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読むのは多分3度目。なのに、毎回同じところで胸が苦しくて喉がぎゅっと締まって、泣いてしまいそうになる(そして泣く
八子の胸のヒリヒリが伝わってくる。許せないもの、認めたくないもの。それらを口にできるほど強くないけれど、受け入れられるほど弱くもない。
許せないと言える八子が、わたしはとても好きだ。
この物語のその先が、少しでも優しい世界が広がって行くものでありますように。
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主人公の三橋八子はバスケ部の普通の中学2年生。夜に中高生のお悩み相談のラジオを聞くのが楽しみです。そんな八子のクラスにはいじめがあります。いじめているのは蛍光ピンクのシュシュをつけた嶋田愛美、いじめられているのは勉強ができておとなしい菜落ミノリ。同じバスケ部で親友の木田明は恋愛話ばかり、母親もうざいことばかりで、八子は毎日息苦しさを感じて過ごしています。そんなある日の朝、同じ塾に通う田岡広大が、ミノリがひどいいじめを受けている現場を一緒に目撃し、嶋田を殴って助けます。その時に何もできなかった八子の中で変化が現れ始めます。八子は、悩んで、もがいて、自分と向き合う力と勇気を得て行きます。
この本の半分までは、いじめがあるにもかかわらず、ストーリー的には無視されています。それが、教室という小さな世界の中で、みんなが息を殺して、ひっそりと何事もないように生活している姿を感じます。ミノリを助けた後の田岡と八子の心の動きに涙しました。
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三橋八子
ハチ。中学生。二年二組。女子バスケットボール部。
木田明
アキ。八子の友達。女子バスケットボール部。
住友祐二
アキの彼氏。男子バスケットボール部。
田岡広大
八子の隣のクラス。二年一組。シャープな輪郭に形のよい鼻筋、愛嬌のある程よいタレ目。八子と同じ塾。ラジオネーム・ジュウエンムイチ。野球部は中二の最初に辞めた。
鎌谷
英語教師。妙に外国にかぶれていて、テンションが無駄に高い。
嶋田愛美
外国人のように染められた髪に、頭との割合からすると大きすぎる蛍光ピンクのシュシュと、つけ爪につけまつげ。戦闘力抜群の女子。
奈落ミノリ
少し長いヒザ下丈のスカートに、白い鼻に乗っかったメガネ、三つ編みにされた長い髪。細くて薄っぺらくて、装飾品ほぼナシの、戦闘力底辺ギリギリの女子。クラスで一番頭がいい。
松尾
八子、田岡が通う松尾塾の主。
中川
八子と同じクラス。野球部のマネージャー。
竹森
八子と同じクラス。美人でファンが多い女子。
小牧
明るい。ボブ頭。
平田
色白で女の子らしい。