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紙の本
少しずつ動き出す感情と展開
2011/02/03 04:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回も【ゆうな ← タケル ← まりあ】という想いの一方通行展開ではあるが、ゆうなとタケルの心情に若干の変化が見られた。物語全体の起承転結としては、しばらく続いた「承」の後半に辿り着いた感じと言えようか。
デート以外でも多忙で言い寄る男も絶えない印象と同時に本当の意味でタケルをなかなか恋人扱いしない態度のゆうなと、それでも思い切った行動に出られない割にはまりあとのカラダの関係だけはズルズル続くタケルのヘタレな都合の良さが前半に描かれる。ただ、ちょっとしたことが好転した結果、これがタケルの“頑張り”に映ったゆうなの心情が中盤で変化する。ある意味男心をあまりよく解っていないとも受け取れるゆうなの今の気持ちが語られることで前半の振る舞いにも理由を与えつつ、ようやくにして心がタケルに向かい始めたことを示していた。
また、一貫してタケルに寛容で、全てを前向きかつ好意的に受け止めるまりあだが、それでもやはり1人の女の娘として時に葛藤する場面も描かれていた。しかし、そのような葛藤も含めて全てを受け入れていく真摯な姿にタケルの心が打たれる瞬間も出てきている。一見すると単なる無敵系天然キャラなまりあだが、この大らかな包容力はある意味まさにマリア様。本巻に至ってようやく本シリーズのタイトルが示す何かを見たような気がした。
官能場面は各話にしっかり用意されているが、今回はやや淡泊な印象。描写自体がちょっぴり少ない感じで、ちょこちょこっと交わってはあっさり達して終わる感じでもある。ただし、第13話~第14話にかけてゆうなとまりあの両方に出番の無い展開があり、リゾート地でのバイト先で巨乳眼鏡っ娘と関係したり、何とタケルの友人が熟女(といってもお姉さんな感じ)と何だかいいことになっていたりするスピンオフっぽいエピソードが挿まれている。無くても本編に差支えないので、これを不要と見るか程良い変化球と見るかで印象も変るだろうが、通常とはちょっと異なる面白さはあったと思う。
実は最後に「転」へのきっかけというか始まりを示唆する人物が登場する。タケル宅への“外泊”を続けるまりあを憂うこの人物が今後の展開を揺さぶるのは必定と思われるので、今後はもう少し男らしいタケルを見ることもできるかもしれない。
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