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【東芝ウエスチングハウス買収、知られざる黒幕】買収した米原子炉メーカーの減損で、今や瀕死の東芝。歴代経営者の隠蔽工作と国策に乗ったキーマンの動向を、徹底取材で暴く決定版。
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東芝がいかにして原発問題によってくずれさっていくかをかいたドキュメント。
自分の教訓は二つ。
1、自然災害や政変リスクのある事業は民間では手におえない。原発などはその典型。やる場合は通常のリスクリターン分析とは違って天変地異や政変もふくめて考えないと100年に一度、1000年に一度のリスクが明日きた場合に、吹き飛ぶ。
2.でかいリスクをはることはあっても全資産のn%というふうに歯止めをかけておくこと。一部の延焼が全焼につながらないようにすること
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巨額の粉飾決算が発覚し、「解体」された東芝のレポ。
切れ者高級官僚の原発推進政策を信じ、盲従したあげく見捨てられた、原子力部門の「黒幕」。
原子力事業の巨額損失を穴埋めするために、自分が立ち上げ優良事業に育て上げた半導体部門を売却させられた社長。
「チャレンジ」と言われ不正会計に手を染める社員。
最後は、早期退職という名の首切りか。
あわれだ。
が、自分がその立場にあったら、と考えさせられる。
「サラリーマン全体主義」世界で生きなければならないサラリーマン、「正規」社員も幸せとは限らない。
WH買収したときは、スゲー、と思ったんだけど・・・
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何のために生きるのか?
幻想の上に成り立つ社会。
今はまだ、怒りにとらわれないよう
気をつけよう。
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これが事実だとすれば随分ひどい話だ。株主からの責任追及は当然として、刑事責任は追及されないのだろうか。
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自分の保身、出世第一の経営陣、無責任な官僚、もう読んでいるのが苦しくなった。結果がひどくても、「その当時なら、そう判断してしまうよな」みたいなことなら理解できるが、そういうものではなかった。バカか!
最後の方で「思考停止した凡人」サラリーマンの全体主義について批判されていた。本当にその通りだと思う。このような会社は、もうダメだと思う。東芝以外でも日本の多くの会社はまだ、こんな感じのままだろう。
あまり人ごとというわけではなく、この本を読んだので、この会社の未来(はないか?)を考え、ますます暗くなった。
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東芝を滅多切りである。
この本を読むと、東芝が現在も存続しているのが不思議になる。後半で、その理由が考察されるが、深堀すればするほど、東芝は「倒産」どころではなく「爆発」してしまうのではないかと感じる。
そして「爆発」はえてして連鎖するのである。
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1兆とか何千億円とか桁が違いすぎてよく分からないけど,東芝の製品をいくつか使っているので,日本の企業として頑張って欲しかった,だがこの本を読んで呆れたことに,東芝は国のためという名目で,原発の抱えるリスクにまっしぐら,悲しいことです.また,責任を取らない官僚にも腹が立った.
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原発輸出の国策に乗って東芝は財務的に傾いた; 国策企業だから保護されるだろうという甘えも生じた; しかし官僚は個人の名前で責任を問われることがない; 情緒的な"サラリーマン全体主義"->忠誠の対象が変わっただけで忠臣蔵の世界から変わっていない
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★決めつけが物語としての迫力に★おそらく一度も会っていない電力システム社の田窪首席主監を冒頭のエピソードにもってきて戦犯の一人として糾弾する。一度会いにいって会えなかっただけで接触をやめてしまう誠実さの欠如の裏側で、度胸というか割り切りというかストーリーテリングとしては見事。
経産省の国策に乗っかって、東芝のトップが思考停止して原発パッケージ輸出に邁進したことが問題だと指摘する。東日本大震災の前から、GEやシーメンスは原発は安全コストがかさみすぎプルトニウムの軍事利用も見込めないとして撤退。その時点から国と東芝は原子力オンチであり、震災が原因ではないという。いつも不思議なのだが、国の産業政策が成功した試しは高度成長期以降はないのに、官僚はなぜ自分たちが企業トップより優秀だと信じているのだろう
6600億円を投じたウエスチングハウスの買収が会社を傾かせたのには違いないが、不正会計は西田時代のパソコンが発端だった。会社の腐敗はそこからなのでは。内部情報をこれだけ集めたのは驚き。日経BPに寄せられた内容なのか。
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90年代後半から現在に至る東芝の内部崩壊を描いたノンフィクション。そこに至るには様々な経緯や偶然の重なりがあるわけだが、シャープの内幕を描いた本などと通底するのは社長を頂点とする大組織内出世と実績作りの虚構さの凄まじさである。よく言われる大企業の"内向き姿勢"がこれほどまでに強烈に作用している事例はないように思うが、シャープもほぼほぼ同じ展開なので、どの大組織にも通じることなのかもしれない。
またもう一つの観点は、外国企業のM&Aの難しさである。この本では東芝によるウエスチングハウスのM&Aの内幕が生々しく描かれているが、これもまた大企業あるあるである。基本的には内部的な出世や社長の実績作りの為にこれらの無謀な賭けに、しかも集団的に出てしまうようであるが、株主も短期的利益を追求した結果としての事態であれば、株式会社という構造自体の問題にもあるような気もしないでもない。
ちょっと時間がないので、またヒマな時に詳細を書き足します。
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原子力発電を日本に導入したのは正力松太郎と中曽根康弘であり、"発電だけが目的で成立し得ない原発のコストだが、英政府は「軍需との両目的なら採算がとれる」と考えた。日本政府も同じだっただろう。"とあるが、
GEとウエスティング・ハウジング(WH)が原子力潜水艦の原子炉の開発競争をして WHが勝ちGEが負けたので開発費を回収するため、日本やスウェーデンなどの同盟国に売りつけたのだと別の人が書いていた。その意味で原発は「軍事だけで採算が取れないプルトニウム生産・原子炉ビジネスのコストを発電との両目的なら採算がとれる」という表現が正しいだろう。
東芝社内のサラリーマン全体主義は日本の会社であれば、どこでも起こりうることなので、日本人の心性・行動様式が変化しない限り起こりうることだと思った。
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私が原子力事業部で働いていたのが、2005年から2018年。まさに東芝の西田社長、佐々木社長の時代であり、東芝の盛衰のドラマの真っただ中である。
実務で原子力事業に関わっていたものとして、本当に耳が痛い内容も含まれているが、改めて原子力ムラの特異性を感じる。
内容に関しても、精緻な取材をされており、長いこと原子力に携わっていた私でも知りえない内部情報が多く、感心させられた。
MBAのケースでも学んだことであるが、企業は何故悪に(粉飾決算に)手を染めてしまうのかを考えさせられる。
エピローグに掲載されている、富山さんの「会社はフィクション」という言葉が全てを表しているように感じられた。存在するのは会社で働く人々であり、事業であり、資産である。救うべきものは会社ではなく、そこで働く人、事業、資産としなければならない。
東芝の社員は本当に優秀で誠実な方が多いのに間違った正義感・価値観で簡単に間違った方向に舵を切ってしまうのである。サラリーマンであると、自分が何をしているのかもわからないことが多いのは、サラリーマン社会の構造的弊害。
1Fの廃炉は東芝に頼らざる得ない(=本当は東電も東芝には依存したくない)。これが技術大国を謳っている日本の実態。
土光さんの「日本を救うのは我々経営者である」という言葉は思い。昨今の東芝は国策に乗っかってビジネスを展開している。自分から流れを創り出す、自分が社会を動かすという強い志を持たなければならない。
TEPCO再建は元日立の川村さんに期待したい。
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東芝の原子力事業の失敗と、粉飾決算に至るまでの社内模様を描いたドキュメンタリー。本の存在は知らず、会社の上司から勧められて読んだが、事実は小説より奇なりという言葉がピッタリな非常に迫力ある展開の本だった。
登場人物のキャラクターがとにかく強烈で、人間の「欲」「保身癖」「失敗やミスを隠したくなる感情」「サンクコストを受け入れられない習性」などが経営に与える悪影響を身につまされた。
特に、各社員が粉飾を疑いなく「仕事」として認識し大真面目に取り組んだことや、その原因がトップの指示が絶対視される雰囲気だったことには驚きで、「サラリーマン全体主義」の恐ろしさを感じるとともに、自分のような担当者も経営の担い手であるという意識を持たなければならないと再認識した。
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ラストのメッセージがぐっときた。サラリーマン全体主義の怖さ、これから先はないこと、肝に命じて進んでいきたい。