紙の本
ステレオと紙一重のゴシックロマンス
2008/11/09 21:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
孤島の館に集められた資産家の血統の10人。10日の間に、館に隠された巨大なダイヤを見つけたものが巨額の資産を相続できるという。そして、惨劇がはじまる。
ジャンルとしては「ゴシック・ロマンス」なんだそうだ。
うーん。何をしてゴシックロマンスで、何を本格ミステリーというのか? 常々やたら上から目線な「本格ミステリー」っていうものに疑問をもっているので、これは本格ミステリーじゃなくてゴシックロマンスなんですよといわれても、首を傾げてしまうのである。
ともあれ、大好きな建築ものなので期待大で読んだ。
篠田真由美氏の「建築探偵シリーズ」のいいところは、建物がミステリーのために存在しているのではないところだと思っている。建物は、施主が住むために建てられ、生活し、時間を育む。そして不幸に事件の現場になってしまった。トリックのために無理矢理建てられましたっていう建物は、その建物がかわいそうじゃないかと、そういうミステリーを読むとなんか怒りがいつもわいてくるのだ。
が、しかし…。
今回の館はかわいそうな館でしたね。
つか、なんか構造が面倒なのに、こういうのに限って見取り図がついていない。うーーーん。ミステリーで館の平面図を出す基準ってどこにあるんだろう?
そして、登場人物も…。
とてもステレオです。ま、ここはあえて、そうしているのだと思いたい。
そう、この作品は、あえてステレオな設定の中で、どれだけ篠田真由美らしさが出ているかという部分を楽しむ小説なのだと思います。
にしても、建築探偵シリーズもそうだけど、BLっぽいのを出すのはやめたほうがよくないかなと思いますよ。ああ、またか、ってどうしても思ってしまうから。でもって、せっかくいい文章、いい表現してても、それで半減になっちゃうもの。
自分で門戸をわざわざ狭めることはないと思うんだけどなぁ。
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2008/8/9 新大阪駅のBooks Kioskにて購入。
2020/11/5〜11/10
12年ものの積読本。篠田さん得意のゴシック的雰囲気があふれる作品。旧家の末裔たちが孤島の館に集められて、行方不明の家宝のダイヤモンドを探させられる。発見者が後継者として財産を受け継ぐという、いかにもな設定。そこで起こる連続殺人事件。エルトゥールル号まで出てきて、盛りだくさん。動機は弱いような気がしたが、面白かった。
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犯人など仕掛けがわかりやすくて残念。
ん?これってこうじゃない?と思ったことがすべてそのまま。と言う感じ。
素材はいいのに生かし切れてない感が勿体ない。
ダイヤに関する後編の語りなど微妙。
元手はどこからとか別にどうでもいいよ。とか思ってしまった。
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大好きなクローズドサークルもの。
最初の方はちょっと横溝チックでよかったんだけど。
ギリシャ神話が出てきたあたりでなんだか方向が違ってきた。
西欧の香りがただよってきて・・・。確かに表紙は西欧チックだよね。
閉塞感は味わえたが、次は誰がやられるのか!?みたいなドキドキ感はもあまり湧かなかった。
犯人も途中でわかっちゃうし。
惜しい!感じの1冊。
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小島に建つ西洋館に、莫大な財産の後継者を選ぶ為に集められた五組十人の男女。外部と完全に遮断された閉鎖空間の中、一人、また一人と何者かに殺害され…
建築探偵シリーズの作者が送り出す「館の真髄(帯より)」。ミステリの名目は取ってるけど、積極的なフーダニットではない印象です(ファクタは思いっきり本格だけど)。館ミステリといえば綾辻作品が定番ですが、館をトリックと絡めて機能的な面から扱っている綾辻作品に対して、館は飽くまで雰囲気作りの舞台設定に過ぎない今作品。読み物としては面白いですが、ミステリを楽しみたい方にはオススメしません
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絶海(?)の孤島の館もの。
いやにカラフル。
ポォの短編「赤死病の仮面」の舞台設定そっくり借りてきたように思われるのは私だけ?
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孤島の館に集められた資産家の血統の10人。10日の間に、館に隠された巨大なダイヤを見つけたものが巨額の資産を相続できるという。そして、惨劇がはじまる。
ジャンルとしては「ゴシック・ロマンス」なんだそうだ。
うーん。何をしてゴシックロマンスで、何を本格ミステリーというのか? 常々やたら上から目線な「本格ミステリー」っていうものに疑問をもっているので、これは本格ミステリーじゃなくてゴシックロマンスなんですよといわれても、首を傾げてしまうのである。
ともあれ、大好きな建築ものなので期待大で読んだ。
篠田真由美氏の「建築探偵シリーズ」のいいところは、建物がミステリーのために存在しているのではないところだと思っている。建物は、施主が住むために建てられ、生活し、時間を育む。そして不幸に事件の現場になってしまった。トリックのために無理矢理建てられましたっていう建物は、その建物がかわいそうじゃないかと、そういうミステリーを読むとなんか怒りがわいてくるのだ。
が、しかし…。
今回の館はかわいそうな館でしたね。
つか、なんか構造が面倒なのに、こういうのに限って見取り図がついていない。うーーーん。ミステリーで館の平面図を出す基準ってどこにあるんだろう?
そして、登場人物も…。
とてもステレオです。ま、ここはあえて、そうしているのだと思いたい。
そう、この作品は、あえてステレオな設定の中で、どれだけ篠田真由美らしさが出ているかという部分を楽しむ小説なのだと思います。
にしても、建築探偵シリーズもそうだけど、BLっぽいのを出すのはやめたほうがよくないかなと思いますよ。ああ、またか、ってどうしても思ってしまうから。でもって、せっかくいい文章、いい表現してても、それで半減になっちゃうもの。
自分で門戸をわざわざ狭めることはないと思うんだけどなぁ。
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篠田氏の、建築探偵シリーズ以外のものを読むのは初めて。正統派ゴシックロマンスにして本格ミステリ、と帯には書いてありました。何のことやら。
孤島に建つ巨大な洋館で、莫大な財産を相続するためのゲームに参加する5組10人の男女、というお膳立ては確かに正統派の匂いがしますね。古式ゆかしい感じ。
でも正直、結構な厚みがあるんですよ、この本。全編に渡ってゴシックゴシックー!っていう感じを押し出されると、ちょっと疲れますね。当然のごとく、死体が見つかったり、仲間が減っていったり……。
誰が死んでもおかしくない、同時に誰もが怪しい、そういう緊張感をちょっと保ちきれない、でも必死に保とうとしてる、そんな印象の本でした。
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ゴシックロマンには館がつきもの。
初期の有栖川有栖の孤島モノや、綾辻行人の館モノを思い出して懐かしかった。たまにすごく読みたくなる。あとひかないのがいいんですよね。舞台の設定だけで、独特の雰囲気が出てくるし。好きですね、こういうの。
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「すべてのものをひとつの夜が待つ」篠田真由美◆島の館に集められた10人。館の中にあるはずの巨大ダイヤを見つけた者は、館の所有者・満喜氏の財産を相続できるという。こういう話は誰を応援するわけでもなく淡々と読むことが多いのですが、本作はお人好しの主人公がなんだかほっとけない…。
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500超ページの作品
ページ数のわりに出来事が少な目に感じました
ですがストーリーはそれなりに楽しめました
遺産相続のために集められたメンバーが孤島の
巨大な施設に閉じ込められての宝探し
そして起こる殺人
宝探しで遺産相続人を決めるってのがそもそも
あれですがまぁいっか