紙の本
切ないけど
2018/05/21 22:59
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タツヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る
心暖まる内容で、考えさせられました。
思春期の子供がいる親や学校の先生にも、是非読んで欲しいなと思いました。
中々、題材にしにくい内容に踏み込んだ作者の勇気に感動です。
紙の本
無視してきた、言葉にできなかったもの
2019/06/10 19:13
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浪人マン - この投稿者のレビュー一覧を見る
1年半ほど前にWeb版で読み、書籍版では内容が少し異なるとのことで購入。
自分自身がゲイであり、読了時に高校生であったことや、自分と主人公との境遇が似ていたことから、個人的にはいろんな思いの篭もった大切な作品になりました。
僕は同性愛者の代表でもなんでもないので大きなことは言えませんが、自分も含めて多くのセクシャルマイノリティ達がずっと無視し、無かったことにしようと努めてきたであろう社会や周囲に対する思いを主人公の心情から痛いほど再認識出来た作品でした。異性愛者であってもこの作品から多くのことを知り、感じることが出来ると思います。
自分の中にずっと抑えていた、上手く言葉に出来なかった感覚を、このような小説として社会に出してくれた作者さんに感謝しかないです。
電子書籍
青春ものでした
2019/06/02 17:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマの名前は知っていましたが、原作があるとは知りませんでした。軽い気持ちで読み始めましたが、思ったよりも青春映画で、一気に読みました。泣けました。
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久々に腹にドスンとくる読後感があった小説。ダイアローグも軽快で終始面白がらせてくれるし、それぞれのキャラクターが回収していく問いかけや願いも、書き手の情熱にあふれたものだった。本当にいい!ずっと冷たい現実が目の前を遮っていたのに、ある瞬間この小説が完全なるファンタジーになる……ファンタジーになるその時に、体育館の壇上から吹き降ろされる風は間違いなく暖かかった。読み手のやさしい気持ちを呼び起こさせるような作品でした。音楽からおそらく連想されたのであろうストーリーも、とても親近感が持てた。
特に前半なんだけれど、逆にこんなに面白くなくてもいいというか、書き手の才能の溢れっぷりが悪い意味で鼻につくところがあったかもしれない。そんなに頑張らなくても、ちゃんと読んでくれるよ。
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主な登場人物。
主人公・安藤純(妻子持ちの男性と付き合っている高校生。ゲイだけど普通の家庭を築きたいという想いが強い)
・三浦さん(腐女子。純に惚れて付き合うことになる)
・マコトさん(ネットで知り合った妻子持ちのゲイ。息子に欲情する)
・亮平(純の親友。三浦さんが好き。スキンシップ多い)
・小野(亮平と仲がよい。純と反発)
演出が派手過ぎたのが少し残念。
でもそれを上回る作者の熱量と心にささるシーンがたくさんあった。
そして偶然テレビでクイーンの特集番組を観る…
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NHKでドラマ化されるということで購入。
恋愛小説というよりも、青春群像劇の方が強いです。
正直、読め進める途中で、「これ、NHKで放送するの、大丈夫?」と思っていましたが、読み進めるうちにNHKだから放送できるのではないかと思いました。というのも主人公の男子高校生の心情を赤裸々に生々しく、表現しています。
何の気なしに読みましたが、表紙とは裏腹に深いテーマであり色々考えさせられました。
近年、男同士の恋愛ものが放送されていますが、それはファンタジーの世界であり、もしも今、話している人がゲイの人だったら、どんな心境になるのか。もしかしたら、今までの何気ない言葉がその人に深く刺さっているかもしれません。
主人公の男子高校生の視点で物語は進行していき、その人にしかわからない感情が丁寧に次々と出てきます。涙腺が弱い人には、主人公の心情に涙が出るのではないかと思います。
ドラマでは全8回ということで、この本も全8章+αになっており、各章ではQUEENの楽曲がその章のテーマとなっています。途中、性描写が含まれていますので、ご注意を。
ビターな展開になっていきますが、最後は一歩ずつ前進していくような展開になります。読み終わった後は、LGBTの人のことを違った捉え方を持たれるのではないかと思いました。
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賢章先生がラーメン屋で号泣したというので読んだ。止め時を見失って一晩で読んだ。1番涙腺に来たのは笑いすぎてナースコール呼んだ時の三浦さんの発言だった。みんなどこで泣くのかな~~~
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ドラマがいい感じなので、原作を購入。
同性愛やLGBTうんぬん抜きにして、「当人(純)をひとりの個人として受け入れるか」が周囲に問われる。
受け入れる人(三浦さんや亮平)は受け入れるし、受け入れない人(近藤さんや小野)は受け入れない。
20年以上前に書かれた村山由佳の『BAD KIDS』と併せて読むのもあり。
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腐女子であることを偶然知った同級生と急接近する同性愛者の男子高校生・純。彼は自分がマイノリティであることを悩み、何よりも「ふつう」であることを望みます。LGBTについて知っている「つもり」理解している「つもり」が読んでいてとても痛いです。誰だって、自分と違うものや得体のしれないものは怖いのです。どこもかしこもノーマルで他人と違う場所がない人なんていないのに。現実はそんなに綺麗じゃないかもしれない。でもただの青春小説ではない、たくさんのものが詰まった素晴らしい一冊でした。ぜひ彼の選んだ道を見届けてください。
私はBLを読みますが、それはファンタジーの世界であって現実とは一線を画しているものだと思ってきました。でも読んだ本の中には、BL星ではなく現実に即したものも少なからずありました。だから題名に蔑称と言われる言葉を使ってるこの本を見たとき嫌悪し、私のこの本への評価はマイナスから始まりました。NHKで今春ドラマ化されますが、当然ながら違うタイトルとなるようです。どのようなコンセプトで制作されるかはわかりませんが、これが「つもり」だった人にもちゃんと知ろうとする機会になることを願っています。
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ゲイの男の子が、BL本を買おうとしているクラスメイトの女の子に出くわし、何だかんだあって付き合うお話
おそらく「ゲイあるある」とかゲイ特有の苦悩が散りばめられているんだろうなぁ
カミングアウトしていないからこそ周囲がゲイに対して無神経な発言をしている場面がいくつか
だからといってカミングアウトしている人の前では言わなくなったとしても、結局そう思っていることは変わらないんだけどね
後半、学級会?で話し合ったという下りは、当たり障りのない意見ばかり出て拒否反応を示さないというのは実際にそうなるんだろうなぁと思う
でも内心はどう思ってるかというと「いないことにしといてくれ」という要望なんだよね
LGBTsのパーセンテージは不明だけど、10%としたらうちの部署でも2人、1%だとしてもうちの事務所に2人くらいはいる計算になる
AB型や左利きの人と同じくらいの割合でいるとしたら、「いないこととする」わけにはいかないことだよなぁ
個人的には、ゲイの人が身近にいたとしても「へぇ~、そうなんだ~」と思う程度でどうとも感じない
実際にゲイの人を何人か知ってるけど、明らかにそれっぽい人もそうでない人でもいるからなぁ
もし告られても普通の恋愛と同じで自分にそんな気持ちがなければお断りすればいいだけだし
流石にベタベタ触れてきたり話すときの距離が近いというのは、女性からされるのもどうかと思うのでゲイだからという拒否感ではない
なので、普通に接すればいいんじゃないかな~とは思う
あと、腐女子に関しては「げんしけん」やら「ヲタ恋」やらでネタとして見るには面白い
妄想は自由だし、それこそ男のする妄想の方がもっと酷いわけだし
カップリングの想像もまぁネタとして面白い
普段でもBLっぽいシチュエーションに出くわすと「腐女子なら大喜びなんだろうな」と思うくらいには腐った考えもできるかな
ってか「ホモが嫌いな女子なんかいません!」というのは世間一般的にどの程度認知されているんだ?
そうメジャーなネタとは思えないんだが…
あと、「泣くまで殴ってあげようか?」はジョジョなのか?(笑)
なぜゲイが生まれてくるのか?の問いに
「腐女子の神様」という発想が面白すぎる
ちなみに、生態学的にゲイの存在意義を考えるなら、包括適応度の視点でのアプローチになるかな
いくつかの前提条件が必要だけど、まずはゲイ遺伝子というものが存在するなら
伯父伯母として甥や姪が遺伝子を次世代に繋げる助けをする事で自分の遺伝子を間接的に残せるんだよね
あと、遺伝子毎のセレクションプレッシャーがかかるとすると、X染色体によるY染色体の淘汰のためとか言ってる人もいたなぁ
まぁ、いずれにしてもそもそもゲイが遺伝的な形質かどうかから考えなきゃいけないんだけどね
ドラマだとタイトルが「腐女子うっかりゲイに告る」に変わったあたり、「ホモ」という単語が放送禁止用語指定されてそう
ある意味で配慮なんだろうけど、言葉狩りをしても問題は解決しないだろうに
ただ、こんな風にそうではない人達の目に止まる機会が増えるのは良いことだと思う
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ドラマが始まって面白かったから、全話終了してから読みはじめた。
原作も面白かった。
人間はしがらみが多すぎるよね。垣根がなかったらもっと生きやすい世の中になるのかなと思うけど、そんな世の中ならこのお話もうまれなかったのかなと思うと複雑。
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久しぶりに本を読んで号泣しました。
私は腐女子ですが、この本のヒロインほど腐女子とも言えませんがタイトルに興味を持ち、軽い気持ちで読み始めたら思っていたより重くて泣いてしまいました。
主人公が精神的に追い詰められ、私だったら自殺してしまうなと思いながら読んでいたのであぁ、やっぱり...と思いました。
でも死ななくて良かった。生きていたからヒロインの愛の大きさも幼なじみの優しさも知ることができた。
最後はこれからの未来が楽しみになるような終わり方で、号泣したけどスッキリした読み終わりでした。
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泣ける。
同性愛をテーマにしたコメディ的な話かと思ったら
同性愛に深く踏み入り、登場人物のそれぞれの価値観が描かれた多様な視点で読み進められるストーリーだった。
ただ同性が好きというだけではなく、同性愛者でも異性と結婚し、家庭を作るという望みを強く持っている人もいるということも初めて知った。
同性愛者も異性愛者も関係なく、サッと読めて考えが深まる素晴らしい作品。
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NHKでドラマ化されて知った本で、ドラマを最後まで見てから本を手に取りました。
LGBTについてすごく考えさせられました。
漠然としか知らなかった事をもう少し詳しく知ることが出来たような気がします。
泣かなかったけれど、胸が痛くなるくらい切ないなぁ・・・と感じました。
最後、読者のご想像におまかせします、みたいな感じが読んだあとも色々考える事が出来てよかったと思います。
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ゲイの純はクラスメイトの三浦さんがBL漫画を買うのを見てしまった。
三浦さんには口止めされる。もちろんいうつもりはない。
その日から今まで接点のなかった三浦さんとの距離が縮まるにつれ、三浦さんがもつ自分への気持ちに気が付く。
だが、自分はゲイだ。女の子を好きになることは、はい。
それでも、普通の人のように女の子と恋して結婚して子を成す将来も、ほしい。
一回り年上の既婚男性の恋人とも続けていきたい。
・・・・っていうお話。
唯一、心の中を相談する友達は、ネットで知り合いネットでしか交流がないミスター・ファーレンハイト。
そのメッセージのやりとりがめっちゃ秀逸。
ところどころにはいる、QUEENの曲もよい。
ドラマ化されて、そちらを先にみたのでキャストがそのまんまで読んでいました。
ちょっと切ない・・・