋の、でも王子様に救われるんじゃなくて王子様に向き合える自分を自分でつくっていく話。
七人の巨デブ+1はたぶん著者の分身なんだろうなって部分がちらほらある。
だから痛みがリアル。
しかも自分の痛みにとらわれず、同様の痛みを持つ他者への配慮もある。
この本の中にはデブって言葉が乱舞している。
以前どこかで女装ゲイかドラァグの人(マツコデラックスだったかな?)がデブという言葉の暴力性を語るのを読んだ。
『性という饗宴』http://booklog.jp/item/1/493901570Xか『欲望問題』http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4780800005かな?
その暴力性を承知での「デブ」の使い方が「クィア」の使い方に似てる。
日本語で言えば「腐女子」みたいな。
「○○なんかじゃない!」と反発して相手の土俵に乗ってしまう抵抗ではなく、「○○ですがなにか?」と、攻撃を無効化する抵抗の手法。
筋もそんな風に、みんなまとめて幸せになろうぜ!って方向に行ってくれる。
私は今ちょうどミノルみたいな脱皮をこころみているところだから、すごくいいタイミングだった。
今がんばらなきゃいけないことと矛盾する内容だろうから、失速するのがこわくて読むのをためらっていたけれど、読んでみたら力になった。
そっか、「そのままでいいよ」だけが肯定じゃないんだ。
この本はもともと著者が若いころに書いたものを元にしてずっと温めてバージョンアップしてきたのものとのこと。
多分、本当はもっと長くて壮大な物語になってるんじゃないかと思う。
それをリライトした結果、登場人物が多くてひとつひとつのエピソードが薄くなってしまっているのが残念。
もっと厚い本で細かく書くか、いっそ人物を削ってしまうか、どちらかのほうが良かったんじゃないかな。
物足りないけど読みやすい厚さではある。
関連
この本のルーツ。著書の自伝コミックエッセイ
『母さんがどんなに僕を嫌いでも』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4047285285
ミノルから連想した。
『少年アヤちゃん焦心日記』http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/430902307X
私の脳内でミノルがアヤちゃんになってる。
「ゲイが女心をわかってくれる」っていうのは「男に(性的に)評価される感覚を理解してくれる」って意味なのかも。
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社会的マイノリティやコンプレックスを抱える人たちへの応援小説のようなものですね。
この偏見に満ちた社会に楔を打ち込めればいいですが。
別の著書も読んでみたくなった。
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歌川たいじさんを知る
きっかけになった本。
2日で読了。
細かいことは置いといて、
勢いで読み切れる、
元気になる本。
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http://walking-diary.cocolog-nifty.com/honyomi_nikki/2015/12/post-eed3.html
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自分もデブだから、身に覚えのあるエピソード多くてつらかったー。結局今の現状を受け入れないと変われないという、ぱっと見では逆説な考えが必要なのね。
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『他人が太った時に即座に指摘してくる奴なんて、脂肪に怯えてる証拠』
あー、これ放射能汚染も当てはまるじゃーん。ねちっこい放射能安全派いるもんなー。放射能大丈夫!って騒いでる人は、放射能こわいんだね。。
・・・・・・・・・・
『差別は無知から生まれる。差別との戦いは無知との戦い』
『人に寄りかかろうとする奴は弱くなる』
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『子育てしたことあるんですか?』『ないけど、あたし、元子どもだからさ。意外でしょ』(≧▽≦)
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終始、オネエ言葉で語られる。めずらしいな、と作者のプロフィールを見てみたらゲイの方だった。ゲイの方特有のするどい観察力!楽しかった。
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『やせる石鹸』というタイトルだが、減量をする物語ではなかった。オベシティな人がたくさん出て来て所謂現代日本の異常なまでの痩身信仰と”太っている”ことについて考えたり悩んだりしながら自己を確立して行く”たまみ”のサクセス物語。私個人的には破綻している健康保険の負担になりにくいかと思うので所謂”標準”体重を維持するに越した事がないとは思うが、シ◯ブ中毒患者のような筋肉ゼロのガリガリ信仰はちょっと理解できない。町を歩いていても怖いぐらい栄養失調外見の人が目につく。それに、太っているというだけで虐められたりする現象を聞くにつけ、人間がマチュアになって国民すべての人間の品性が向上しないかぎり差別の無い社会というのは無理なのかとガックリくる。国や公的機関により差別や身分が廃止されてしまえば、色々とデブやらなんやらかんやらと人数の少ないグループをあげつらってどうしても差別したいらしい。仲良くしろとは言わないが、別に色んな人居ることになぜそんなに気にするのか?気にしなくていいではないかと思う。個人の尊重とか言うてるわりに社会が”異質”なものを受け入れられないというか、どこまでもインマチュアなピア意識に支配されているというか。ナイーブなことだ、、と、とか色々と考えさせられた1冊だった。そんなことを考えるのも私がデブでも虐められない時代の人間なのと100キロ越えている人が普通な社会ですごしていたからかもしれないが、、。というわけで面白く読んだ。ただし、文体がものとても読みづらくて困った(私比)。もうちょっと会話文と本文の接尾語に明確な差があれば読みやすいんだけど。
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半分は歌川さん自身の経験なのかなあと思いながら読んだ。たまみにいつかどんでん返しがくるのかと身構えていたら、ちゃんと着地できてほっとした。母親は変わらなかったけど、たまみは変われた。ゆるがない自分。みんなそれを求めてもがいているのかも。予想以上に素敵なお話でした。
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デブに限らず、学校でいじめられたとか、外見でひどい目にあった人は読むといいかも。
最初のオネエ口調の文体が読みにくいけれど、我慢していくうちに読めるようになる。
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“「そうよ、いちばん声のデカイ人が正しいってわけじゃないのよ」”(P.318)
“「いつぐらいで思い悩まなくなるんでしょうね、思い悩まなくなるまでどれくらい時間がかかるものですか?」
「思い悩むのも幸せなことだって気づくまでだよ」”(P.358)
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週末を利用して一気読み。とてもよかった。
物語の中の「デブ女子」と「デブ男子」は歌川さんの分身のように思えた(ブログ・他の著書で見聞きしたエピソードと重なるものが多かったので)
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0164
2019/12/10読了
タイトルと表紙に惹かれて読む。
神様視点のオネエ?が語り部。
巨デブの日常と苦悩を知る。何気なく傷つけてきただろうなあ…。
デブ専についても知れた…本当にこんな感じなんだろうか。
デブに限らずいじめのきっかけというのはこんな感じだろうし。
過去の話は暗くて辛かったけど、途中からの希望の話が読んでて気持ちよかった。
読後すっきり。
他の作品も読もう。
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2020.09.13
涼しい土日 さ、前髪切りいこ
希求
ありのままの自分を受け入れる
本当の自信とは
デブ達の辛い出来事と
その後の大どんでん返し劇
まさかのダンスで勝負とは
人からの評価ってやっぱり気になる
できることならば、よく思って欲しい
でも、そういうんじゃなくて
自分の価値は自分で決めることの大切さ
受け入れてもらうために行動することの難しさ
なんか人間味溢れる物語でした
読み終わるまで、1ヶ月くらいかかる
謎の読書期間でしたとさちゃんちゃん
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デブとゲイにフォーカスした本。
マイノリティに対して寛容になるべきだという話題はここ最近盛り上がってきているが、デブに対しては年々風当たりが強くなってきているように思う。
私も、太っているのは自身の食生活を管理できていないからだと思っており、今まで太っている人を差別的な目で見ていたなと反省した。
物語は、デブが偏見をや批判を跳ね除けデブのイメージを覆すというもの。ただし、批判してきた人や傷つけてきた人を蹴散らすのではなく変えていく方向。
端端から優しさが滲み出ている本でした。
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めちゃくちゃ良かった!!すごく好き!!
語り口がユーモラスで読みやすく、しかし核心に迫る言葉も挟まっているのでハッとします。
表紙もファンシーだし、題材は巨デブやゲイなど一見イロモノと思うかもしれませんが、とんでもない。
人間の生き方や考え方を問う、ど真面目な物語です。
逆襲編は、感情移入しすぎて身体が熱くなりました。特に、たまみの内面が輝きやエネルギーが満ちる様子に臨場感があって、まるでページがオーラを纏っているかのよう!自分に自信がないけれど、そんな自分を認めて、舵を取っていきたいと思わせてくれる、素敵なお話です!読めてよかったです。