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みんなのレビュー33件

みんなの評価4.1

評価内訳

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本

高校生の夏休みの読書にお勧めしたい一冊

2017/07/25 07:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る

活動分野も方向性もバラバラな5人のインタビュー集ですが、人間は「社会的動物」であり「物語」を好むものだ、という認識が共通し、5つの視点が交錯するようなスリリングな本でした。インタビューの聞き手で著者の吉成真由美さんの力量に感服しました。

取材の時期は2015年9月から2017年2月で、ちょうど米大統領選の候補者決定から、2016年秋の本選の時期、また、2016年6月のイギリスでのEU離脱の国民投票の時期を含んでいます。その文脈は大事です。

言語学者で、社会的には自国(アメリカ合衆国)政府の政策に批判的な発言を積極的に行なっていることでも知られるノーム・チョムスキーが語る「自衛」概念の欺瞞(62~65ページ、的確な訳注つき)、「正義」の危うさ(東京裁判、ニュルンベルク裁判。68ページ)などはチョムスキーの読者であれば読み慣れたことだと思いますが、科学者(言語学者)としてテクノロジーの発展について語っているところ(69~76ページ)はインタビュー取材ならではだと思います。

そのチョムスキーが「素敵なレストランでコーヒーを飲みながら会話として楽しむにはいいでしょう」と評価している「シンギュラリティ」論を語っているのが、レイ・カーツワイル。個人的には、最近のカーツワイルについては、ご都合主義で現実を切り貼りし、口八丁手八丁で夢を売る資金集め担当者と認識していますが、それがますます強化される内容でした。こういうのを「理系的思考」などと思ってしまう人も多そうですが。

ちなみに著者の吉成さんはチョムスキーにもカーツワイルにも共通して「イスラエルの歴史家ユヴァル・ノア・ハラリ」について質問しています。

本書で最も長い第3章「グローバリゼーションと世界経済のゆくえ」は、最も刺激的でした。語り手のマーティン・ウルフは世界銀行のシニア・エコノミストを経てフィナンシャル・タイムズ経済論説主幹を務めている重鎮で、国家主権と、EUやグローバリズムのような「国家」の枠を超えた活動について、現場で見てきた人です。そのウルフがイギリスのEU離脱(およびEUというプロジェクト)について、経済成長とは、世界的な貧富の格差(南北格差)とはといったことを考察しています。新たな視点を多く与えられました。

4人目のビャルケ・インゲルスはデンマーク出身の建築家。1974年生まれで、本書の5人の中で一番若いです。現代の最先端の建築は「持続可能性」という物語の上に立つ実用品でありモニュメントでもあるのだと感じました。

最後、フリーマン・ダイソンはインゲルスの祖父くらいの年齢の理論物理学者。サイエンスよりファンタジーが好まれると語る彼自身、ファンタジーの方向に行っているように私には感じられましたが、簡潔な言葉で、気候変動モデルに頼りすぎたIPCCなどのあり方への疑問を語り、「モデル」の限界について読者の目を開いてくれます。

ここまで読んで、読者は、気候変動であれAIであれ経済であれ、この本は「モデル」(別な言い方をすれば「法則」、「原理原則」のようなもの)への懐疑についての本ではないかと気づき、再読したくなります。「モデル」(パターン認識、パターン思考)ばかりではなく、(ある意味、コンピューター以前の時代のように)実際に起きていることの観察を重視すべきなのではないかと。

その際、全文を検索できたほうが便利なので、紙の本より電子書籍が向いているかもしれません。

自分が今高校生だったら、この本には大変刺激を受け、触発されただろうと思います。夏休みの読書にお勧めです。来年になったらもう古くなってしまっているかもしれません。

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電子書籍

むずかしい話もあるが

2017/05/28 13:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る

カーツワイル氏の話など少し現実的ではないように感じられる部分もあるが、興味深く読んだ。名前も聞いたことのないような方のインタビュー集だが、知的好奇心を刺激されるように思った。

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