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「奇跡の快進撃」を主導した樋口廣太郎の物語
低迷を続けていたアサヒビールに、住銀から乗り込み社長となった樋口。前例にとらわれず、若い社員を鼓舞して、大胆な改革を次々と実践する。絶対王者を抜き去り業界のトップへと押し上げた逆転劇を描く。
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20180601
経済小説の先駆者的な作者の作品を久しぶりに読んでみた。
池井戸潤のような経済エンタメ小説を期待して読んだので、頭に入りにくい文章、事実に忠実過ぎて面白味の無い会話。中々進まない進展に痺れを切らしてしまった。
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大企業でトップダウンながら周りが認める手腕。成功のみを見据えて動くのみ、するとリスクはしぜんと目に入らず、確信と自信で突き進めるのかなあ。こんな稚拙な感想でまとめるのは甚だ失礼になるくらいの本。樋口さんのような上司の下で働きたい。
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シェア下降が止まらなかったアサヒビールに住友銀行から乗り込んだ樋口廣太郎社長の話。
・チャンスは貯金できない
・先例がない、だからやる
・口先や頭の中で商売をするな
など、色々と頭に残る話がありました。
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「コクがあるのにキレがある」いやいや樋口廣太郎は「キレがあるのにコクがある」!「この味がビールの流れを変えようとしている、スーパードライはガンガン行きます」そうそう「この男がビール業界の流れを変えようとしている、樋口廣太郎はガンガン行きます」!広告のコピーと一体化したような名調子「麦酒王樋口廣太郎伝」でした。住友銀行のトップを取れなかった悔しさをエネルギーに「夕日ビール」と揶揄されていたアサヒビールをNo.1ブランドにした男とそのチルドレンたちの物語。組織って仕組みの箱じゃなくて人のモチベーションの運動体なんだな、と再認識。本宮ひろしにマンガにしてもらえればテンション上がりそう。風味としてはパワハラギリギリな感じもして、昭和って、「おやじの王国」だったのだ、としみじみ。途中登場する安藤忠雄が主人公に「おっさん…」と呼びかけるくだりがあり、それにはリスペクトが込めてあるように感じ、一方、平成最後の年のW杯での「おっさんジャパン」は揶揄100%な感じで、その対比が時代の流れを感じさせます。この物語に出てくる妻たちも、そんな奥さんいるの?!とびっくりするような良妻列伝だし。昭和は「おっさん」の時代、平成は「おぼっちゃま」の時代、そんな雑な感想を抱いてしまいました。
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2018年6月29日読了。
389ページ。
アサヒスーパードライを立ち上げ、アサヒビールを再生させた社長の話。
住友銀行からアサヒビールの社長に転じ、大企業でトップダウンの経営方式を確立させた。
住友銀行では副頭取で頭取候補だったが、もう1人の副頭取が次期頭取ということになり「大過なく静かにしていれば頭取になれるのか」と思った一説が印象に残った。
また、「上を向くな、外を向け!」も自分の働く会社の人間に聞かせてやりたい言葉だ。
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スーパードライでアサヒビールを復活させた経営者、樋口廣太郎さんの物語。まさにトップダウンでグイグイと会社を引っ張っていく様子が描かれる。スーパードライという商品に恵まれた幸運や、バブル景気という追い風があったにせよ、まさに典型的な、日本の強い経営者像ですね。かなり元気を頂きました。
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文章もコクとキレが強すぎて、体育会的な上下関係と、横柄な口調のみが気になった。経営者なら学ぶところも多いのだろうが。
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内容はまずまずの面白さなのだろうが、頭に入ってきづらく、小説というよりノンフィクションとして読んだ方が、わかりやすかったように思う。
たしかに樋口廣太郎という人物はカリスマ性がある傑物。
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アサヒビール中興の祖、樋口廣太郎氏の業績を称える本。
昭和60年頃、アサヒビールはシェア下落が止まらず「夕日ビール」と蔑まれていた。
住友銀行から送り込まれたバンカーの樋口氏。強力なリーダーシップを武器に社員を鼓舞しながら、新商品のスーパードライの発売と、古くなったビールの回収・廃棄を推し進め、業績回復を果たす。
昭和一ケタどころか、明治生まれの人が経営のトップで力を奮っていた時代の訳だけど、本から伝わる彼らのエネルギーがすごい。
昼も夜もなく、公私混同で動き回ってる感じ。
戦後の日本を立て直してバブルを巻き起こした原動力と言うのは伊達ではない。
彼らトップだけでなくその部下たちも総じてエネルギッシュで熱い。
社長のスピーチに涙して、握手してもらったら膝がわななき、褒め言葉が一生の宝になる。
社長の鼓舞の仕方も過激で、今ならパワハラで一発アウトな言葉がバシバシ出てくる。
人種が違うんじゃないか、という気がする。
境界は戦前〜復興期を体感したかどうか、だろうか。
現代の人たちは省エネで大人しくなっているのかな?
宇宙がビックバンのあとに冷えたように。
僕は冷えてるほうが好きだから良かった。
本自体は面白いけど、エピソードごと年代が行ったり来たりするのが少し読みにくい。
時系列が好きなのです。
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ものすごい気迫ある樋口廣太郎氏の生き様がありありと文字に起こしても伝わってきます。このような方と間近で仕事が出来れば時代を動かしているような心持ちでいれるのではないでしょうか。自分には厳しそうですが、、
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現在はスーパードライなどの製品を筆頭に、ビール業界において圧倒的シェアを誇るアサヒビールにも「夕日ビール」と揶揄され、競合他社に後塵を拝していた時代があった。この低迷期に三井住友銀行副頭取の立場から再建を任され、社長に就任したのが樋口廣太郎である。この小説は樋口に焦点を当てたものである。
樋口は持ち前のリーダーシップと強いこだわりを生かし、時に周りを混乱させながらも改革を断行していく。特に以下の文章は印象に残った。
===
【仕事十則】
1.基本に忠実であれ。基本とは、困難に直面した時、志を高く持ち初心を貫くこと。常に他人への思いやりを忘れないこと。
2.口先や頭の中で商売するな。心で商売せよ。
3.生きた金を使え。死に金を使うな。
4.約束は守れ。守れない約束はするな。
5.出来ることと出来ないことをはっきりさせ、YES/NOを明確にせよ。
6.期限のつかない仕事は「仕事」ではない。
7.他人の悪口は言うな。他人の悪口が始まったら耳休めせよ。
8.毎日の仕事をこなしていく時、「いま何をすることが一番大事か」ということを常に考えよ。
9.最後までやり抜けるか否かは、最後の一歩をどう克服するかにかかっている。これは集中力をどれだけ発揮できるかにかかっている。
10.二人で同じ仕事をするな。お互いに相手がやってくれると思うから「抜け」ができる。一人であれば緊張感が高まり、集中力が生まれて良い仕事ができる。
「チャンスは貯金できない」
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まさに骨太な、現在では忌避されるような経営者。しかし、成功の裏には数多もの失敗があったはずである。
それらのリスクを背負いながらも、経営者としてやると決めたことを断行してく姿はまさに昭和の時代を思わせるものであり、現在このような意思決定をできる経営者はどのくらい存在しているのだろう。1つの側面を見て経営者を評するのではなく、改めてその根幹にある思想に思いを馳せることの重要性を痛感した。
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アサヒビール1桁シェアから
トップシェアに持っていった凄腕経営者
松下幸之助とも比較された人物
現場で社員の士気を上げ、
叩き上げのプロパー社員を後継者として社長に起用、
元銀行マン住友副頭取からアサヒビール社長
前例がないからやる
掴めばチャンス、逃げればピンチ
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シェアの下降が止まらず「夕日ビール」と蔑まれたアサヒビールに、住友銀行から乗り込んだ樋口廣太郎。先例にとらわれず、ライバル会社に教えを請い、若い社員を硬軟織り交ぜながら鼓舞して、大胆な改革を次々と実践する。絶対王者を抜き去り業界のトップへと押し上げた逆転劇を、企業小説の名手が鮮烈に描く!(e-honより)
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ビールの業界の勉強として面白そう、ということで買ってみたら、偶然にも起業闘争と同じ作者である高杉良の作品だった。何という偶然。
アサヒビールのスーパードライによる復活がどこまで凄まじかったかよく分かる。銀行から来た社長で、ここまでトップとして動ける人は稀有なんだろう。会うだけで感動する社員がいるなんて、どんだけ凄くて有名だったんだと思うと同時に、今時はそんな大企業どこにもないよなたぶん。隔世の感がある。
しかし一方で、アサヒビールの復活劇の裏で、この会社が同業者とどう違ったのかが気になるようになってしまった。キリンがトップの座に胡座をかいていたのか? アサヒの徹底的なマーケット調査があったのか? 樋口氏の活躍が後押ししたのは間違いないだろうが、そこだけではないはず。気になるなぁ。