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紙の本
途中止め厳禁。最後まで読みましょう
2002/05/18 22:24
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投稿者:川原 いづみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルでも浦賀和宏、中身でも浦賀和宏という文字が頻繁に出てくる。何だか自意識過剰だし偉そうだしヤな感じだなぁ‥‥‥この人こんな人だっけというのが33ページまでの印象。次のページからは、私はYMOのファンじゃないからこんなん読んでもちっともわからん、アイテム名羅列して文字数稼いでるんじゃないの、なんですかこの落とし方は、これが袋とじじゃなくてパラパラめくって中見てたらきっと買わなかったぞ!と頭に来たんですが‥‥‥。
最後まで読んでの感想は、まぁメフィスト賞好みな方にウケそうな作品であるなぁと。こういう意地悪さって好きだけどさ。
この本を読むのを途中止めしてしまった人は、不幸ですよ。著者にとっても同じく不幸でありましょう。
紙の本
お祭り騒ぎに似合いの一冊
2002/05/16 16:05
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投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社ノベルス創刊20周年記念書き下ろし『密室本』シリーズの一冊。例にもれず、全体が袋とじになっているという特殊な装幀。
本書の題名にもある“浦賀和宏”はもちろん作者自身。実は、この『浦賀和宏殺人事件』という題名自体が二通りの意味合いを持っている。内容に大きく関わってしまうので詳しくは述べられないが、読み進めるうちに分かるだろう。このことを頭の隅に置いておけば、ラストの種明かし前に真相が分かるはず。
本書の作中作はマニアなら面白いのだろうが、一般の人間にとっては何のことやらサッパリだろう。専門用語が連発されるので一応注釈は載っているものの、読み進めるのが苦痛に思えることすらある。だがそれこそが最高のヒントでもあるので、我慢して欲しい。
バカバカしい内容に見えて、実は結構まともなミステリー。20周年記念のお祭り騒ぎには似合いの一冊。
紙の本
知識ネタはもういい(××トリックももういい)
2002/06/29 11:31
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投稿者:ピガヤスヒト - この投稿者のレビュー一覧を見る
うーん、密室本ってのは…、
昔ユリイカの「ミステリ・ルネッサンス」というミステリ特集のインタビューで、京極夏彦が「綺麗に見せられたらトリック要らないですよね」という意味のことを言っていて、この人はミステリというもの、そして自分の長所・方法論について非常にはっきりわかってるな、と感心した覚えがあります。つまり、ミステリの肝が「鮮やかに世界を反転させて読者を驚かせること」だとして、トリックを使わずにそれを実現できれば、トリックはごくつまらないものでもありふれたものでも、極論としては無くてもよいというわけです。実際京極夏彦の作品にはトリックというものがはっきり存在しないけれど、それでもあんなに驚愕させてくれるわけです(未読の人は講談社文庫から「姑獲鳥の夏」が出てるのでそれから読むのがオススメです)。
浦賀和宏はそういった「トリックは無いけれど見せ方で勝負する」という京極的手法の良き使い手だと思っています。そして、そういう面から言えばこの作品も悪くないと思います。トリックはそんなに珍しいものではないですが、構成、つまり「読者に事実を明かしていく順番」を使いこなすという面では巧くできてると思います。
じゃあ何が気に食わないのかっていうと、知識ネタです知識ネタ。今までの作品でもちょっとうざかったけれど、多分セーブしてたんだろうね、今回密室本という「企画モノ」だからある程度遊んで書いてもらってよいですよ、とでも言われたのかタガが外れてます。その知識を共有していない人間を排除する類の知識ネタとか内輪ネタの類が俺は大嫌いで、たとえ俺がその知識を共有している場合でも。しかもこの本は、知識ネタの連発、つまり「浦賀が好きなものの集合」によって、この本自体が読者に「浦賀和宏」という作家に関する知識を持っていることを要求する知識ネタと化しているわけで、ああむずがゆい。
「樒・榁」にも同じ雰囲気を感じた。今までの作品と構造が似ていて、どっか遊び半分で書いているようなノリで、それまでのその作家の作品を読んでいないと面白くないという共通点。企画モノだからって、ねえ。同じような力の抜け方、遊んで書いてる雰囲気は京極夏彦の「どすこい(仮)」なんかにもあったけど、あの人はその上で巧くこなしていた。あれは元になった作品読んでなくても読めるし。流石。
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