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紙の本

メディア側の思考論理が伺える?

2017/07/02 22:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は堂場が描く新聞記者が主人公の小説である。しかし、タイトル通り警察番の記者のストーリーである。某新聞社の甲府支局に勤める南は、入社6年の若手である。同期の半数近くは本社勤務についている。自分もとやや焦りに出ている時期であった。

 メディア論がマスメディアの話題にならないことがない昨今である。メディアの使命とは何であるかが小説の中でも闘わされている。一つは事件が発生した際に、メディアスクラムというメディア同士の功名争いに端を発する被害者及び周辺住民への配慮無視である。これは世界的な傾向であるかもしれないが、わが国では人権問題にもなっている。

 これらの現象や、記者会見でのルール無視の質疑、あるいはマナーを無視するメディア側の人材の質の問題などがよく指摘されている。記者が門外漢で型破りの質問をした結果、答える側が応答に窮したりすると、メディア側が質問者をほめそやしたりする声が上がるという現象もそうであろう。これはその門外漢の記者が単にマナーやルールを知らないだけに、無視をした偶然に過ぎない。まさにメディア自体が井の中の蛙なのである。

 本書ではここまで材料にはしていないが、メディア側には大きな課題が残されている。これの一端を小説にしたと考えられる。甲府支局の南記者は誤報を発してしまう。しかし、この誤報は新聞社がOKしたものである。新聞社は外部の調査委員会を編成して調査報告を公表することになった。

 このメンバー構成や、メディア論が学問分野としてどのように扱われてきたかなども記述、解説されている。時間とともにメディアの役割も変遷を遂げている。本書はかなり冗長であるだけにボリュームも多いが、新聞社内部の動きの一部を知る手掛かりにもなる。読者にとって本書は収穫があると思う。

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2017/05/31 19:57

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2017/06/13 07:54

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2017/06/10 09:56

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