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10年前に消息を絶った夫を探しに東京へやってきた定年間近の妙子。ひょんな事から谷中の宿泊施設で食事を作り始め、その料理が周りの人達へ影響を与え、そして妙子自身にも大きく影響する事になった。食事を通した人と人との繋がり、温かさがとても印象に残った。
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いつも行く本屋でずっと平積みになっていたので
なんとなく買ってみた
人情2時間ドラマっぽい感じかな
キャストを考えると楽しいし、いいドラマになりそう
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題名に惹かれて手に取った初めての作家さん。
途中ではイヤだなと思った人も 読み終わる頃には それぞれの良さがじわっと伝わって みんな いい人たちと思える。
近くにこんな寮があったら わたしもごはん食べに行きたいなぁ。
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初読の作家さん。表紙のおにぎりが美味しそうで手に取りました。優しくて、おいしくて、せつない、いいおはなしでした。旦那さんの10年も作品にならないかなぁ。
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寺島妙子、太めのおばちゃん。
滋賀県で病院職員として働いてきた。
定年退職を前に、ひと月の休暇を取って東京へ。
周りには、友達と旅行に行くと言ったけれど、実は、10年前に失踪した夫を探すため。
音沙汰なかった夫から、この夏に葉書が届き、消印が本郷だったのだ。
上京早々、財布をなくした彼女は、拾ってくれた鈴木安江が管理人をつとめる、滋賀県公認宿泊施設、「東京近江寮」に滞在して、賄いをしながら夫の手がかりを追う。
主張し過ぎない(ここ大事)人情が心にしみる。
妙子と安江のおばちゃん同士が友情を育んでいく過程もいいし、寮の滞在客もそれぞれの人生がある。
夫の失踪を後ろめたく感じて周囲に壁を作っていた妙子もしだいに変わっていくのだ。
がんと戦うパートナーを支える池花さんたちから命の意味を学び、安江の姑(まだらボケ)ヨシ子さんから食べることの大切さを学んだ。
飲食店を何軒も経営する、嵐皮(あらしかわ)社長からは、夫との関係を振り返るヒントをもらう。
妙子と夫の秀一は、夫婦で近江の郷土料理の店「江州(ごうしゅう)」を営んでいたが、大きな赤字を出してたたんでしまう。
そこに夫婦が抱えた思いは別のものだったことを、妙子はやがて気づく。
秀一も気づいただろうか。
10年が意味のあるものに変わる事を願う。
ちょっと重いエピソードを明るくしてくれる安江さんのキャラクターが貴重。
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何を食べたかよりも、誰とどんな思いで食べたかのほうが大事な気がする。
うんちくが主張しすぎて、登場人物の誰にも感情移入できなかったのが残念‥
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アラ還、チビ、ポッチャリの主人公・妙子は、10年前に蒸発した夫を探して滋賀から東京へ。縁あって住み込むことになったのが近江寮食堂。
学生寮を想像していたら、滋賀県出身者の集まるシェアハウスみたいなところ。絶望的に不味い料理を出していた管理人・安江に代わり、腕に覚えのある妙子が入居者の食事を作る。
決して人づきあいのよくない妙子が作る数々の料理は、どれも素朴でぬくもりを感じます。どん底の気分でも、美味しいごはんがあれば救われる。
安江の姑で少しボケ気味のヨシ子さんの言葉に涙が出そう。地方出身者が集うこんな場所、行ってみたい。
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滋賀県出身の地味な主人公
ぱっとしない人生
でも 変わっていく
東京の近江寮で
おばちゃんの友情もいいもんだ
≪ まず食べよう それから悩み 進んでく ≫
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めちゃくちゃ泣かせるところはあった。ゲイカップルの話。すげえよかった。
反面、通俗的すぎて白けるところもあった。老人を神聖視し過ぎてしまうというのはよくあるパターンだけど本作もその穴にはまってしまっている。ゲイに寛容で外国人旅行者にも理解があって、そんな老人いないわ。いや、実際いたらすごく嬉しいし、物語の中にだけでも存在してくれるのは大きな希望なんだけどね。あまりに「お話」の中で都合が良すぎて。もう少し癖があったり嫌なところがあったりするとありがたいのだけど。
あと社長と旦那は男女の関係になってないとリアルじゃないと思うんだけどなー。
なんというか、悪意というものに鈍感すぎるのよ
著者は。いい話が好きなんだろうけど。闇がないと光は際立たないのよ。平凡だけど、へいぼんなところをきっちり決めてもらいたいのよ。
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皆孤独を抱えながら寄り添っていく様は良い。主人公の夫・秀一の対人問題や寮の住人・光成の将来への不安も他人事とは思えない。ヨシ子ばあちゃんの「がんばって生きていくんだ」は響く。しかし、キーポイントである妙子の料理の良さが伝わってこない。流石に普通すぎるのでは…。
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妙子が嵐皮社長から秀一の住所を知らされた時に「生きててよっかったですわ」の言葉でふたつ思い出したことがある。ひとつはレベッカ復活ライブでNOKKOがドラマーの小田原にかけた「生きててよかったですか?」の言葉と小田原の笑顔。もうひとつはやさぐれていたオイラを救ってくれてフラワーカンパニーズ「深夜高速」の歌詞のなかの「生きててよかった」。生きていること自体が当たり前の日常ではなかなか出てこない言葉だ。オイラの「生きててよかった」はもう少し先になりそうだ。
それから妙子や秀一、ヨシ子が教えてくれた食べることの大切さが印象に残った。味覚障害の忍が食べることにこだわるのはすなわち生きることへのこだわりなんだと。嵐皮社長のように食べることでもう少し頑張ってみようかと思い直すことがあるんだと。妙子は近江寮食堂で地元の郷土料理に固執するよりも、食べる人へ想いを込めることの大切さに気が付く。でも妙子も秀一もほんとはそのことはわかっていたんじゃないかな。互いの両親から祝福されない結婚、商いとして失敗が許されないという呪縛とかふたりを目の前のことに集中させないことが散らかっていただけなんじゃないかな。
「焦っても仕方がないよ。目の前のごはんを大事にするんだ。目の前のことに集中するんだ。毎日を大切にすれば、想いのかなう日がきっとやってくる。しっかり生きていくんだ」。ヨシ子の言葉は力強い。
装幀のおにぎりは読み終わったあとに、ずいぶん美味しそうに見えた。
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拘りすぎて自分の店を潰し、勤めた先でも一方的に人間関係を悪くしてどこも長続きしない。家族を残して黙って蒸発し10年音信不通、
その間何やってたかと言えばやっぱり人間関係トラブルで仕事が続かず紹介者の顔を潰し、酒に逃げてアル中からのホームレス。
こんなドクズはもちろんのこと、この旦那を健気に思い続ける主人公にも全く共感できないし、「美味しそう」という体で出てくる料理は郷土色が強くいまいちピンとこない。
何もかも理解が追いつかず読むのが辛い。失踪した理由や写真の謎など何一つ解決していないくせに妙にいい話風のラストも腹が立つ。
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『近江』昔、滋賀に住んでいた事があり
その響きに懐かしさを感じ手に取った一冊。
美味しい食事は生きる原点。
気負わず読める一冊。
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定年間近の妙子の元に10年音信不通だった夫から1通の葉書が届く。意を決して葉書の消印をたよりになれない東京で夫を探すことに。だがそんなやさきにおきたトラブルにより近江寮に辿り着き寮に集まる人に料理を振る舞うことに。
面白かった。失踪した夫が料理人だったから妙子も料理に精通していて奥が深い。読んでいて勉強にもなるしたまらなく美味しそう。滋賀ものは初めて読んだ気がする。郷土料理が他の地域の人や海外の人達にも受け入れられていく様子がなんだか嬉しい。お腹がふんわりあたたかくなる感じ。とっても好き。
昆布で丁寧に出汁をとってみたくなる。
脇を固める人達もキャラが立っていて可笑しいし愛おしい。
笑って泣いて。2人のおばちゃんのペチペチしあう喧嘩も一興だ。
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滋賀県人は必読!
表紙のおにぎりから美味しそうですが、出てくる料理も本当に美味しそうです。関東にいる自分としては本当に近江寮があればいいのに…とつい思ってしまいます。
滋賀県出身の方ならクスッと笑えるような小ネタがたくさんです。財布の中身にもつい笑ってしまいました。