サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

hontoレビュー

刑法入門 みんなのレビュー

  • ブラウザ
  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac
一般書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー34件

みんなの評価4.3

評価内訳

34 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

刑法入門の新定番

2009/06/15 19:32

12人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る

法学分野のなかで、「いちばんむずかしい」との声が学生からよく聞かれるのが刑法だ。その刑法を、一般人むけの新書という器で、いかようにして「入門」してもらうか。さらには、複雑なものには図解があるにこしたことはないが、それを使わず文章オンリーでどこまでやれるか。
かなりの手腕が要求されるところだ。それに、著名な刑法学者の山口厚氏が果敢に挑んでいる。

【刑法に詳しくない一般人にとってはどうか?】

オススメしたい。専門用語を使わないわけにはいかないが、できるところは日常言語でソフトにわかりやすく語ろうとしてくれている。
テーマを、以下の4つにしぼって基礎的な解説を充実させている。
1.犯罪とはなにか。2.刑罰とはなにか。3.犯罪はどのようなばあいに成立するのか。4.犯罪はどのようなばあいに成立しないか。
できれば知っておきたい事柄だ。後半にややこしいところもでてくるが、これはやむをえないだろう。

【法学を学んでいる学生さんにはどう?】

お勧めしたい。とくに詰まっている人や刑法なんてつまらないと感じている人に。基礎から見直してみるのにちょうどよい。

【刑法を教えている立場の人、法律専門家にはどうかな。いらないでしょうね?】

いえ、お薦めしたい。実はこういう人たちにこそ「効く薬」なんじゃないだろうか。本書を参考にして「教えかた」や「論じかた」をさらに磨いてほしい。なんか、えらそうな書き方になってしまいすみません。

ところで、いくらわかりやすい説明でも、刑法は奥深い。理論的な対立点や現実の犯罪事例にどう応用していくかなどについてのむずかしさは変わらない。それらについては、先行研究を参考にしながら自分で答えを模索していくしかない。

ひとつには、刑法の解釈としての「拡張解釈」と「類推解釈」の問題がある。通説では原則的には類推解釈は許されないことになっている。
著者は、老朽化した木製の橋に、「牛馬は通行を禁止する。違反者には罰金を科す」と注意書きした立て札が設置してあるケースを例にとる。この警告の理由・趣旨は、重いものが通ると橋が落ちる恐れがあるから禁止するということだ。
拡張解釈によると、ここでの「牛馬」とは、文字どおりの牛と馬だけをさすのではなく、落橋の恐れのある体重の重い動物までをふくむと解釈する。したがって、象やカバなども通行禁止の対象になる。
類推解釈によると、「牛馬」は文字どおり牛と馬のことになる。しかし通行禁止の趣旨からは、それ以外の体重の重い動物や、さらにはそれよりも重い重機などにも当てはめようと解釈するのである。

ここから、微妙な話になる。『基礎から学ぶ刑事法 第3版』でも同じような例を使って説明している。老朽化した橋は同じだ。だが、ここの立て札に書かれているのは「馬の通行を禁止する」なのだ。著者の井田氏によると、拡張解釈によればロバなら馬と同じあつかいができる。ところが、牛は類推解釈にされてしまうのである。

さて、困った。たしかに「牛馬」なら、一般的にも「牛や馬などの重い動物」という解釈はできそうだ。「馬」単独では、拡張解釈ではせいぜいロバなどの近縁種しか認められないという考え方もありうるのかもしれない。現実に牛を通らせたが、とがめを受けたくない人はそういう抗弁をしてくるだろう。
しかし、ここでも通行禁止の趣旨は「重いものを通すと危険だから」ということなのだ。ならば、牛を拡張解釈の対象としてもいいのではないかと思えるわけである。

橋を管理する側としては、できるだけ対象を明確に規定するという対処をしたほうがいいのだろう。「牛馬などの体重の重い動物、これは通行を禁止する」というように。
しかし、未来に起こりうるトラブルなんて、予測できるのは一部にすぎない。だから法律とそれを解釈する法律家は、時にはうとまれたりしながら、これからも活躍し続けるのでしょうね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2008/09/21 01:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/12/27 14:02

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/11/17 00:00

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/03/21 12:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/03/25 00:00

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/02/11 11:48

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/06/20 18:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/01/16 01:13

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/04/12 22:03

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/01/08 00:50

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/01/22 02:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/04/24 20:55

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/06/06 19:00

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/07/08 22:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

34 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。