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現場を離れて何年も経つけど、これを読んであのころの自分の傲慢さに恥ずかしくなった。
もし現場に戻ることがあったら、この本手元においておこう。
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著者は戦後すぐに看護学校に入って看護師になられ、それから看護の第一線を50年以上走ってこられた方。
本書では身体感覚を使った昔ながらの看護の大切さを説いています。
内容にはとても納得。でも同時に看護師不足が叫ばれる今、ここまで丁寧な看護ができるところは稀なんだろうなぁという思いも。
看護は大変な仕事だと思うので、その仕事に従事されている方をほんま尊敬します。
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看護師歴60年の著者が、看護とは何かについて、エッセイのような語り口で述べた本。
読後感としては、ほんわかした、あったかい、気持ちいい感じ。この本自体が人をほんのり幸せにする文体で書かれている。
看護とは、人間らしく生きられるように、サポートすることなのだと思った。
息をすること、食べること、排泄、体をきれいにすることなど、普段の生活では当たり前で、できなくなったときに初めて気づく。
すべてを機械頼りにするのではなく、患者さんの様子をよく見て、経験を積んで、患者さんに適した対応をする。
それが、一番難しいこと。
対人援助職として、さらりと読めてとてもいい本だと思う。
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本当に、どうして看護師は重労働なんだろう。決して看護師不足ではないはずなのに、資格を持った人たちがどんどんやめていく。
それは介護に携わるものも同じ。
結局、まるで医師の手伝いみたいにこき使ったり、病院のしわ寄せがやってきたり、過酷な労働条件にもあると思う。
もちろん、病院の医師についても同じでしょうが。
もっと、見合った報酬と、子育ても、家族も大切にできる環境での労働条件を充実させないと、いつまでたっても堂々巡りで、結局、しわ寄せは、我々国民にやってくる。
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看護とは何か。
体を綺麗に拭きとってくれることで、安息を得てそれが延命に繋がったりもする。直接的な手術や投薬だけが治療ではないのだな、と思った。
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【読書その21】日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどり氏の著書。看護について勉強するために手に取る。次は自分の担当分野の訪問看護にフォーカスした本を読みたい。
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川嶋みどり『看護の力』岩波新書、読了。現役看護師として60年。弱い人、困っている人を助けたい、誰かの何かの役に立ちたいは偽善ではなく人間の善性の発露であり、それが看護の力(ケアの心)。60年間、看護現場に経ち続けた著者が、効率化推進の喧噪で忘却されつつある原点を問い直す。
看護の仕事とは「人間誰もが持っている、自然に治る力を引き出すことにある」。これはハウトゥー的対症的な民間療法とは異なる。職業化するのはナイチンゲールだが、有史以前から続く、寄り添う中で、生命力を蘇生させる人間のわざであろう。
本書は、看護師の歴史と現在を概観した上で、人間が人間らしく生きていくためのフォローとしての看護(食べること・体を清潔に保つ・下の世話)を豊富なエピソードで紹介する。現実の医療現場は「高速度超過回転」。寄り添う意義を説得力を持って著者は語る。
医療機器モニターや各種記録に依存するなかで、本来の「看護の力」は、慢性的人手不足もあいまり弱ったのではあるまいか。これには、看護師は「医者の僕」という隷属観も背景にあるのであろう。歴史的にはそうだが、看護の力は相関性を有した自律性に存在する。
明治以降、戦後改革を経て、丁稚奉公的看護師の任用システムは開かれたものになり、看護系大学も200を超えるようになったが、自他両者の聖職意識・認識や過密な業務は、看護師を追い込んでいるのが現状だ。広く、「ケア」を考えるひとに手にとってほしい一冊。
以下は、余談。看護師は、「医者の補助者」であるけれども「奴隷」ではない。しかし、一般的には、私たちは、そのような認識で「看護師」を眼差してはないだろうか。私自身は川島みどり『看護の力』(岩波新書)を読み直す中で、自身に巣くう認識における生-権力の眼差しを実感した。
勿論、看護職者は業務は「診療の補助」と「療養上の世話」で、両者は切っても切り離すことができないが、現実には前者に重きが置かれるによってなっている。「患者さんの名前を覚えるまえに退院」するのは日常茶飯事だし、このことは看護助手(もっと駄目なアレですが)やって分かった。
旧時代懐古的なものがいいという短絡的な話ではないし、勿論、そうではないのだけれども、『看護の力』(岩波新書)は、まさに、人間の普遍的な他者によりそう力としての「看護の力」の自律性(そしてそれはその他との関係性を切り離さない)を語る著者の論考は、新書ながら大いに参考になった。
また、看護師任用は、敗戦によって開かれたものになるが、「聖職意識」と勤務時間の不規則さから(基本的に昔は寮生活)、教師と同様、女性が男性中心社会で「自立」する一つの道であったものの、独身であることが不文律であったり、仕事内容の割に低賃金(今も)に甘んずることになったことは明記すべき。
加えて、資格の二重構造制度(准看護師/正看護師)は、現場をスルーしたダブルスタンダードとなるし、看護系大学卒業者は、看護師内での制度内格差の「ぬきんでた」存在という構造にもなっている。大学ではキャリア教育なんかで「選民意識」をあおって就活させるんだろうけど、つらい構造だな。
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http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB10466208
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看護師の生き様考え方についての本。
看護師という職種がなぜできたのか、看護学校の変遷など看護の基本となることを学ぶことができました。一番印象に残ったのは、看護の力で「気づく力」というものがあることです。どのように経験を重ねてもいつでも新鮮な目で対象を見ることができるように、日頃から感受性を研ぎ澄まし気づきのアンテナの感度を意識的に高めることが大切であると書かれていた。この考え方は看護以外の日常生活でも必ず役にたつだろう。
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「看護」というものについて深く考え、経験してきたことを伝える本。
人間の治癒力と、予防としての看護、そして、十分な看護ができなかったり、看護の価値に気づいていない・認めていない現代の医療システムについて書かれていた。
「ケア」という言葉が、べびぃケアと同じ使われ方。寄り添うことで、本来その人が持っている力が引き出される。
札幌市の図書館で借りた本。
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2020年1月14日から2020年3月17日まで
上白石萌音の佐倉七瀬と
佐藤健の天堂浬の
日浦総合病院での仕事と恋模様を描き
大ブームを巻き起こした
TBS火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』。
上白石萌音ちゃんが
主人公を演じるために購入したのだと推測されます。
本書『看護の力』は
看護とは何か?の問いに答えています。
筆者の川嶋みどりは
2007年に第41回フローレンス・ナイチンゲール記章を受章しています。
https://redcross-nursing-history.jp/exhibition/nightingale.html
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この本は地元のブックカフェで読んだ。いつも紅茶一杯で滞在するので、手軽に読める詩集や画集を読んでいる。最近はそれらも読みつくしてしまったから、本の質が信用できて軽く読める岩波新書を手に取るようになった。もともと置いてある岩波新書の冊数が少ないのに、その上医療・健康をテーマに絞ると、また読みつくしてしまうのではないかと心配だ。本屋が岩波新書を置く冊数を増やしてくれるように願っている。
この本では看護師が実際にどんな仕事をするのかというよりは、看護する姿勢について述べられている。自分の周りにもこんなふうに寄り添ってくれる人がいたらと思わされた。
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著者 川嶋みどりさんは、戦後から長年に渡って看護師として、看護のあり方や看護についての研究、専門職として看護師の立場、待遇の改善、そして後進の育成に携わってこられた方。
看護について、その意味や実践的な方法まで、そして現代医療の問題点についても知ることができる手軽にして貴重な書。
ナイチンゲールの言葉が各章の扉や本文中でも多く取り上げられています。
その中の一つ「自己犠牲を伴わない献身こそ真の奉仕」との言葉がありました。ナイチンゲールの偉大さに感じ入るとともにこの言葉が実現されるよう、そうした社会システムを構築できれば、本当によい社会になるのだと思いました。
書名の「看護」という文字にとらわれ、自分には関係ない、と思い手にとらない方もいるかもしれません。
しかし「看護」は生きていれば必ず必要になること。
ぜひ、多くの人に読んでほしい一冊です。
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面接を受けるにあたって買った本だけど、結局読んだのは受かった後だった。看護師を目指す上で読むべき本、買うべき本だったと思う。