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投稿者:もちいりちからうどん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こちらに美術の知識が乏しいためか微妙な感じの面白さ。
あっという間に読了したし、すぐ続編に突入。
ってことはやっぱり面白いのか。
1冊目では主人公のユニークさはあまり有効でないような、むしろワトソン役の佐々木氏に感情移入。主人公の人間性があらわになってくればシリーズ物として続いていくかもしれない。ネタ切れにならないことを祈る。
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佐々木先生が自説を披露した後に
神永さんによる真説上書き待ちをしてしまうところが
おもしろかったです。
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古本をネタにしたものはこれまでに読んできましたが、この本は古い美術品をネタにしています。イヴォンヌというキャラクターが個性的で面白いです。
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美術探偵神永美有シリーズの第2弾。
今回からは、ワトソン役(?)の佐々木さんが京都に移ってしまい、離れ離れではあるのだが、頻繁に行き来し、特に問題の無い様子。
美術史に絡むミステリーであり、おそらく取材は大変なんだろうなと感じるが、軽い気持ちで読めるのがいいところ。次作が待ち遠しい。
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美術品の真贋を舌で見分ける天才美術探偵・神永美有シリーズ第二弾。
「筆を持たない芸術家」と呼ばれた岡倉天心の直筆画ははたして本物かどうかを推理する表題作『天才までの距離』。
佐々木の幼馴染の家で見つかった日本画家・平福百穂の切り絵についての話『文庫本今昔』。
結婚を決意した相手の男性から贈られた古時計の謎を解く『マリーさんの時計』。
ある文化人の「日本は中国の属国」という発言にイヴォンヌが激昂し、牧谿の水墨画を巡る真贋対決に佐々木が巻き込まれる『どちらが属国』。
神永美有の父親や佐々木と因縁のある人物からの依頼により再び岡倉天心の真筆かを推理する『レンブラント光線』の五作品。
前作のラストで、いつまでも神永に依存してはいけないと、神永と決別をした主人公の佐々木先生がどのような経緯でまた神永と関わるようになるのか読む前から気になっていたのですが、結構なし崩し的に復縁したので佐々木先生の決意はなんだったのか・・・とちょっと思いました。
また二人の推理合戦が読めるので勿論嬉しいですが!
前作同様、今作でも、美術品の真贋を追及していくと結果的に視点をずらされたり、もっと大きな枠組に視点が拡大したりしていて趣向に富んでいました。
衒学的なうんちくが鼻につくこともありますが、登場人物たちの細やかな情感を練りこまれた文章や会話が滋昧に満ちていてしみじみと感じ入りました。
時折登場する佐々木の元教え子・イヴォンヌもインパクト大。
彼女は問題を持ち込んでくるトラブルメーカーなのですが、物語のアクセントというか、話を進行させたりひっかきまわしたり、話の締めにも使えるキャラでもあるのです。
実は話を盛り上げる一番の重要な脇役だと思うので、とんちんかんなことを言ってても憎めません。
また次作でもイヴォンヌの活躍を期待してます。
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作品のテーマと世界の構築は最近の作品と変わらないが,文章が読みにくい.キャラクタも没個性で,世界の奥行きを感じない.
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シリーズ第二弾。
美学や文学や政治学は、それ自体が知性と好奇心を刺激する。そこに敷居の高さが伴いやすいのは、素養を問うことの排他性ゆえだろう。
高踏的な臭みを消し、魅力の核心を伝える語り手がいれば、それは娯楽小説の素材としても輝き得る。
そんな語り手が門井慶喜氏。
本書に良い一節があったので、引いてみる。
「およそ私たちの人生には、たった一語ですっかり思いのたけを表すなんて胸のすく機会はめったにないけれど、語彙の豊かな人のそれにはやや多く訪れる。」
そうありたいものですな。
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美術品コンサルタントとなった神永美有と、大学の准教授となった佐々木昭友のコンビの連作短編の2作目。
語り手である佐々木の拠点が東京から京都に移った事が本作のタイトルの意味の一つとなっている。
今回のネタは、岡倉天心、古い切り絵、古い柱時計、山水画、そしてレンブラントの模写の5作品。美術や当時の歴史的背景についての薀蓄が豊富なのはもちろんだが、登場人物のヒューマンドラマの部分もエンターテイメントとしても読み応えのある一冊。