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藤沢周平という生き方(PHP新書)

藤沢周平という生き方 みんなのレビュー

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紙の本

鬱屈の交感

2007/01/15 01:39

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:T.Keiko - この投稿者のレビュー一覧を見る

 デビュー作として知られる「溟い海」以前の藤沢周平作品から「一茶」へいたるまで、藤沢周平の描く「鬱屈」を存分に抽出し、その果てに「鬱屈の交感」のあえやかな明るさをとらえた—『藤沢周平という生き方』。
 この手のタイトルで一冊を世に送ることは、難しい。ひとりの作家があらわした多くの作品、作家が歩んだ道のり、作家が生きた時代と徹底的によりそい、かつ、その広範な情報を「今、ここ」においてこそ、生きいきと提示する。それが出来なければ、このようなタイトルを掲げることは不可能だろう。
 『藤沢周平という生き方』を開くと、まず、「鬱屈」という言葉が目に飛び込んでくる。「暗い。/暗い、暗い。/ひたすら、暗い。」どこまでもどこまでも続く藤沢周平の、そして『藤沢周平という生き方』の暗さに驚きながら、いつしか読者は、その暗さに包み込まれてしまう。しかも、読み進むうちに、生温かく執拗で薄気味の悪い「鬱屈」の暗がりは、しだいに、親しく見慣れた暗さのようにみえはじめ……。藤沢周平の遺した作品と場面が、高橋敏夫氏の独特な視点と言葉でもって再生され、はじめて、藤沢周平の「生き方」と「晴れそうで晴れない鬱屈の時代」を生きる我々との「鬱屈の交感」が成り立つ。
 このとき、『藤沢周平と山本周五郎 時代小説大論議』(毎日新聞社)において高橋氏が熱く沈鬱に語っていた時代小説、すなわち、現在という時空に囚われないがゆえにあらゆる制約を突き抜けて人間の関係とその集りとしての社会とを覗き込み、だからこそきわめて今日的な物語の場となりえる時代小説が、立ちあらわれるのだろう。時代小説家藤沢周平論として、『藤沢周平という生き方』の名に、これほど相応しい一冊はあるまい。
 時代小説のよい読者ではない私も、この本との愛しき「鬱屈の交感」を終え、今、藤沢周平を読もうと思っている。

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